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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE228 カーチェイス続行。S2000VSロボットホース

S2000を乗るオズマと、ポルシェ992を乗るモルターレのカーチェイスは激闘の末に、オズマがモルターレを追い詰め・・・・その結末はモルターレがポルシェ992をお土産グレネードで爆破と言う最後であった!だが・・・カーチェイスが終わるも休むも無く、オズマとスネークの前に現れたのは美少女の如く姿のアバターと化したキリト・・・・有無を言わさぬ勢いでキリトはS2000に乗り込み、シノンの窮地を伝える!・・・・共闘!オズマとキリト・・・死銃調査という共通の目的のために一時的な共闘! by立木ナレ



キリトが座席の後ろからナビゲートする場所に向かって俺はS2000を走らせていた。

キリト「そうか、死銃には大会の中に協力者がいたのか・・・」

俺「ああ、俺等が死銃――スティーブンを攻撃しようとするたびに邪魔して来やがった。けどそいつはもう大丈夫だ、さっきポルシェ992諸共お土産グレネードで自爆しやがったからな」

俺達はS2000で走行中もお互いがこの大会で知り得た情報、そしてこれまでの経緯に付いて話を交えていた。

キリトはBoBの予選トーンメントの一回戦の直後に死銃と接触したらしく、その時に奴がSAO時代のラフコフのメンバーであったことを知り。
本戦中は俺達と同じように大会初参戦のプレイヤー達の中に死銃が紛れていると睨み容疑者を絞り込み―――

スネーク「銃士(じゅうし)Xはやはり死銃ではなかったと言う事か?」

キリト「ああ、あの人は俺みたいなF型とかじゃなくて正真正銘の女性プレイヤーだった。あと、銃士はマスケティアって言うらしい」

俺「なんで、そんな事まで分かった?」

キリトは俺の座席の後ろでしどろもどろな態度で『それはまぁ・・・』と歯切れの悪そうな言い出しの後――

キリト「彼女が名乗ってる最中に・・・切っちゃったんだよなぁ・・・・」

俺「マジか・・・・」

スネーク「シノンの生死に関わる緊急事態だから止む終えんが・・・・という事はそのM14スプリングフィールドは銃士の物か?」

キリト「まぁな・・・後で謝らないとな・・・あ、オズマ、そっちを南だ!」

キリトの急なナビゲートに対して俺は即座にシフト操作を交えてハンドルを切り、さらに加速。そして、そのまま走り続け―――俺達はその姿を遂に捉えた・・・!

スネーク「死銃とシノンか!」

俺「まだ死んでねぇよな・・・!」

とは言え、シノンが既に追い詰められていると言う状況は一瞬見ただけで決定的だった。地べたに倒れてピクリとも動かないシノンは首だけを上に向けていた。
その表情がどのようになっているかまでは見えなかったが、シノンが見上げる視線の先にいるのはぼろマントを羽織り、赤く光る眼光でシノンを見据える死銃が黒い拳銃をシノンに突き付けている光景だった。

既に何発か被弾しているらしく、シノンの体からは被弾エフェクトが発生した状態だった。そして、その俺の後ろではキリトがグレネードを準備していた。

スネーク「それは、スモーク弾だな」

キリト「オズマ、ブレーキだ!スネークは当たらなくても良いから死銃を撃て!」

後ろからのキリトの指示通り俺はS2000の車体を真横に向けて急ブレーキ、そしてスネークはシノンに向けて今にも引き金を引く寸前の死銃に向けてH&K MG4をフルオート射撃、だが――流石に弾道予測線(バレット・ライン)に気が付き、死銃は素早い身のこなしでフルオート射撃でばらまかれた弾丸の殆どを回避してシノンからも離れていた。

そして――シノンのほぼ目の前に転がったのはキリトがその間に投げ飛ばしたスモーク弾のグレネードだった。
たちまち辺り一帯は真っ白な煙に覆われていた。これはシノンにとってもこの場から逃げ出す絶好のチャンスなのだが、おそらくペイルライダーと同じようにスタン効果で痺れているのだろう、自分から動ける状態ではないらしい。

キリト「スネーク、シノンを運ぶのを手伝ってくれ!オズマは何時でも走れるようにメインストリートの先で待機だ!」


キリト・・・シノンの左腕を掴み、そのまま乱暴に引き上がらせる・・・そしてその際に銃士Xから奪ったスプリングフィールドを捨てる!

