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真・戦国天下御免~三勇恋姫戦記~

作者:西森
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織田軍結集!義経を倒せ

最強決定戦本戦、光魔チームを撃破した一刀達四人は桃香達の待つ合流地点に向かおうとするも行方知れずとなった吉音を探すため八雲、仮面シャドーが離れていった。

そんななか、八雲は百鬼夜行所属の鞍馬義経と遭遇し、二本の剣を封じられ超越剣魂合身できない窮地に立たされるも義経対策をしていた八雲に勝機が見えたその時!

偶然現れてしまった真・天下大連合所属の詩乃を義経が人質に取ってしまい、手が出せない八雲は義経によって瓦礫の間に封じられてしまうのだった。

詩乃「あぁっ!? 」

義経「フッ!人間とはやはり愚かだな、自分を犠牲にして他人を救おうとするなぞ愚かなり! 」

八雲を愚か呼ばわりする義経

だが

「誰が愚かだって… 」

義経「なにっ!? 」

瓦礫の間から八雲の声が聞こえてきた。

よく見てみると

バァンッ!!

八雲は渾身の力を振り絞り、瓦礫に挟まれないよう両腕で瓦礫を押さえていた。

八雲「残念だったな義経、お前の考えなら今頃俺を押し潰していたはずなのによ 」

数々の戦いを経験してきた八雲は剣魂合身しなくてもかなりの力を持つのだった。

詩乃「よかったです… 」

八雲が無事なことに詩乃が安心する一方

義経「ふざけるなよ人間め!! 」

自分の考えが外されてしまったことに義経は激怒していた。

義経「だったら貴様の両腕を切り落としてくれる!そうすれば貴様は完全に潰される! 」

確かに義経の言うように八雲が無事なのは腕力によるものであり、両腕を切り落とされれば八雲は瓦礫に挟まれて潰されてしまう。

しかも今の八雲は身動きがとれず避けることもできないのだ。

だが

詩乃「そ…そうはさせません!! 」

バッ!

詩乃が小太刀を手にして義経の前に立った。

八雲「何をやってるんだ!?君だけでも逃げろ!! 」

詩乃「いいえ逃げません!あなたには恩があります。今度は私があなたを助ける番です! 」

詩乃は軍師でありながら時折頑固な面があった。

義経「まぁよい、二人仲良くあの世へ行くがよい! 」

バッ!

義経が詩乃に向かっていったその時!

ブォンッ!!

義経「んっ? 」

ドッカアァーーンッ!!

義経「ぐほぉっ!? 」

義経の頭上を巨大な斧が落ちてきた。

すると

壬月「随分待たしちまったな詩乃! 」

詩乃「壬月様! 」

巨大な斧を手にした人物である柴田壬月勝家が現れた。

柴田壬月勝家(しばた・みつき・かついえ)

織田家家臣。力自慢で誰も敵わないが治療されるのが苦手。御家流は得物の斧を巨大化させて叩きつける『五臓六腑(ごぞうろっぷ)』

壬月「さて、奴はどうなったか… 」

並の相手ならば今の一撃でダウンしたはずなのだが

ズズズッ!!

義経「我を嘗めるなぁ!! 」

義経は斧を持ち上げて立ち上がってきた。

壬月「ほぉ、意外としぶとい奴だな 」

義経「(何故我にダメージを与えることができるのだ!?)このっ!! 」

バッ!

斧をどかした義経は素早く移動するが

その瞬間!

「今です! 」

誰かの声が聞こえた瞬間

ゴオオォォーーッ!!

義経「なっ!? 」

空から落ちてきた巨大な光の手が義経を押し潰そうとしていた。

すると

麦穂「よくやりましたよ小波さん 」

小波「麦穂様もさすがでございます 」

詩乃「麦穂様、小波さん! 」

声を出した人物である麦穂と攻撃を繰り出した人物、小波が姿を現した。

二人は詩乃、壬月と同じ真・天下大連合所属のメンバーであった。

丹羽麦穂長秀(にわ・むぎほ・ながひで)

織田軍家臣。御家流は相手の先の動きを読む『暗夜灯明(あんやとうみょう)』カナヅチ

服部小波正成(はっとり・こなみ・まさしげ)

忍者。御家流は自身の体の一部が入った御守り袋と自身を通信させる『句伝無量(くでんむりょう)』と巨大な光の手を相手に繰り出す『伊賀流奥義・妙見菩薩掌(みょうけんぼさつしょう)』

義経「お…おのれ!! 」

光の手を振り払おうとする義経であったが

麦穂「無駄です。私の御家流であなたの次の行動を読み 」

小波「自分の御家流をまともに食らったわけですから脱出は不可能です 」

壬月「お前も化け物の類(たぐい)らしいが私達だって鬼の相手をしているんだ。化け物の相手くらい慣れてるわけさ 」

普段から鬼の相手をしている壬月達の攻撃だからこそ草薙剣でしか傷つけることができないとされる義経にダメージを与えることが可能なのだった。

このままいけば義経は脱落する。

誰もがそう思ったのだが

義経「人間ごときが、我に勝てると思うなぁーっ!! 」

ゴオオォォーーッ!!

壬月「なっ!? 」

小波「これは!? 」

義経はありったけの妖力を出し

暗魔義経「暗魔義経、降臨! 」

ジャキンッ!!

暗魔義経(くらまよしつね)へと姿を変えた。

暗魔義経

義経が周りの妖怪の妖力を奪い取った姿。本来は巨大なサイズだが今回は周りに妖怪がいないためサイズは小さい

壬月「麦穂!指示をくれ!! 」

麦穂「は…はい!? 」

麦穂は暗夜灯明を繰り出そうとするも

暗魔義経「人間ごときが我を嘗めるなぁーっ!! 」

ゴオオォォーーッ!!

義経は力を溜め

暗魔義経「闇鴉の嵐神波!! 」

ビュゴオオォーーッ!!

物凄い嵐を巻き起こした。

壬月「くっ!? 」

何とか耐える壬月であったが

ビュゴオオォーーッ!!

詩乃「きゃぁっ!? 」

麦穂「あ〜れ〜!? 」

小波「無念です! 」

シュパッ!!

他の三人は耐えきれず場外に落ちてしまい

『真・天下大連合所属 竹中詩乃重治選手、丹羽麦穂長秀選手、服部小波正成選手脱落』

脱落してしまった。

そして残された壬月も

暗魔義経「闇神の鴉縛り!! 」

シュシュッ!!

壬月「がっ!? 」

義経の繰り出した羽によって手足を刺し貫かれ動きを封じられてしまい

暗魔義経「人間ごときが我に歯向かうな!! 」

ズッバアァーーンッ!!

壬月「ぐほぉっ!? 」

義経の一撃を食らってしまった。

八雲「あぁっ!?くそっ!!俺は見てるだけしかできないのか!! 」

女が傷ついているというのに自分はただ見ているだけ

八雲はそれが我慢できなかった。

八雲「打開するにはあれしかないな! 」

そして八雲はある決断をするのだった。
 
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