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温泉街の騒動

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第三章

「自分何してるんや」
「いや、今度ここで酒飲み大会があるのよ」
「その練習でかいな」
「私も練習でね」
 それでというのだ。
「飲んでたのよ」
「それで一度に三升空けてか」
「それでなのよ」
「酔い潰れてかいな」
「今ここにいるのよ」
「あんた路で酔い潰れてたんやで」
 ここでだ、麻里佳も女に言った。
「乳首と太腿の付け根が見えそうになってな」
「上はノーブラでも下はちゃんと穿いてるわよ」
「下はかいな」
「そう、黒のティーバックをね」
 女は下着の話もした。
「乳首もちゃんと貼ってるし」
「けれど下着ないのと一緒やな」
「そうかしら」
「あーし的にはな、けどかいな」
「そう、この日曜日にここで大酒飲み大会があって」
 それでとだ、女はさらに話した。
「優勝者には賞金が出るのよ」
「そうなんやね」
 亜紀は彼女のその言葉に頷いた。
「それで三升かいや」
「そう、優勝するわよ」
「酔い潰れん様に頑張りや」
 亜紀は女に冷め切った目のままで告げた、そうしてだった。
 女を彼女の宿屋まで送るとだった、その後は二人でその大酒大会の話をした。二人共今は箱根の居酒屋で飲んでいる。
 日本酒を箱根の幸で飲みつつだ、亜紀は言った。
「ひょっとしたらな」
「大酒大会がやな」
「神託ちゃうか」
「そやな、そこで何かあってな」
「わたくしがそれを解決したらな」
 飲みつつだ、亜紀は麻里佳に述べた。
「ええんちゃうか」
「そうかもな、ほなあーしもな」
「手伝ってくれるんやね」
「二人一組やろ、それやったら当然や」
 明るく笑ってだ、麻里佳はすり身揚げを食べつつ答えた。
「一緒に頑張ろうな」
「有り難うな、ほなな」
「大酒大会にな」
「行こうな、それで」
 亜紀もすり身揚げを食べつつ述べた、肴は他には蕎麦もある。ざる蕎麦だ。
「わたくしも出てな」
「ああ、亜紀ちゃんも飲めるしな」
「麻里佳ちゃんもな」
「流石に三升は無理でも」
「飲めるんやったらな」
 それだけでというのだ。
「ええしな」
「ほな参加しよか」
「そうしよな」
 ただ大会の場に行くだけでなく参加することにもなった、こうしてだった。
 二人は日曜日に大酒大会に出場することになった、参加費用はあったが二人はすぐにそれを払ってだった。
 大会の場に出た、するとそこにはだ。
 先日のダークエルフもいた、彼女は二人を見るとすぐに笑顔で声をかけた。
「あんた達も出るのね」
「ああ、ちょっとな」
「そうさせてもらうわ」
「それは何よりね。そういえば名前言ってなかったわね」
 ここで女は二人にこうも言った。
「そうだったね」
「ああ、何ていうんや」
 その名前をだ、亜紀は尋ねた。 
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