そしてキリトがシノンの身体を日本の腕で抱え上げる一方で、スネークはシノンの愛銃である大型のヘカートⅡを回収・・・・・直後、身体が潰れそうなほどの加速感。シノンを抱えたままの状態のキリトはそのままオズマが待つS2000へと走る!

この時のシノンは『もう、いい・・・置いて行って・・・』そう思っていたもののそれを事倍する事は出来ず、既に全身・・・意識すらも完全に痺れていた!それ故にいきなり目の前を、後方から放たれた大口径弾が通過していった時もシノンは瞬きをしただけであった!

銃声が聞こえなかったと言う事は、今の弾を撃ったのは死銃のL115。すなわち死銃は追ってきている・・・!
死銃の正確なビルドは分からぬものの、少なくともシノンを抱きかかえているキリトよりも遅い事はあり得ず、このままでは追い付かれる・・・一方でシノンのヘカートを抱えているスネークはキリトよりも先にオズマが待つS2000の助手席に乗り込んでいた。

オズマのS2000が待っていたのは壊れた乗用車やバスが幾つも転がっている中だった。ほとんどの車両が全損の状態で走れそうなのは三輪のバギーと金属フレームとギア類を剥き出しにしたロボットホース、そしてオズマが乗るS2000の三大のみであった! by立木ナレ


キリト「オズマ、ターンしてくれ!」

キリトはシノンを抱えたままS2000の座席後方のわずかなスペースに強引に入り込んでいた。キリト自身は運転席の後方に、未だに痺れが残っている様子のシノンはナビシートの後方にその身を埋めている状態だった。

俺「2シーターのS2000で4人乗りとは、リアルでやったら察のクラウンに間違いなく追われてるぞ・・・」

自分でもどうでも良い言葉を漏らしながらシフト1からのアクセルオン。マフラーから白い煙を吐き出しながらS2000は走り出し、車体をターンさせ、その直後にキリトが叫んだ。

キリト「シノン、君のライフルであの馬を破壊できるか!?」

シノン「え・・・」

シノンは左腕に刺さっているスタン弾を苦労して抜きながら瞬きしていた。

スネーク「何故そんな事を?奴がロボットホースで追って来るとでも言うのか?」

俺もスネークと同様、奴がロボットホースに乗ってまで追ってくるのかまではいささか疑問だったが、シノンは震えの残る両腕でスネークが運んできたヘカートⅡを受け取り頷いていた。

シノン「わ・・・解った、やってみる・・・」


ロボットホースはここから精々20メートル先の距離に過ぎない。GGO屈指のスナイパーのシノンであれば十中八九命中する距離だろう―――

シノン「え・・・なんで・・・」

が、シノンのヘカートⅡからはがちがちと音が聞こえるだけで一向に引き金を引いていなかった。しかもどう言うわけかシノン自身もその原因が分からない様子だった。

スネーク「どうした?俺が運んでる最中に安全装置が掛かってるのか!?」

シノン「なんで・・・どうなって・・・」

スネークの言葉に対してシノンが漏らした声は掠れた悲鳴だった。そんな事をしている間に・・・サイドミラーを見ていた俺はスタジアムの左側にうっすらと残るスモークの向こうに、黒い人影を見たのだった。

俺「おいおい、無効の方が先にこっちを撃ってきちまうんじゃねぇか・・・!?」

激しくはためくぼろマントと、右手のライフルはまさに死銃以外の何者でもなかった。

キリト「オズマ、出せ!一旦逃げるぞ!」

キリトに言われるまでも無く、この距離から敵に狙撃されれば余裕で撃たれるのは必須だ。シノンがどういうわけかヘカートⅡを撃てないのならこんなところでボーっとしてたらカッコウの標的も良い所だ。
俺はS2000のアクセルを踏み込み、再び加速。サイドミラーに映る死銃の姿が瞬く間に小さくなっていく。
座席の後方スペースで身を潜めているキリトとシノンはキリトがシノンの身体を抑えつけて支えている様子だった。
そしてシフト5にまで達したS2000は廃墟を猛スピードで疾走してメインストリートを駆け抜ける。

