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星河の覇皇

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第七十部第四章 賊達への攻撃その二十二

「エウロパ元帥に復帰した」
「はい、その彼が取り仕切っています」
「今のエウロパ軍の復興をな」
「大々的なそれを」
「指揮官として有能だったが」
「統帥本部長の時代に見事な軍政手腕も見せていましたが」
「その手腕を発揮している」
 キロモトは目の光を強くさせて述べた。
「そういうことだな」
「そうなります」
「そうか、エウロパは軍事も復興しているか」
「それも急激に」
「他の政策は外務省から聞いているが」
 マウリアを通してだ、マウリアは連合とエウロパの勢力が共にあり両国と交流のある国なので情報も手に入れられるのだ。
「各産業もだ」
「急激に、ですね」
「復興しているとのことだ」
「今の総統になってだな」
「ギルフォード侯爵ですね」
「イギリス議会にいた頃から知られていたとのことだが」
 政治家としてだ。
「その手腕は噂通りか」
「その様ですね」
「有能な敵か」
「そう思って間違いないかと」
「そしてその彼がだな」
「エウロパを復興に導いています」
 急激なそれにというのだ。
「戦役前の経済水準に戻るのは確実でしょう」
「軍事でもだな」
「はい」
「しかも近いうちに」
「そうなるでしょう」
「復興の後はだ」 
 それからのこともだ、キロモトは話した。
「発展だな」
「そうなりますね」
「そうなるだろう、そしてその発展した力をだな」
「外務省は暗黒宙域に向けると分析していますね」
「十万光年もの距離があるそうだな」 
 暗黒宙域の広さはだ。
「あの宙域は」
「その間星系はありません」
「全くだな」
「はい、ですから」
「そこを越えるとなるとな」
「エウロパの今の技術では無理です」
 航宙技術だ、宇宙船の。
「連合でもそうはです」
「出来るものではないな」
「汽船で太平洋を横断することと同じです」
 連合の技術でもというのだ。
「これがエウロパならば」
「帆船でだな」
「そうしたレベルでしょう」
「大航海時代だな」
「まさにそうしたものすね」
「大航海時代か」
 この時代についてだ、キロモトはこう述べた。
「エウロパの発展のはじまりとなった」
「その様なものですね」
「新天地とその富を手に入れる」
「それを目指す様です」
「プレスター=ジョンの国はないが」
 キロモトはこの国の名前も出した。
「それでもだな」
「富はです」
「手に入れられるか」
「あの宙域を越えれば」
 それでというのだ。 
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