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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE234 追及・・・二人の総務省の男

死銃には現実世界にも共犯者が存在し・・・そしてその共犯者は今・・・・一人暮らしのシノンのアパートの中で・・・GGOの死銃が黒星(ヘイシン)で撃ち次第、彼女の命を絶とうと息を潜めているかもしれぬという事実!倒さねばならない・・・一方でオズマ自身も、大会での上位入賞者商品欲しさに自身の住所氏名年齢をエントリーの際に総督府の端末に入力してしまい、それは死銃に筒抜けになっていた矢も知れぬのであった! by立木ナレ


シノン「でも・・・黒星抜きでも、あのぼろマントはかなりの腕だわ。たった百メートルからの、ヘカートの狙撃を避けたのを見たでしょう?回避力だけでも、キリトと同等かもしれない」

俺「マジでか・・・その瞬間は丁度モルターレに襲われてたから見過ごしたな・・・」

キリト「確かに、絶対の自信があるわけじゃない・・・。他の選択肢としては、前にシノンが言った通り、出場プレイヤーが残り三人になるまで・・・いや、オズマとスネークと死銃の共犯者のモルターレがいるから6人になるまでここに隠れ続けて俺達が自殺するって手もあるけど・・・」

スネーク「そう言えば、俺達がここに潜ってから、随分と時間が経ってるな?」

スネークに言われて見て、俺達は時計を見ていた。この時時刻は既に午後9時40分になっていた。既に9時30分のサテライト・スキャンもするーしていた。この洞窟に逃れてからほぼ25分が経過した事になる。

俺「もう流石にここに隠れてるのも限界じゃねぇか?他のプレイヤー達も流石にこの砂漠の洞窟に隠れてるって気が付くだろ?」

シノン「ええ、洞窟はそんなに数がないから、もういつグレネードで攻撃されてもおかしくない。むしろ、30分近くも無事だったのは随分と運がいいわ」

キリト「――そうか・・・」


そして、一同は改めて再び死銃と戦う決意を改める。シノンはキリトとコンビを続行を改めて決意し、キリトはシノンが黒星に撃たれた場合の事態を懸念するが、シノンはキリトであれば黒星の弾丸などキリトが剣で弾いてくれると信じていた・・・・ by立木ナレ


俺「モルターレもまだ生きてるかもしれねぇとなると。死銃を相手にする方と、モルターレを相手にする方で別れるべきか?」

スネーク「そうだな、死銃だけを狙おうとして、幾度か奴に阻まれているからな・・・無論、モルターレがあの時のグレネードで本当に自殺していればそれに越した事は無いが・・・奴の方から自爆していたとなると、生き残れる可能性を残していた可能性が考えられる」

キリト「なら、こうしよう。次の衛星スキャンで、俺だけがわざとマップに自分を表示させて死銃をおびきだす。おそらくアイツはまず、早くに身を潜めてライフルで俺を撃とうとするはずだ、一方でそれを狙ってオズマやスネークが後から姿を見せて、死銃を奇襲しようとしてもモルターレが邪魔をしてくる可能性が高い・・・だから死銃がライフルで俺を撃とうとするときに、その射撃でアイツの位置を割り出し、シノンが狙撃。どうだ?」

