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艦隊これくしょん 太陽は沈まない

作者:ナナシア
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第1部 太陽の立て直し
  第1話 悪夢の舞鶴へ

 
前書き
朝日が昇り、悪夢は終わる 

 
とある鎮守府・・・。


「・・・と言う訳で、今日から君がここの司令官だ!」

「いやいやいや!無理ですって!!」

 南と話しているのは、新米提督の。

「津上君。今まで俺の下で働いていたから大丈夫だろ?」

 津上利樹軍曹。見た目は好青年で、料理スキルもかなりのものだが、肝心の司令官としての気質はまだ未熟。
 故に、かつてある部隊で隊長をしていて、現在の鎮守府の提督代理を担っていた南の指導のもと鎮守府と艦娘の運営を行っていた。
 ちなみに、艦娘親密派の1人。
 未熟だが、やる時はやる男だ。

「そうですけど!流石に一人でって・・・」

 不安になる津上。

「大丈夫だって。君らしく仕事すればいい。他の子達もサポートしてくれるから」

「そうよ!全部雷に任せなさい!!」

 そういつの間にかいた雷が胸を張る。

「・・・それじゃあ、頑張って!あと、『あいつら』連れて行くから」

「ちょっと少佐!?南少佐!?待ってー!!」

 津上の声を無視して、南は執務室から出ていく。
 玄関までの道中、この鎮守府に所属している艦娘たちとすれ違いに挨拶をしていく。
 彼女たちは南にある程度の好感を持っているため、正直南が出ていくことに若干の不満はあった。
 南は、見聞色を鍛えすぎたせいか、相手の心の声が聞こえるレベルに達していた。
 慕われているな俺・・・。
 そんな事を思いつつ、玄関に向かう。
 玄関につき、開けると。

「ぽいいいいいいいい!!!」

 飽きるほど聞いた鳴き声が聞こえた。
 そんな鳴き声をするのは、この鎮守府でただ一人。
 ぽい犬こと『夕立改二』である。

「よっと。元気だな夕立」

 飛び込んできた夕立を受け止める。
 夕立の南に対しての飛び込みは、かなり前からあり、余りの頻度で来るため無意識のうちに彼女の飛び込みの行動が読めるようになった。

「提督!遅いっぽい!!」

「はいはい。ごめんな」

 そう言い、夕立の頭をなでる。

「えへへ・・・」

 それに喜ぶ夕立。
 夕立の頭を撫でる南に近づく三人の艦娘。

「夕立ちゃんは、相変わらず司令官が好きなんだね」

 笑顔で言う『綾波改二』。

「夕立さん。提督を困らせないでください」

 困った顔をする『神通改二』。

「いやこれ、完全に飼い主に向かって飛びつく犬では?」

 苦笑いしながら言う『榛名改二』。
 この4人は比較的に、南と仲がいい。
 そして、みんな・・・。


 通常の艦娘が持っている戦闘力を大幅に超えている|《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》








 ◇







 4人の艦娘を引き連れ、舞鶴へと向かう南。
 舞鶴鎮守府に着いた南たちは、絶句した。

「「「「・・・・・・」」」」

 本当にここが舞鶴鎮守府なのか?
 外観は見慣れた鎮守府なのだが、雰囲気が幽霊屋敷の類の感じだった。
 夕立たちを見、門を開けて、玄関まで行った。

 ギギギ・・・。

 玄関の扉の音がやべえ。
 それどころか、内装までヤバかった。

「・・・ボロボロじゃねえか」

「ぽいー。え、これ空き家じゃないよね?」

 夕立もそう思ってもおかしくないくらいのぼろさだった。
 床も壁も天井も、あちこち汚れていた。
 俺たちは、執務室とういか司令室?に向かうが、歩くたびギシギシいう廊下。
 廊下の窓は、ガラスが割れていてそこから隙間風が吹いていた。
 夜になったら、きっと怖いだろうな。

