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おぢばにおかえり

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第五十話 冬休みその十九

「胸にしても」
「そうでしょ」
「はい、それでなんですか」
「そう、それに千里ちゃん凄く可愛いから」
 私に笑顔で言ってくれました。
「絶対にもてるから」
「それも言う子います」
「前に来たっていう子よね」
「その子です、このことも」
「何ていうか見ているところ見ている子ね」
 これが大石さんが思う阿波野君でした。
「しっかりしてるわね」
「全然しっかりしてないです」
 私は私が思う阿波野君をお話しました。
「もう本当にいい加減で適当なんです」
「そうなの?」
「はい、もうやること為すこと」
 本当にいい加減です。
「困ってますから」
「ひのきしんとかはそうじゃないでしょ」
「そこはしっかりしてますね」
 回廊拭きも頑張っています。
「そうしたことは」
「じゃあちょっとやんちゃなだけね」
「それだけですか」
「根はしっかりしてるのよ」
「そう言われますと」
 私も思いました、実家にいてもどうしても阿波野君のことを思い出すのがどうかと思いながらですがそれでもです。
「そうでしょうか」
「いい子なのよ、そうした子がね」
 大石さんはにこにこと笑ってこうも言いました。 
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