この時俺は逃げ切れたか?――と、一瞬思っていたが、座席の後ろから後方を見ているキリトの緊張した叫び声がそれを吹き飛ばした。

キリト「――くそっ、まだだ!皆、気を抜くな!」

スネーク「――なにっ!?」

俺「野郎・・・マジで馬に乗ってやがるじゃねぇか!」

反射的にサイドミラーを見ると、小さく遠ざかっていたモータープールから、破壊できなかったロボットホース乗り出す死銃の姿が映った。

シノン「なん・・・で・・・」

スネーク「まさか・・・本当にあのロボットホースを乗れると言うのか!?いくら現実世界で乗馬経験があったとしても、GGOの機械馬を乗りこなすのはかなりの成れが必要なはずだっ・・・・!」

スネークとシノン、二人の熟練のGGOプレイヤーにとって死銃がロボットホースに乗っている光景は相当信じ難いようだった。
だが、事実俺もGGOにフルダイブし始めてから今までロボットホースに乗って走っているプレイヤーなど一人も見た事は無い。
普通に考えてだ、乗馬と車の運転。日本で普通に暮らしていて手に触れる機会が圧倒的に多いのは後者なのは言うまでもない。

だが、ロボットホースは今間違いなく死銃の手によって操られて。路上に転がっていた廃車を迂回して、飛び越えて、俺のS2000と同等以上のスピードで追って来ていた。

シノン「追い付かれる・・・・!もっと速く・・・逃げて・・・逃げて・・・・!」

俺「逃げてるっての!けど向こうは馬に一人に対してこっちは2シーターの車に4人も無理矢理乗ってる状態なんだぞ!」

シノンの悲鳴交じりの細い叫びに対して俺は声を荒げるように言い返していた。そもそもさっきからシノンの様子は明らかにおかしい。
シノンとは一度圏外で対峙し、それ以降も特に口を利くような機会は一度も無いため交流など皆無なのだが・・・・俺のブラックニンジャソードの刀身を眼前まで向けられた時のシノンの表情は、それに対して焦りの色こそ伺えたが、恐れや恐怖を少なくとも顔に出す様なほど軟な奴でも無かったはずだと言うのに、今のシノンは何に怯えているのかまるで分らねぇ!

キリト「スネーク、そのアサルトライフルで死銃を撃ってくれ!」

座席の後方でキリトがナビシートに座るスネークに対して声を荒げていた。スネークはひとまずはH&K MG4を構えて後方を向き、左側に身を乗り出して狙いを定めようとしていたが――

スネーク「まだ遠すぎるぞ!もっと距離を詰めさせるか・・・そもそもこれだけのスピードで走り合っている状態ではH&K MG4ではまともに当たらん!」

キリト「それでも良い!牽制でも良いから頼む!」

スネーク「どうなるか分からんぞ!」

スネークは狙いがまともに定まらない状態でH&K MG4を死銃が操るロボットホースに向けて撃ち続ける。だが、案の定俺のS2000も死銃のロボットホースも時速100キロを軽く超えるスピードで走っている状態なので狙いが上手く定まっていなかった。

尚且つ死銃が乗るロボットホースは車に比べて横幅が狭いため猶の事当り難いのだろう。

俺「くっそ・・・このハイウェイ・・・障害物が多すぎだろ・・・!」

次々と現れる障害物をコーナーリングでなんとか避け続けると、その上路面のところで砂ぼこりが舞い上がっていた。

スネーク「条件自体は死銃も同じだが――奴は四足歩行のロボットホースだから障害物を回避する事自体は無効に分があるだろう・・・それも織り込み済みで敢えてロボットホースに乗ったのか?」

俺「そうでなくたってやっぱり向こうの方が有利だろ・・・こっちは無理やり4人も乗ってるもんだから加速が明らかに悪い・・・障害物を避けるたびに奴が近づいて来やがる・・・!」


迫りくる死銃!サイドミラーに映る機械馬にまたがる死銃の姿は徐々に・・・確実にオズマ達が乗るS2000に接近!by立木ナレ
 
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