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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE238 オズマVSモルターレ再び・・・因縁の相手の正体!

 
前書き
ようやく、不具合が解消されたので一括掲載が出来る事になりました。 

 
GGOは・・・完全利用料フリーのVRMMO開発支援パッケージ。ザ・シードを使用して構築・運営されている。
ザ・シードとは・・・非常に凡庸性の高いシステムであるが、運営者でも手を加えられない、いわばブラックボックスも存在するのであった・・・・!
オープンから3カ月が経過したタイトルは、世界の壁を越え、キャラクターを移動する、コンバート機能を常時ONにしなくてはならずプレイヤーに下層の痛覚を与える事を禁止錯覚による痛みまでも消去するペイン・アブソーバもレベル調節は出来るが、完全にオフにする事は不可能!

すなわち、GGOの世界では・・・何発弾丸を撃ちこまれようと――例え腕や脚を吹き飛ばされようとも・・・・プレイヤーは痺れを超える痛みを感じる事は無いはずなのであった―――しかし、オズマは感じていた、自身の脇腹を掠めたこの痛み・・・・これは恐らく錯覚――しかし、ペイン・アブソーバーは本来錯覚もキャンセルできるのであるから、これはいわば――by立木ナレ


俺「痛みでもない・・・・錯覚でもない・・・・記憶か・・・?」

なんとなく、かつてSAO時代に、目の前のモルターレが右手に構える、刀身から銀色の輝きを放つ鉈に切られた時の記憶をを沸騰させているが故の感覚なんだと俺は思っていた。

スネーク「すまん・・・俺とした事が・・・・わ、罠にかかるとは・・・・」

俺の後ろではモルターレが仕掛けたらしい(トラップ)によって、足をトラバサミ式の罠によって身動きを封じられてしまっていた。

それ故に俺は目の目のモルターレと一対一での対峙を強いられていた。最も――俺の方もメインアームであるAKS-74Uを破壊されており、モルターレの方も本来のメインアームであるM4カービンが破損しているので、本来であれば銃撃戦が主体のこのGGOで俺とモルターレは近接用の武器での戦いが始まっていた。

モルターレ「やっとこの時が来たんだねぇ~」

目の前のモルターレのその声は、音声エフェクトや加工音が取り払われており、明確に女の――更に言えば未成年と思わしき少女の声である事がハッキリと分かる。

その素顔は相変わらずウサギの頭蓋骨を思わせるマスクを被っている為伺う事は出来ないのだが、どちらにせよ奴はSAO時代にも似たようなマスクを被り顔を隠していたのだから、素顔を見たところで大した意味は無い。

俺「性懲りもなく俺の首が欲しいなんて思ってやがんのかよ・・・・?とっくにSAOなんて終わっちまったのによ・・・その傍から見りゃドン引き物の悪趣味は全然治っちゃいねぇんだな」

モルターレ「・・・・そっかぁ、アタシの事・・・思い出してくれたんだね?」

俺がモルターレに対してSAO時代の趣味嗜好に付いて言及されたモルターレは、どことなく嬉しそうな感情を思わせるような口調で言い返していた。

そうだ・・・俺は気が付いていた――正確に言えば思い出していたというべきか・・・目の前の鉈を使う元ラフィン・コフィンプレイヤーのモルターレのSAO時代の事を――

俺「首狩りのミリー・・・お前には何度も何度も襲われたからよ・・・」

ミリー「あはは・・・っ!アタシったら面食いだからさぁ~・・・イケメンの首は何時までも何時までも私の手元で観賞できるようにコレクションしたくなっちゃうんだよねぇ~」

SAO時代にも言ってやがったな、当人は実に楽し気に、嬉々として自身の趣向を口にしていた。奴は首を切り落とした男性プレイヤーの首を、オブジェクト化しコレクションアイテムとして収集すると言う・・・常軌を逸した趣味を持った小娘であり――奴の狙いの一人が折れであった故に俺は奴に何度も襲われる羽目になった・・・全く持って傍迷惑惑極まりない・・・!

