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劇場版 真・恋姫†無双 曹魏の魔法使い 魔法大乱

作者:西森
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エリス、決死の思惑

ヨナルデ率いる黒装束達に拐われた一刀を救うため魔法世界の悪魔界に向かった華琳達と魔法使い達

だがヨナルデの屋敷に向かう途中、空飛ぶ船が墜落してしまい落ちた先は悪魔族ですら滅多に通らないとされる死の森であった。

一行は森の中で迷いの霧、声真似する人面花、嘘しか言わない人面樹に苦戦するなか、華琳の知恵により無事に森を抜けようとしたその時!

一行の背後から森の処刑悪魔であるバーサーカーが追いかけてきたのだった。

バーサーカー「待てぇ! 」

ズシズシンッ!!

歩みは遅いものの、確実に一行を追いかけるバーサーカー

するとその時

華琳「ねぇちょっと!少し気になったんだけどバーサーカーってどんな悪魔なのよ!? 」

ライラ「そういえば華琳ちゃん達はバーサーカーを知らないんだっけ 」

悪魔であるバーサーカーを華琳達が知るわけがなかった。

バーサーカー

頭に熊の毛皮を纏い、拘束のため手足に鎖鉄球がつけられているが本人がこれを武器にしている。なお、絶対に戦ったり逃げたりしてはいけない!何故なら…

エレナ「と、ここで悪魔辞典が終わってるんです。この先は誰も知りません 」

ライラ「その先はね… 」

ライラが続きを言おうとしたその時!

ブォンッ!!

ライラ「うわぁっ!? 」

後ろから迫るバーサーカーが鎖鉄球を繰り出してきた。

バーサーカー「逃がさねぇ!! 」

アンソニー「お…追い付いてくる!? 」

バーサーカーが一行に迫ったその時!

春蘭「このっ!!来るなバーカーサー!! 」

ずこぉっ!!

春蘭がバーサーカーをバーカーサーと言い間違えてしまい春蘭以外の一行がずっこけ

バーサーカー「だあぁっ!? 」

ずこぉっ!!

バーサーカーもつられてずっこけてしまった。

バーサーカー「俺はバーサーカーじゃない!!バーカーサーだ!!あれっ?どっだっけ? 」

バーサーカー

力は強いが頭が悪い

マリア「とにかく春蘭のおかげで助かったわ!! 」

桂花「あんたの馬鹿もたまには役に立つじゃない 」

春蘭「いやぁ、それほどでは…って誰が馬鹿だ!! 」

そんな一行が進むなか

バァンッ!!

一行の前に崖があり、一つの釣り橋がかけられていた。

アンソニー「こ…こんなとこ渡らなきゃいけないのかよ!? 」

マリア「死にたくなければ渡りなさい!! 」

スッ!

一行は仕方なく釣り橋を渡ろうとするが

バーサーカー「逃がすかぁ!! 」

ズシズシンッ!!

霞「めっちゃ揺れとるやないか!? 」

凪「バーサーカーの振動のせいです!? 」

バーサーカーが歩くだけで釣り橋が揺れまくっていた。

エリス「皆さん、早く行ってください 」

華琳「え…えぇ 」

自分よりも先に皆を行かせるエリス

そして

エレナ「エリスさん、早くあなたも! 」

皆が渡りきり、いまだに渡ろうとしないエリスにエレナは急ぐよう言うが

その時

ブチンッ!!

エレナ「えっ? 」

ブチンッ!!という音が聞こえると

バサァッ!!

釣り橋が落ちてしまった。

そして森の方には

エリス「皆さん、ここは私に任せて先に行ってください 」

ナイフを手にしたエリスがいた。

マリア「何を言ってるのよエリス!? 」

エリス「回復役の私ではここから先は役に立てそうにありません。ですから少しでもバーサーカーの足を止めます!皆さんは先を急いでください! 」

自分を犠牲にして皆を先に向かわせようとするエリスに

華琳「わかった。行くわよ皆 」

マリア「ライラ、道案内頼むわね 」

ライラ「任せてよ 」

そんな思いを無視するわけにはいかず、一行は先を進むことにした。

エリス「(幸いこの場には私しかいない、ならばあれを使っても大丈夫ですね) 」

この場にいるのは自分だけ

エリスはそう思っていたが

アンソニー「仕方ねぇなエリス、二人で足止めしようぜ! 」

エリス「えっ!? 」

エリスの隣にはアンソニーがいた。

エリス「あ…アンソニーさん、何故ここに!? 」

アンソニー「高所恐怖症の俺が釣り橋なんて渡れるわけないだろ!大丈夫。死ぬ時は一緒だからな 」

エリス「(いない方が戦いやすいんですけどね) 」

思惑が外れ、アンソニーと共闘することになったエリスであった。
 
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