「提督。感じていますか?」

 神通が歩きながら小さく俺に言ってきた。

「ああ。ほとんど動いていないな」

 俺は、この鎮守府に着いた瞬間、見聞色で鎮守府のあちこちの気配を探った。恐らく神通も同様に気配を探ったのだろう。
 この鎮守府の艦娘たち、あまり動いていない。むしろ篭っている?
 動いていないとなると、ちょっと不安だ。最近、出会い頭に砲撃を当てる艦娘がいるらしい・・・。
 いくら見聞色があるとはいえ、至近距離で砲撃は避け切れるだろうか?
 そう思考を巡らせながら、歩いていると。目的の執務室に到着した。

「ここか・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「ぽい・・・」

 とりあえず、中に誰かいないか探る。
 ・・・誰もいない。いないと逆に不安が増す。
 ドアノブに手をかけ、ドアを開けた。






 ◇





 執務室のドアを開けると、中は・・・。

「「「「「・・・・・・」」」」」

 俺たち全員が唖然とする状態だった。
 ・・・無駄に豪華だった。
 シャンデリア。目が痛くなりそうな装飾品。無駄に金がかかった執務室。
 前任者がどれだけの成金主義だったのか、考えると頭が痛くなる。

「全部質屋行きだな」

「ですね・・・」

 中に入り、書類などを確認や整理をしようとする。
 すると、誰かがこちらにくる気配がした。

「誰か来ます」

「わかっている」

 身構える4人。俺は、あえて身構えない。
 気配がだんだんと近づいてくると、気配の正体が出てきた。

「あ!・・・」

 よく秘書役をやっている大淀と。

「!!」

 駆逐艦の『電』だった。
 2人の服装は、少し乱れ汚れていた。しかし、2人の表情はヤバかった。
 なんか青ざめています。
 俺は、彼女たちのある程度の距離をもって近づいた。それでも、怯えてはいるが。

「君たち、ここの艦娘だな?」

「は、はい」

 やべえ、すごい怯えてる。特に、電。

「すまないが、他の艦娘たちに召集をしてくれ。挨拶がしたい」

「は、へ?わ、わかりました・・・」

 なんだか、拍子抜けされた?何故??
 そう思いながらも、電を見る。

「・・・(ジー・・・)」

 夕立が電を凝視していた。何している。







 ◇





 鎮守府近くにあるグラウンドに艦娘たちは召集された。
 彼女たちの前を歩き、横目でちらりと見ながら彼女たちの表情を見た。
 ある者は怯え、ある者は睨みつけている。ま、そんなことになっても当然か。
 俺の後ろからついてくる夕立たちに、可哀想とかひどいとか小さく罵声なりなんなりが聞こえている。
 違う。こいつらは、純粋に俺に付き従っているだけだ。
 壇上に立ち、整列する艦娘たちを見下ろす。

「今日からこの舞鶴鎮守府に着任した南てつを少佐だ。
 一つだけ言っておこう。お前たちは『兵器』だ!
 お前たちは、深海棲艦と戦うために生まれて来たようなものだ。
 それは、揺るぎのない事実だ。そして、俺はそれを扱うもの。
 俺が来たからには、それを努々忘れるなよ」

 言うべきことは言った。
 殺気すら出し始めているな。しかし・・・。

「ふん!」

「(ニコニコ)」

「(ニコニコ)」

「・・・」

 うちのメンツ、胆が据わっているな。

「では、あいさつも済んだところで。最初にお前たちがやるべきことがある」

 俺の発言により、目の前にいる艦娘たちの何人かが構える。

「それは・・・」 
 

 
後書き
更新が遅れた理由。

・FGOのイベントが・・・。

・アズールレーンのイベントが・・・。

・デレマススターライトのイベントが・・・。

・きらファンのイベントが・・・。

結論:ソシャゲーのイベント多い。 
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