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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE225 新たなる死銃の被害者・・・

沈黙の暗殺者(サイレント・アサシン)の異名を持つライフル・・・アキュラシー・インターナショナル・L115A3!!・・・・最大射程は2千メートル以上。撃たれた者は射手の姿すら見る事無く・・・死にゆく間際に銃声も聞く事すら出来ぬ・・・故に与えられた通り名は・・・・沈黙の暗殺者(サイレント・アサシン)!!――そして、それを巧みに操る謎のボロマントのプレイヤーは一体・・・・? by立木ナレ


のろ太「おっしゃぁぁぁ!!三回目のサテライト・スキャンはっつどぉぉ!!」

ドザイモン「慌てないの!君は時計すら読めなくなっちまったのかい!?・・・今は午後の8時40分!s手ライト・スキャンの発動はあと5分でしょう!」

のろ太「相変わらずドザイモン細かいな~、そんな細かい事ばっかり気にしてるとさ、将来絶対にハゲに・・・・おっと、ドザイモンはとっくに剥げちゃってたんだった!あっはっはっはっは!」

ドザイモン「ギャリック砲ぉぉぉぉ!!」

のろ太「うおわぁぁぁ!!全身が灰と化して消えてゆくゥゥゥゥ!!」

バトルフィールドのはるか上空に出現したモニターでドザイモンとのろ太のバカなやり取りを聞かされて、ようやくそんな時間なのかと思ったが、この状況下ではその5分がかなり長く感じる。
そうしている間にもぼろマントはゆらりとした歩行で、倒れたままのペイルライダーに近づいていた。

スネーク「訳が分からん・・・!あれほどの希少(レア)ライフルを持ち・・・尚且つそれを使いこなす狙撃技量を持っていながら・・・・なぜ実弾ではなく電磁(スタン)弾などをつかう・・・・!?あのライフルで頭か心臓にでも打ち込めば、軽装のペイルライダーは一撃で即死させるには十分だ・・・・!」

俺「麻痺させてから改めて精密狙撃するとか言う遠回しな戦法なんじゃねぇか?」

スネーク「いや、奴はスタン弾を一発てただけで森から出てきたんだ。ペイルライダーのHPはまだ十分に残っている・・・・」

俺「そのペイルライダーの前に堂々と姿を見せつけちゃ、精密射撃を成功させた意味はねぇが・・・・」

S2000に乗ったままの俺とスネークが考察しつつ相談をしている間に、ぼろマントはまたしても理にかなわぬ行動を取る―――奴が取り出したのは単なるハンドガンだった。
せめてサブマシンガンとかなら、あの零距離からの一斉フルオート射撃でHPを削り切れるだろうが・・・ハンドガンでは弾丸を全て使い切ったとしても頭や心臓を撃たなくてはならない。

俺「さっきのは自動拳銃だったよな・・・?」

スネーク「ああ、すぐに陰に隠れたせいで種類までは分からんが、それは確かだ・・・・」

そしてペイルライダーは今にも麻痺から回復しようとしていた。動けるようになれば間違いなく右手のショットガンを打ち込むのは当然、そうなったらボロマントの方が吹き飛ばされて即死は決定だ。


まさに理解不能・・・・!不可解!・・・・圧倒的矛盾に満ちた行動のボロマント!ところが・・・ぼろマントの何も持たぬ左手の指先を・・・・フードの額に当てて、次いで胸へ動かし・・・・更に左肩へ・・・最後に右肩へといわゆる十字切り!! by立木ナレ


スネーク「あの動きは・・・死銃が前回優勝者のゼクシードを撃った時に取ったポーズじゃないか!!」

俺「それなら俺も遠藤に聞いたぞ!まさか奴なのか・・・・だとしたら!」

もし本当にあのぼろマントが死銃なのだったら、ペイルライダーが殺される!?

俺「スネーク、お前のH&K MG4で奴を撃て!俺のAKS-74Uじゃ射程が足りねぇ!」

スネーク「分かった・・・と言いたいがこの距離ではかなり難しい・・・!!」

俺「けど、撃つしかねぇ!」

スネークはS2000のナビシートから身を乗り出してH&K MG4を遠方のぼろマントに向けて引き金を引く―――はずだった。

俺「手榴弾だ!」

スネーク「なんだと!?」

俺は上空から・・・どこからか放り投げられた手榴弾の存在に気が付き、慌てて声を上げながら空中を舞う手榴弾に向かってAKS-74Uをフルオート射撃で狙い撃っていた。
幸い無数に撃ち放った弾丸の一発が直撃――手榴弾は空中で大きな爆音を轟かせながら爆発していた。

俺「クソ・・・こんな時にアイツかよ!」

スネーク「モルターレかっ!」

その襲撃者の姿は今度ハッキリと見えるほどの至近距離だった。ウサギの頭蓋骨のようなマスクを被った小柄でM4カービンを構えているのは間違いなくあのモルターレ・・・全く持って最悪なタイミングで邪魔してくれたな!