俺「・・・・・お前が囮になって、観測主(スポッター)になるつもりか」

スネーク「だが、俺達のビルド構成を考えればこの役はシノンはまず除外しなくてはならない。キリトであればライフルで売られてもフォトン・ソードで対抗できるしな」

俺「それ位俺だって余裕で出来るっての・・・」

俺自身、ブラックニンジャソードでモルターレや他のプレイヤーのアサルトライフルの銃撃を弾いたしな・・・

シノン「超近距離型と超遠距離型が一緒にいたら、どっちかの戦力が削がれるんだから妥当な判断でしょ」

スネーク「近接戦闘に特化しているという点では、流石にキリトの方に軍配が上がるだろう・・・」

俺「んじゃ、俺等はキリトがサテライト・スキャンで自分の位置を表示させた後に洞窟から出りゃいいんだな・・・」

ひとまず、ある程度この後の方針が定まり、シノンは大きく息を吸い頷く。

シノン「わかった。それで行きましょう。でも言っとくけど、死銃の最初の一発で一撃死とか止めてよね」

スネーク「そろそろサテライト・スキャンがもう近い。ひとまず作戦通りキリトはそろそろ洞窟の外に出てもいい頃だろう」



※ ※ ※


一方その頃ここはALO(アルヴヘイム・オンライン)。アスナはイグドラル・シティのえひゃから一度現実世界のダイシー・カフェ二階にログアウトし、携帯端末でとある番号を呼び出したのが3分前。電話に出た相手を問い詰め、そしてもう一人の関係者と思わしき人物と共にALOにすぐダイブするように強引に要請してから皆のところにとんぼ返りしたので、まだ再ダイブからは一分弱しか経たぬのであるが、アスナにはその一分一秒が何倍にも――長く・・・圧倒的長く感じされる!!

部屋にいるのはアスナ、クライン、リズベット、シリカ、そして直接の官営は無いリーファも、それ以上何もしゃべらずにただ待ち続けた。今何が起きているのか・・・ある程度知っているはずの人物らの登場を!

部屋のドアがノックされたのは、アスナの再ログインから約一分後だった。連絡を受けてから可及速やかにALOにダイブしたのだろうが、ドアが開いた瞬間リズが叫んだ「遅ーい!」という一言は、他の4人の内心を代弁したものでもあった!

クリスハイト「・・・・・・こ、これでもセーブポイントから超特急で飛んできたんだよ、ALOに速度制限があったら免停確実だよ」

開口一番、そんな恍けた台詞を発したのは、アスナと同じく水妖精族(ウンディーネ)の魔法使いだった。長身痩躯を簡素なローブに身を包み、マリンブルーの長髪は飾り気のない型分け、銀縁の眼鏡を掛けていた。

ヴォルガノン「ちっ・・・・!一方的にしみったれたVRワールドに呼び出しておいて・・・仕方なく来てやったら開口一番に遅いだぁ?おい、クソクリスぅ・・・テメェがガキども相手に甘い顔してっから舐めた口利きやがるように思い上がっちまってんじゃねぇか?ちったぁガキ共に大人の怖さってのを教えてやがれ・・・!」

ウンディーネに続いて姿を見せたのはクラインと同じく火妖精族(サラマンダー)の剣士だった。大柄で筋肉質に引き締まった体躯に重そうな鎧を纏い、ワインレッドの赤髪は逆立っており、その鋭い目つきも相まって粗暴な印象を与えていた。

クリスハイト「おいおい、そんな怖い顔で僕に当たらないでくれよ・・・それに大人の怖さなら君一人で十分伝わってると思うんだがねぇ・・・」

二人の男の名前はウンディーネがクリスハイト、サラマンダーがヴォルガノン。アスナ達の一応仲間としてALOをプレイし始めてから、既に四カ月近くが経過している。
と言っても、ヴォルガノンの方はVRMMOゲームを単なる無為に時間を費やす遊びとして見下した意識を包み隠さず露にしている為、アスナ達からの印象は殊更良くなかったが・・・

ひとまず二人の現実世界での名前はクリスハイトが菊岡誠二郎(きくおかせいじろう)。ヴォルガノンが進藤正臣(しんどうまさおみ)。総務省仮想課の職員にして、旧SAO事件対策チームのエージェント。
現実世界に帰還した後のキリトに便宜を図り、結果としてアスナの救出にも手を貸してくれた、一応は恩人でもある者達であった・・・・!

