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リビーおばさんのお話Ⅱ

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第二章

 飴を舐めました、それは数日続いてです。
 ご主人はリビーおばさんにお家で言いました。
「うん、何かね」
「煙草を吸いたくなくなってきたわね」
「そうなってきたよ」
 こう奥さんに言うのでした。
「いい感じだよ」
「それは何よりね」
「お仕事の時もね」
 お家を出て働いている時もというのです。
「その時もね」
「煙草を吸いたいと思えば」
「舐めているよ」
「それで煙草を吸っていないのね」
「そうなんだ、ただね」
「ただ?」
「むしろ最近はね」
 煙草を吸わなくなってというのです。
「飴を舐めていると」
「今度は飴なの」
「そう、いつも舐める様になったから」
 煙草を吸いたい、そう思った時にです。
「飴から離れられなくなったのよ」
「飴中毒ね」
「一日二十個は舐めているよ」
 それだけの数の飴をというのです。
「そうなったよ」
「そうなの、けれどね」
「けれどっていうと」
「飴だと煙草を吸うよりもずっと安いから」
「飴ならいいんだ」
「ええ、後は太らない様にして」
 飴の糖分で、です。
「それと歯をよく磨いてね」
「ああ、飴の糖分でね」
「そちらにも気をつけないとね」
「そうだね、じゃあね」
 それならとです、ご主人は奥さんの言葉に頷きました。
 そしてです、こうも言ったのでした。
「毎日寝る前、あとお昼ご飯を食べて朝ご飯を食べても」
「いつもね」
「歯を磨いて」
「虫歯には気をつけてね」
「あと運動もしないといけないね」
 ご主人はさらに言いました。
「これまで以上に」
「じゃあ毎朝か毎晩かジョギングする?」
「そうしようか、煙草を止めたらね」
「一気に変わりそうね」
「そうだね、煙草を止めるだけと思ったら」
「それがね」 
 まさにとです、リビーおばさんはご主人に微笑んで言いました。
「どんどん変わりそうね」
「うん、これをいいことにするかどうかは」
「これから次第ね」
「そうなるね」
 夫婦でお話をしてでした、リビーおばさんはご主人に袋に入った一粒のキャンディを差し出しました。ご主人もその飴を受け取ってお口の中に入れて美味しく舐めるのでした。


リビーおばさんのお話Ⅱ   完


                  2018・12・2 
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