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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE222 遭遇・・・敵と味方入り混じり合う戦場!

昨日の予選トーナメントの決勝戦と言い、どうしてこうも俺は重機などがあちこちに放置されているような場所に放り出される羽目になるんだろうな・・・


BoB本戦ロイヤルが始まって既に30分近くが経過しようとしていた。オズマがゲーム開始と同時に転移された場所はバトルフィールドの中央に位置する都市廃墟であった・・・!無人と化した高層ビルやタワー、まさに最終戦争によって廃墟と化し、放逐された都市とはこの事と言った雰囲気を漂わせる廃墟!だが、オズマはこのBoB本戦ロイヤルにおいて唯一の人工物に囲まれたこの一帯で今だに他のプレイヤーと交戦する事無くやり過ごしていた。
目的はあくまで死銃の調査として行動するオズマは戦闘は可能な限り回避し、死銃の可能性があると疑わしき『銃士X』『ペイルライダー』『スティーブン』『モルターレ』このいずれかのプレイヤーとの接触があくまで最優先であった・・・! by立木ナレ


俺「お、サテライト・スキャンの時間だな・・・」

丁度BoB本戦ロイヤルの開始から30分・・・すなわち前回のサテライト・スキャンから15分が経過し、再び端末には新しい位置データが更新される。
これが今この時点での全プレイヤーが各々の所在になるわけだが・・・常にリアルタイムでの位置情報を知らせてくれるわけではないので、時間が経過すればするほど、プレイヤー達の位置情報はこの端末に表示された情報とは異なって来る。

事実俺の所在もこの端末でフリップを触ると『Ozuma』とプレイヤーネームが表記されるので何時までもこんなところに待機はしていられない。
現実世界で現在時刻は午後8時30分。端末に表示されているフリップの数は全部で21個。そして、その状況は端末の真上に出現したウインドウ画面に映っているドザイモンとのろ太によって実況される。

ドザイモン「え~、BoB本戦開始から30分・・・二度目のサテライト・スキャンの時間になりましたぁ~。全プレイヤーの位置情報が端末に表示されたので、のろ太君みたいに臆病にも逃げ隠れしてる人は速やかに移動する事をお勧めしま~す」

のろ太「いーだ!ドザイモンってば分かってないなぁ~!こういう生き残りをかけたバトルロワイヤル形式のゲームで生き残るのは大抵は賢く身を潜めてる奴なんだぞ!」

ドザイモン「いやいや、君の場合は賢く隠れてるんじゃなくって臆病であるがゆえに逃げ隠れし続けているだけだって事を・・・・」

ドザイモンが右手と左手を両手首を合わせて手を開いて、体の前方から腰にもっていき・・・・

ドザイモン「いい加減に認めやがれこのヘタレチキン眼鏡がぁぁぁぁ!!」

構えた両手をのろ太の方に向かって突き出した瞬間・・・青い光を放つ気功波をのろ太に向かって打ち放っていた!

のろ太「うわぁぁぁぁ!そ、それはまさに亀川流の奥義じゃないかぁぁぁ!!」

ドザイモン「ふぅ~、邪魔なヘタレ眼鏡を始末したところだし。生き残っている参加者の皆さんは心置きなく、BoBを頑張ってねぇ~」

無駄なコントが終わるとウインドウは勝手に閉じて消えていた・・・

俺「そうか・・・この30分で9人が倒されたか・・・」

周囲に警戒心を配りながら移動しつつ、俺は片っ端からフリップをタッチしてプレイヤーネームの確認をしていた。

俺「容疑者共はまだ全員生きてやがるか・・・都市廃墟にいるのはモルターレだけか?」

アルファベット表記なので断言し難いのだが、この mortaleっという綴りがモルターレだとスネークは言っていた。
そしてそのスネークは森林と田遠の近くにいるようだった。

さて、どうするか?取りあえず同じ都市廃墟にいるモルターレと接触してみるか?奴とは昨日一戦交えたわけで、中々の実力者で俺は苦戦を強いられつつもどうにか奴を倒していた。
この本戦ロイヤルは一対一の戦いではないのでやりようによっては不意打ちを仕掛けて・・・身柄を抑えるなんて事も可能かもしれない。