ミリー「後悔してるんじゃない?あの時にやっぱりアタシを殺しとけばよかったなって・・・」

俺「あんま見下してんじゃねぇぞ。オメェは相手の命取る事なんざ屁にも思わねぇ殺人者(レッド)だったがな、俺は違う・・・」

ミリー「くすす、そう言えばそうだったかな?オズマはSAO最後のあの日まで――だ~れも殺さなかった優しい優しいお兄さんだったんだよね~・・・だって、そう言う穢れ仕事はあの大剣使いのお姉さんがやってくれてたんだよね?」

俺「・・・・やだねぇ、痛いところついてくれやがってよぉ・・・」

ミリーの言った事は一概に否定しきれない言い分でもあった。俺がSAOで幾度もオレンジプレイヤーと対峙しながらも、最後の最後まで一度もPKをせずに済んだのは、当時俺が使用していたエクストラスキルの《納刀術》スキルのソードスキルの一つであった不殺蓮千撃(ふさつれっせんげき)の恩恵以上に、レイナが・・・俺のSAO時代の無二のパートナーである大剣使いの少女が頑なにPKを拒んでいた俺に代わるように、いざと言う時はレイナがやっていたのも事実だった・・・

ミリー「ま、お兄さんのそんな優しい所もアタシはだ~い好きだったからね・・・今度こそ狩ってあげるよぉ!!」

まるで靴に強力なスプリングでも付いているかのように――一瞬で高いジャンプと同時に、次いで落下しながら鉈を俺の頭部を狙い振り下ろしてくる。俺は何かを考え判断するまでも無く、自然にブラックニンジャソードで振り下ろされる鉈を迎撃するが、如何せんモルターレ・・・もといミリーの方は空中からの落下の勢いを利用している。

俺「――――ッ!」

ミリー「あははっ!後ちょっとではじき飛ばしちゃったかもだねぇぇぇ!!」

ミリーの鉈が右から左へと振り払われると、俺が握っていたブラックニンジャソードが振り払われそうになるが、どうにか剣を握る手に、グッと力を込めてブラックニンジャソードを離さずに済んだ。

俺「体重が乗ってる分・・・威力があったぜ!」

ミリー「ひっどーい!女の子に対して体重って言う単語を使うのはマナー違反だ・・・ぞ!」

一歩、二歩と飛び跳ねた直後に、一瞬にして俺の眼前まで接近してきたミリーの鉈が迫って来る。俺は今度ばかしは迎撃よりも回避を選択・・・後方バックジャンプでミリーが突き付けてきた鉈を回避しつつ、ある程度の距離を取る事が出来ていた―――が、ミリーの攻撃はそこで止まる事無く、突きが回避された直後に前方に一回転ジャンプで再び俺に迫ってきた・・・当然、その手に握られた鉈は俺の胴を捉えて一閃を見舞ってきやがった・・・っ!

俺「―――っち・・・!だが、傷は浅い・・・!」

ミリーの鉈は俺の胴を捉えて一閃を放ってきたが、それほど深く食い込む事は無く、ダメージエフェクトも、ダメージ量もそれほど目立つほどではなかった―――はずだが・・・・

俺「――HPの・・・減少が止まらねぇ・・・っ!」

スネーク「オズマ、それは裂傷ダメージだ!」

俺「裂傷ダメージ・・・そうか、SAOやALOでいう毒に似たようなもんがあったか・・・!」


GGOにおいて裂傷ダメージは、一部の刀剣類などでダメージを追うと、一定確率で斬り付けられた部位にダメージエフェクトの赤い痕跡が残ったままになり・・・そうなるとプレイヤーは一定時間毎に裂傷ダメージによりHPを減少し続けてしまう!

裂傷ダメージは治療キット等を使用する事で回復が可能であり、このBoB本戦ロイヤルにおいても各プレイヤーに初期配布されてはいるものの――当然、眼前に敵がいるような状況下で使用している余裕などは圧倒的皆無!――それ故に、オズマは最早裂傷のダメージを受けながらの戦闘を余儀なくされるのであった!


