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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百二十五話 近付く中でその五

「お付き合いしたくないね」
「殆どの人がそう思うぜ」
「そこまで残酷な人と関わり合いになりたくないな」
「俺そんな人先輩に欲しくないぜ」
「というか一緒に部屋だったら地獄だろ」
「何かあったらとんでもない仕打ち受けるからな」
「そうだね、女の人ってね」
 人によるとわかっているけれどだ。
「残酷な一面強いかもね」
「男よりもな」
「男も残酷な奴いるけれどな」
「女の残酷さって男以上かもな」
「そうかも知れないな」
「まあ極端な例で言うと」
 あくまで極端だ、というか異常者だ。
「エリザベート=バートリーとか」
「そいつハンガリーから来た奴が言ってたぜ」
 クラスメイトの一人が言ってきた。
「あっちじゃ有名な殺人鬼だぜ」
「うん、女の子をどんどん殺して生き血のお風呂に入っていた」
「殆ど吸血鬼扱いされてるらしいぜ」
「というかリアル吸血鬼かな」
 ハンガリーはアジア系の名前なので本来はバートリー=エリザベートという。アジア系だと名字が前に来るからだ。
「何百人も殺してだからね」
「そう思っても仕方ないよな」
「この人だってね」
 確かに極端でもだ」
「残酷だったしね」
「というか異常者だよな」
「あそこまでいくとな」
「まあ男でも残酷だけれどな」
「ジル=ド=レイとかね」 
 あの青髭のモデルになった人物だ、かつてはジャンヌ=ダルクに従って戦場を巡った優秀な騎士だったらしい。
「あの人もね」
「何百人も殺してるよな」
「美少年を残虐にね」
「男でもそうした奴いるけれどな」
「それでもね、何かね」
 とりあえずエリザベート=バートリーは置いておいてだ、娘さんと同じお部屋だったあの人に話を戻すとだ。
「そうした残酷さで上下関係が強いと」
「怖いな」
「そうだよな」
「絶対その中にいたくないな」
「本当にな」
「そうだよね、人間残酷になったら」
 それこそだ。
「とことんまで人っていて」
「女の人だとな」
「そうした人が上にいてか」
「男より厳しい上下関係でか」
「絶対服従か」
「そう思うとね」
 女子寮はだ。
「怖いね」
「そうだよな」
「花園なんかじゃないな」
「魔境だな」
「入らない方がいい世界だな」
「禁断の世界って言うけれど」
 女の子だけの世界全体がだ。
「これは悪い意味でも使う言葉だよね」
「ああ、行かない方がいい世界だな」
「知らない方がいいな」
「そうした世界だよな」
「俺達にとっちゃな」
「そうだね、こうしたことは男は男でね」
 それでだ。
「女の子は女の子のままの方がいいかもね」
「というか男子寮ってそんなに酷くないからな」
「下ネタはあってもな」
「匂いもな」
「汗臭いかも知れないけれどな」
「汗の匂いはね」
 男のそれはだ。 
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