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八条学園騒動記

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第五百四話 露出とファンタジーその七

「だからね」
「コナンはケルト人だったのね」
「架空の世界でもその流れらしいよ」
「そうよね、けれどケルト人も」
「あんな露出はね」
「してないわよね」
「だってケルトって欧州で」
 この地域にあるからだというのだ。
「だからね」
「寒いから」
「そう、それでコナンみたいな服だと」
「さっきのあたしが言った通りよね」
「暮らしていけないよ、守りだってね」
「なってなくて」
「死ぬよ、コナンみたいなワイルドなキャラでも」
 野生の猛々しい強さを持つ者でもというのだ。
「真冬にずっと裸で外を旅していたら」
「そうよね」
「その筈なんだけれど」
「コナンも女性キャラもね」
「平気だしね」
「それがわからないのよ、というかアメリカ人のデザインってね」
 ジュリアは今度はこちらに言及した。
「どう見てもね」
「有り得ないのがだよね」
「あるから、アメコミのヒーローでも」
「目立ち過ぎっていうの多いね」
「全身タイツでムキムキとか」
 この時代も生きているアメリカンヒーロー伝統のファッションだ。
「あれないでしょ」
「それでも露出はないよ」
「男性キャラはね、女性キャラだとね」
 アメコミやそれを原作とした特撮作品でもというのだ。
「派手でしょ」
「そう言われるとデザイン際どいかな」
「タイツでもね」
 例え全身それでもというのだ。
「男性キャラと比べて」
「もうそれってアメリカの伝統かな」
「そうじゃないの?それでその伝統がね」
「ジュリアにしてみたら」
「どうも、なのよ」
 好きになれない、抵抗があるというのだ。
「本当にね」
「そうなのね」
「そう、それでね」
 ジョルジュにさらに話した。
「今言ってるしああいうののコスプレもね」
「ジュリア的にはだね」
「NGよ」
 そうだというのだ。
「こっちもね」
「何かと難しいね」
「難しいというか」
「露出の多さが」
「駄目ってことよ」
 この考えは変わらなかった。
「やっぱりね」
「その考え変わらないね」
「変わる筈ないでしょ」
 到底と言うのだった。
「本当にね」
「そこはしっかりしてるね」
「ええ、それとね」
「それと?」
「いや、コナンの作者さんって」
 ジュリアは今度はこの話をした。
「確か凄く若くして亡くなってるのよね」
「三十位でね」
「そうよね」
「自殺したんだよ」
 コナンの作者の死因についてだ、ジョルジュは話した。
「お母さんの看病で疲れてね」
「何か現代チックね」
「当時から問題になっていたみたいだね」
「看病とかそういうのは」
「うん、むしろ昔の方がね」
「問題だったのね」
「だってね、そうしたロボットとかなかったし」
 看病の為のロボット、それがだ。
「機械とかもね。それにお仕事としてもね」
「まだまだだったのね」
「確立されていなかったから」
 だからだというのだ。 
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