ミリー「すっごいでしょ~!この鉈はねぇ~《ナイフ作製》スキルで作ってもらったオーダーメイド品でさぁ~。裂傷の阻害効果(デバフ)の発生率を徹底的に高めて鍛えてあるからさぁ~・・・ちょっと一撃スパって切られちゃっただけで裂傷ダメージが発生しちゃうって言い忘れちゃってたぁ~あっはっははははっ!!」

俺「なら、俺のHPが全損する前にオメェを始末しちまうだけだ!」

幼さが残る高い声で笑い続けるミリーに対して俺は地を蹴り付けて、今度はこっちから急接近しブラックニンジャソードによる、単発の水平斬りを放ち、ミリーの肩を捉えていた。

ミリー「いった・・・・っ!まさか――ソードスキル!?」

俺「んわけあるかよっ!ここはGGO、銃の世界なんだぜ!」

だが、ミリーが一瞬俺の剣技をソードスキルと錯覚するのも無理はないかもしれない。俺が先程放った単発の水平斬りはSAO――今はALOで使用することがある片手剣ソードスキルの単発技、ホリゾンタルなのだから。
当然、SAO生還者であるミリーは自身が片手剣使いでなくとも、この技は重々知っているはずだ、俺が幾度もこいつとの戦いで見せてるからな。

俺「コイツは単なる、ソードスキルの真似事だよ!システムアシストがねぇから本家程じゃねぇがなっ!」

ミリー「――ッ!」

続けて俺は左からの斬りの直後に右からの斬りを放つ二連撃ソードスキル、ホリゾンタル・アーク・・・を再現して見せていた。
ミリーは流石に今度はまともには食らわず、最初の一撃目は鉈を叩きつけて阻害するが、第二撃に対しては防御が間に合わず、俺のブラックニンジャソードの刃がミリーの横腹を切り裂いていた。


オズマは単なる真似事・・・システムアシストがないゆえに本家には及ばぬ等と評してはいたが・・・実際にオズマのシステムアシスト無しのソードスキルの再現を目の当たりにしたミリーはそれを単なる真似事の範疇として見なす事など出来ぬほどの再現度であった!

この時、ミリーはこう考えていた・・・私は今かつての、SAO時代に戻って、灰色の剣士オズマと相まみえて剣を交えているのではないかと一瞬ではあったが錯覚!過去の幻影に似たような物を見たのであった!! by立木ナレ


ミリー「あっはは・・・それならそれで・・・悪くないかもねぇ!!」

俺「―――ッ!」


そして、ソードスキルをシステムアシスト無しで再現しようとしたのはオズマだけではなく、ミリーも出会った!繰り出した技は5回連続で突き刺す5連撃にしてパワー重視のソードスキル、インフィニットを再現した剣技であった・・・っ!
迫る鉈の突き刺し・・・っ!一撃一撃が重く・・・それでいながらMAXで5連撃の突き刺しを放つインフィニットがオズマに迫る―――!by立木ナレ


俺「腕上げたじゃねぇか・・・攻略組の主力クラスでも、ここまでの動きが出来る奴なんてそうそういなかったと思うぜ・・・!」

ミリー「とーぜんじゃ~ん!半年間も黒鉄宮の牢獄にぶち込まれてて、暇で暇で仕方がなくってさぁ~・・・何時かオズマの首を今度こそ斬るのを夢見ながらずっと薄暗くって、肌寒くって、ご飯も不味い牢獄の中でずっとずっと練習してきたんだからさぁ!!」

黒鉄宮の牢獄の中じゃ、モンスターやプレイヤーと戦う事も無く、それ故にレベルを上げる事が出来ずに鍛えようなど無いと俺は思っていたが、それはあくまでシステム的な強さを鍛えられないに過ぎず・・・ミリーはそんな状況下でもプレイヤーとしての技量の向上は諦める事無く、そんな事をしてやがったのかよ・・・!!

スネーク「おのれ・・・せめてこのトラバサミを解除できれば・・・!」


身動きのとれぬスネークの前で繰り広げられるのは、前代未聞!銃撃戦をメインとするGGOでありながら超近接戦闘!SAO時代からの因縁を持つ二人による、刃と刃のぶつかり合いであった!by立木ナレ 
 

 
後書き
気が付いていた方も多いでしょうけど、モルターレの正体はミリーでした。

ちなみに、web版のSAOでは死銃のプレイヤーネームがモルターレでした。 
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