案の定モルターレは比較的近距離からのフルオート射撃をこちらに向かって撃って来る。俺は慌てて車のシフトレバーをRにした状態でハンドルを切って無数の弾丸を回避したつもりだが、S2000のエンジンルームに赤い被弾エフェクトは発生していた。

スネーク「ええい!今はこいつの相手をしている場合ではないっ!!」

スネークが草陰から姿を見せていたモルターレに向かってH&K MG4を構えると、赤い弾道予測線(バレットライン)の出現と同時にフルオート射撃による無数の弾丸がモルターレに向かって撃ち放たれて、当然モルターレは逃げる等に姿を晦ませていた。

俺「あっちに逃げられると探して追い打ちを仕掛けるのが難しいが・・・今はモルターレの相手よりこっちだな・・・!」

スネーク「ああ、また邪魔されなければ良いのだが・・・」

一旦退避したモルターレがいつまた再び襲って来るかは分からないが、今はあのぼろマントが死銃と仮定し、奴がペイルライダーを殺すかもしれない直前だと言う事態だ。
再び双眼鏡でペイルライダーとぼろマントがいた鉄橋の方を確認すると―――丁度ペイルライダーを拘束していた電磁スタン弾の効果が切れていたようで青白い迷彩服の全身が跳ねるように立ち上がり、右手のAR17をぼろマントに向けて付きつけていた。

ぼろマントが未だにペイルライダーに止めを刺していない事も不可解だが。それすらもまるで初めからそうするつもりだと言わんばかりの行動だ。
ペイルライダーがぼろマントに突き付けているAR17は零距離、あれなら散弾の全弾が胸に当たるだろう・・・一撃で即死させる事すらあり得るダメージだろう。


オズマとスネーク・・・そして恐らくはGGO世界やその外側の現実世界でこの大会の中継を見ている無数のギャラリーも、この時はこの瞬間を固唾を飲んで見開く・・・・!だが――銃声の音は響く事は無かった!

代わりにどさりと小さな音と共に・・・・ペイルライダーの右手から零れたAR17が足元に転がる音・・・・続けて壊れた二行のような動きで両ひざが地面に落ち・・・やがて地面に横倒しの状態となった!そして・・・その直後!by立木ナレ


スネーク「ペイルライダーが・・・消えただと・・・!?」

俺「ログアウトさせられた・・・・わけじゃねぇよな・・・・」

最後の残った光が俺には読めない英文の小さな文字列を作っていたが、それも溶けるように消滅した。そして俺もスネークも既に確信していた・・・・ペイルライダーは・・・・現実世界において殺されたのだと!

俺「アイツが死銃か・・・!だったらこれ以上好き勝手させられるか!」

スネーク「この車で走ればまだ追いつける!オズマ、追跡を――――なにっ!?」

俺もスネークに言われるまでも無く、これ以上あのぼろマントを泳がせる事は危険すぎると判断して、S2000ですぐさま鉄橋にむかって走ろうとした矢先だった、再びまるで・・・狙ったかのようなタイミングで俺達の邪魔をしに来たと言わんばかりにモルターレが再度襲撃して来やがった!

俺「またテメェかよ・・・・!何度も何度も襲ったり逃げたりと・・・・!」

俺は痺れを切らし、S2000でのスタートダッシュ、そしてその勢いを利用して、モルターレがM4カービンをこちらに向ける前にブラックニンジャソードを手に床を蹴り付けてジャンプで運転席を飛び出し、一気に急接近してやった。

スネーク「うおっ!何って無茶な・・・・!!」

そして助手席に座っていたスネークが代わりにS2000をブレーキで止めてくれることも期待通りだ。俺はほぼ零距離まで迫ったモルターレに対してブラックニンジャソードで頭蓋骨のようなマスクの脳天を狙い突き刺そうとした――しかし、まるでそれに対抗するかのように・・・モルターレが左手から取り出した一本の・・・・長い刀身の鉈が俺のブラックニンジャソードの銀色に輝く刀身を弾いたのだった。

俺「くっ!」

コイツも近接専用の刀剣類を使ってるプレイヤーだったのか!まずは俺はその事に多少驚いたが・・・その驚きを容易く吹き飛ばしたのは、改めて至近距離で対峙するモルターレのウサギの頭蓋骨マスクで隠し切れていない首元から一瞬だけ見えた・・・・笑う棺桶のマーク。

俺「なんで・・・お前・・・!?」

モルターレ「あ・・・気付いちゃった・・・?」

笑った?その声はウサギの頭蓋骨マスクで隠された表情が笑ったかのように思えた・・・・。どこかで・・・何度か聞いたことのある声・・・BoB予選トーナメント決勝戦よりも前に・・・俺はこいつと会っている!首元のマークがそれを裏付けている!

スネーク「大丈夫かオズマ!?」

モルターレ「イッツ・ショウタイム・・・・」

スネークのH&K MG4の銃口がモルターレに向けられた直後に、モルターレはまたしても軽やかな動きで茂みの中へと姿を隠す。
スグに・・・すぐに倒さなくてはならないと思った俺だったが、その僅か数秒後に6気筒を思わせるエンジン音の直後に・・・・一台の車が生い茂っている草々を吹き飛ばし猛スピードで走り抜けるのを俺は見たのだった、その運転席には当然モルターレが座っている・・・

スネーク「奴め・・・俺達と同じように車を手に入れていたのか・・・!」

瞬く間にモルターレの車、ポルシェ992の姿は見えなくなってしまった。今からS2000で追っても捉えられるか定かではない。
そして俺は、モルターレの正体・・・そしてモルターレと組んでいる可能性の高いぼろマント・・・この二人のプレイヤーと死銃事件以前からの因縁のある相手である事を知ってしまった・・・・

俺「まさか・・・ラフコフか・・・?」
 
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