二人はドアを閉めると4カ月前に比べればフルダイブ慣れした歩みで部屋の中ほどまで移動した。

アスナ「何が起きているの?」

ダイシー・カフェからかけた電話でも、キリトとオズマがGGOにコンバートした件について今すぐ聞きたいことがあるからイグラルドシティの私の家に来て、としか言っておらず。日曜の夜で菊岡と進藤が二人とも独身の公務員だからこそやや売りのある要請であり、幸い二人とも自宅にいたらしく、それ以上強引な事は言わずには済んだ。

クリスハイト「何から何まで説明すると、ちょっと時間が掛かるかもしれないなあ。それにそもそも、どこから始めていいものか・・・」

ヴォルガノン「そもそも質問が曖昧過ぎるじゃねぇか。何が起きてるだぁ?俺等はテメェらにたった今、紛い物の仮想世界に呼び出されて来てやった。それが今起きてる事じゃねぇか・・・ああん?」

誤魔化す気、とアスナが迫ろうとしたその寸前、テーブルに並ぶグラスやカップの陰から歩み出た小さな人影が、毅然とクリスハイトとヴォルガノンを見上げて言った。

ユイ「なら、その役は私が代わります。」

声の主はユイだった。この世界ではキリトのプライベートピクシーであるユイは語り始める。

ユイ「ガンゲイル・オンラインの世界に死銃またはデス・ガンと名乗るプレイヤーが最初に出現したのは、2025年十月九日の深夜です。彼はGGO首都SBCグロッケン内の酒場ゾーンで、テレビモニタに向かって銃撃を行い・・・」

そして、そのような導入から、約二分を掛けてユイが行った状況説明は、あまりにも・・・恐るべき正確さ!

ユイ「・・・各社の報道では、死亡者がだいぶ中にVRMMOをプレイしていた事しか触れていないので、そのタイトルがGGOであるか否かまでは判断できません。しかし、死亡状況があまりにも酷似している事から、検案を担当した監察医務院のネットワークに侵入を試みずとも、彼らがゼクシード及び薄塩たらこであるとの類推は可能です。ゆえに私は、六分四十秒前に死銃が開戦切断させたプレイヤー、ペイルライダーも、現実世界において既に死亡していると判断します」

ネットに後悔されているマスコミの報道や個人の発信記事から、たちまちこれだけの結論を引き出すユイの情報処理能力と、それを正確な日本語にまとめ上げ言語化するAIとしての完成度はまさに圧巻!

クリスハイト「・・・これは、まったく驚いたな。そのおちびさんはALOサブシステムのナビゲーション・ピクシーだと聞いたけど・・・・この短時間にそれだけの情報を集め、その結論を引きだしたのか。どうだい君、ラー・・・・・」

ヴォルガノン「菊岡ぁぁぁ!」

何を言いかけたかは定かではないが、ヴォルガノンがドスの利いた声でクリスハイトの名を呼ぶと、クリスハイトは軽く咳払いをして言い直す。

クリスハイト「仮想課でアルバイトする気は無いかな?」

ヴォルガノン「ククク・・・テメェにしちゃ悪くねぇ提案だな。AIなら人件費が掛からねぇからなぁ――だが、持ち主のキリトとか言うガキにレンタル料くらいはくれてやらねぇといけねぇかもな・・・ククク」

とぼけた事を言う眼鏡のクリスハイトを、アスナはきっと睨みつけた。そしてそれ以上に、ユイの事をあくまでAI=物として見なしている発言を平然と口にするヴォルガノンに対しては本気の嫌悪感を込めた侮蔑の視線を向けていた。

ヴォルガノンはそんなアスナの反応もまるで予想の範疇・・・子供の喧嘩など買うまでも無いと言わんばかりに見下しているとしか思えないように・・・クククと不快な笑い声を続ける!一方でクリスハイトはさっと両手を盛り上げ降参するように口調を変える。

まさに一瞬触発!二人の総務省の男を問い詰めるアスナ一向と菊岡誠二郎(クリスハイト)進藤正臣(ヴォルガノン)の言葉の戦いであった!


 
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