と思ったが、端末に表示されたモルターレのフリップは俺などはまるで意に介していないかのように、都市廃墟から離れる様に素早く移動していた。

俺「折角のターゲットなんだ・・・終える限り追ってみるか・・・」

モルターレのフリップが比較的俺の近距離で表示されている間に俺は都市廃墟から離れるように移動するモルターレのフリップを追うように移動を開始した。
動きからして奴は向かう先には深い森が広がる森林地帯だ。その先を移動し続けると恐らくステージを二部刷る大河と、そこに架かる橋があるはずだった。

俺「そうだ、コイツで・・・」

この一週間のGGOのフルダイブの中で俺が手に入れたアイテムである携帯可能な小型遠距離スコープをオブジェクト化してモルターレが移動していると思わしき方角に向けてレンズを覗き込むと・・・・・・

俺「低い建物の屋上を飛び移りながら移動してやがるのかよ・・・・」

俺がスコープ越しに姿を確認したのは、昨日の予選トーナメントの決勝戦で戦ったウサギの頭蓋骨のようなマスクを被った小柄なM4カービンを装備したプレイヤーだった。
昨日も披露した軽快な動きで、フックショットとでも言うべきアイテムを使い、アンカーを射出して・・・・建物から建物へと飛び移りながら移動し、常に敵よりも高い位置をキープするやり方・・・その途中にモルターレが荒れ放題のガソリンスタンドと思わしき建物の屋根の上でM4カービンを構えるのを見て、俺はまさか尾行している事に気が付かれたんじゃないかと思い、何処か死角になりそうな場所に身を潜めようとしたが――モルターレが銃口を向けた先は俺とは全く違う方向で屋上から下方に向けてM4カービンの銃声をこちらまでハッキリと聞こえるほどに響かせる事精々5秒程度。
再びモルターレはフックショットのアンカーを別の建物に向けて射出して建物から建物への高速移動を開始していた。

俺「もう倒しちまったのか・・・」

精々5秒弱の銃撃で一方的に発見した敵を倒したのだろう。それにしてもフックショットのアンカーを使って建物から建物へと移動するモルターレの移動速度はAGI重視の俺の全力疾走でも引き離される一方だった。奴を見失う事無く追跡できるのかどうか不安になってきた、その時だった。

急にかなりの至近距離から車のエンジン音が轟くのを聞き取った。かなりの高回転で回してるのが分かる。

――来る!もうすぐにでも・・・こっちに!

AKS-74Uを構えてエンジン音が急激に大きくなり近づて来る方に構えるのと同時に、スクラップの山を吹っ飛ばして現れたのはホンダメーカーとしては数少ないFRの車。99年~09年まで発売された2シーターのオープンスポーツカーのS2000だった!

俺「アイツら・・・組んでやがるのか!」

二つの席には右側を緑の軍服とベレー帽を被った如何にも軍人のようなスタイルの運転手が、左側のナビシートにはショットガンを構えたカウボーイハットの男が座ったまま銃を構え、赤い弾道予測線(バレット・ライン)が俺の胴体に迫っていた。
俺は赤い迫りくる赤いラインを横に回転しながらの移動で回避するが、当然それで敵の攻撃が終わるわけがなく。再びS2000はエンジン音を吹かせてこちらに迫り来ていた。

俺「俺以外にも6速MTの車なんて乗ってる奴がいやがるとはな・・・」

S2000はその全てが改造でもしない限り6速のMTで、VRMMOをプレイしている比較的若年層世代にとっては馴染みのないミッションだ。
俺はこの時、予選トーナメントの決勝戦でモルターレに軽トラで襲われた時の様にタイヤを撃ってパンクさせて転倒させてみるべきかと思った、だが。

俺「いや、勿体ねぇよな・・・そりゃ」

俺はスグにそれをやめて比較的障害物が多い都市廃墟の特性を生かし、大きなコンテナの後ろに隠れる。当然S2000はそのコンテナに突っ込むような間抜けな事はせずに、すぐに方向転換しコンテナの背後にいるであろう俺を狙って来る。

ドライバー「ん・・・どこだ?」

俺「こっちだよ!」

だが、その時俺は既にコンテナの背後に掛けてあったハシゴによじ登り、屋根の上からS2000のドライバーを目掛けてAKS-74Uの弾丸を容赦なく打ち込む。

ドライバー「ぐわぁぁぁっ!」

「うっ!」

撃たれている状態ですぐに車の運転を再開しようとして、シフトチェンジで1速の状態で走り出すが、俺は断続して撃ち続ける。途中でナビシートのショットガン使いがこちらに銃口を向け適用とするそぶりを見せたが、その時は今度はそちらに向かって弾丸を発射する銃口を向けて構えを妨害する。

