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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第三百五十話 全力勝負その十一

「お休みになって下さい」
「それじゃあ」
「そして私はです」
 シューベルトは微笑んでだ、指揮棒を出した。そして燕尾服に一瞬で着替えて高らかに言うのだった。
「ムジークを出しましょう」
「待て、おらが出すだ」
「私が出すのよ」
 シューベルトにステージからチャイコフスキーとバダジャフスカが抗議した。
「あんたは引っ込んでなさい」
「勝手なことするなだ」
「待て、ここはだ」
 これまで寝ていたバッハが起き上がって言ってきた。
「765プロの娘達が歌うにはまだ時間がある」
「だからですか」
「三人が順番にムジークを出す時間はある」
 こうシューベルトに答えた。
「だから順番で三人でステージに立つべきだ」
「それならです」
 シューベルトはバッハに応えて述べた。
「二人はユニットですので」
「二人で一曲か」
「それでいいのでは」
「いや、二人で二曲の方がいいぷりよ」
「そうよね」
 そふぃはみれぃのその提案に同意した。
「お二人共凄いムジークだから」
「二人一曲よりもいいぷりよ」
「というかシューベルトさん二曲ムジーク出すつもりかな」
「そう思えるのはどうも」 
 ドロシーとレオナはこう推察した。
「それはちょっと」
「よくないんじゃないかな」
「三人で一曲ずつが一番いいですよ」
「うむ、公明正大であるべきだ」
 らぁらとシオンもこう言う。
「バッハさんが正しい」
「ここはそうしましょう」
「そうだ、おめえどうせ野薔薇とかセレナーデ出すつもりだ」
 チャイコフスキーはシューベルトを指差して糾弾する様に告げた。
「ならおらはエフゲニー=オネーギンからレンスキーのアリア出すだ」
「くっ、歌劇からとは」
「おめえ歌劇ないから何も言えないだな」
「私も歌劇は書いている!」
 そこは必死に主張するシューベルトだった。
「それは忘れるな!」
「えっ、書いてたの!?」
 シューベルトの今の言葉に今休憩中の誰もが驚いた。
「シューベルトさんも」
「聞いたことないけれど」
「そうだったの?」
「嘘でしょ」
 ルーラも唖然としてこう言った。
「今の言葉は」
「そんな話聞いたこともないです」
 小萌も知らないことだった。
「シューベルトさんは歌劇の作品はないのでは」
「嘘だな」
 月光ははっきりと言い切った。
「それは」
「作曲はしたら有名でないのだ」
 シューベルト自身の言葉だ。
「私はそちらでも成功したかったのだが」
「成功しなかったのですね」
「残念ながら」
 ほむらのクールな問いに無念の顔で俯いて答えた。
「ベートーベン先生と違って」
「ベートーベンさんの歌劇は一作だったわね」
 鈴鹿が言うその作品はというと。
「フィデリオね」
「それだけかよ」
「そうなの、あの人完璧主義でしょ」
 鈴鹿は省吾に答えた。
「だから何度も作曲しなおして」
「それで一作か」
「それがやっとだったの」
「そこはモーツァルトさんと違うんだな」
「チャイコフスキーさんやワーグナーさんともね」
 彼等とも、というのだ。 
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