運転手の残りのHPバーがすでに半分以下となったのを確認した俺はコンテナの上からS2000の・・・運転席目掛けてブラックニンジャソードを左手で構えて飛び降りると同時に、運転手の自動拳銃が飛び掛かって来る俺に向けられて一発の弾丸を放つのと、俺のブラックニンジャソードがその銃弾諸共運転手の斬り倒したのはほぼ同時だった。

俺「っと、流石に乗り心地は悪くねぇな・・・」

運転席に座っていたプレイヤーがその場で四散し消滅したので俺が入れ替わる様に運転席に座る事になった。

「やろぉっ!」

俺「ああ、アンタも当然忘れてねぇよ」

「ぐっ!」

助手席からショットガンの銃口を向けるカウボーイハットの男だったが、銃身の長いショットガン箱の至近距離では狙いを定め辛く、銃口が俺を捉える前に俺のブラックニンジャソードがショットガン使いの脳天を貫きHPを呆気なく全損させるのだった。

俺「さて・・・流石にモルターレは見えなくなっちまったかな・・・」

再び双眼鏡を覗いてみるが、流石に既にそれでも姿を捉えらえるほどの距離ではなくなってしまった。次のスキャンまでまだ時間はあるが、それでも奴の進行方向はおおよその想像位は付く。
折角いい車を手に入れた事だし、これで奴を追わせてもらうとしよう。その為に車を傷つけないように戦ったわけだしな。


オズマは慣れた様子でシフト1の状態から走らせて1秒にも満たぬうちにシフトを2にシフトチェンジ・・・!さらにアクセルを踏み込み速度を上げるにつれて瞬く間にシフト3、そしてシフト4へと次々とシフトチェンジを続けて高回転ゾーンを出した状態でS2000を一気に走らせていた。

俺「やっぱスゲーな・・・コイツのエンジンって2リッターで250馬力だからだっけか?2リッターのNAでよくもまあ、こんなハイパワーの車を作ったもんだよ・・・」

シフトを5にチェンジして俺は瞬く間に廃墟を走り抜けて、そのまま田園にでるが、その田園から森林まではマップの内側を走っていれば瞬く間に移動できる距離であっという間に森林に入っていた。

ハンドル操作とシフトレバーを握りつつ、時折左手でゴーグルを確認する作業はなにかと忙しい作業になる。
やはりこれでもモルターレを見つけるのは難しいか、と思って居た直後・・・俺の視点から見て左45度程、50メートルほど前方の茂みの中から上空に向けて一発の赤く光る細長い弾丸が撃ち放たれていた。

一瞬俺はこんな状況下で茂みに隠れながらだと言うのに自分の居場所を知らせるような迂闊な行動かと思ったが。

俺「まさかスネークか・・・?」

俺はそれがスネークが上空に向けて撃ち放った光学銃の弾丸で、俺に対して自分の存在を知らせる為のメッセージなのではないかと考えて光学銃の弾丸が撃ち放たれた位置まで速度をある程度落して走行する。
もし出てきたのがスネークではなく別のプレイヤーであったら即座に交戦になる。俺はS2000が目的の場所付近に迫ったところでいったんS2000を停車しシフトをNの状態にて、運転席からAKS-74Uを構えると、銃口から赤いバレットラインが相手側には見えているはずだ。

俺「さあ・・・どう出る?」

俺の静かな独り言に反応したのか、50センチほどの長さまで生い茂っている雑草がガサっと音を立てて動いたかと思った直後だった・・・・

「どうやら・・・俺のブラスターの弾道の色が赤だと言う事をしっかりと覚えていたようだな」

クマのぬいぐるみのアバターに似合わぬ渋い声・・・その声を聞いただけで俺は思わず軽く吹いてしまった。

俺「その雑草の中だと・・・直立しても身体の半分近くがまだ埋まっちまってるんだな・・・・」

スネーク「だが、小さい分身を潜めやすいと言う利点だってあるんだ。そう言うお前さんこそ、また乗りこなすのが難しそうなスポーツカーを手に入れたようだな・・・・」

BoB本戦開始から40分近くを経て、GGOの相棒であるスネークとようやく対面した俺達だった・・・・ 
 

 
後書き
次回、いよいよオズマ達が本格的に死銃の力を目の当たりにします。 
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