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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE219 BoB予選トーナメント決着・・・そして奴は消す!

BoB(バレット・オブ・バレッツ)予選トーナメント決勝戦・・・もはや既に本戦出場が決まっている状態ではあったが、なんだかんだでオズマはその気になって本格勝負!
軽トラで襲撃してきた敵の車のタイヤをパンクさせ、両者は初めて互いの姿を至近距離で目の当たりにしたのであった! by立木ナレ


M4カービンを空中から乱射してきた敵の姿は小柄で赤い血に染まった様なマントを着用し、何よりも目立つのはその顔。顔全体をまるで白骨化したウサギの頭蓋骨のようなマスクで覆い隠していた。

至近距離戦がしばらく続き、互いにアサルトカービンによる中近距離戦により互いのHPバーは既に半分を切ったところで、敵のウサギの頭蓋骨マスクのプレイヤーは作戦と練り直そうと考えたのか、俊敏なジャンプ力で積み荷の上をピョンピョンと飛び乗って俺よりも高い位置まで逃げていた。

上のポジションから狙い撃ちされるのは流石にマズい・・・!俺はそうはさせまいと敵に続く様に連続ジャンプで近くに並んでいた積み荷や、工業機械の上を足場にして飛び移り続ける。途中で敵のM4カービンが赤いライン・・・弾道予測線(バレット・ライン)を直線を描き、数発程度の弾丸を放ったが、どうやら弾切れのようでそこで銃撃は途絶えていた。

俺「これってチャンスか・・・?」

俺とて気との距離は精々30メートル強。M4カービンのマガジンを交換している敵に対して俺はすぐさまAKS-74Uの銃口を向けて赤いラインの出現と同時に引き金を引く――が、AKS-74Uが放った弾丸は僅か5発に終わった・・・

俺「俺も弾切れかっ!」

5発のうち一発が敵に直撃したようだが、その程度ではさほど大きな反動にはならず、すぐにM4カービンのリロードを終わらせると、今度は言うまでも無く敵のM4カービンが俺に向けられる。
今からこんなところでマガジンの交換をしていたらカッコウの的にされるのは必須・・・・かと言って広範囲に移動できる床に逃げれば、それは敵に上を取られる事になるので、それでもやはりカッコウの的だろう。

俺「なら、コイツで・・・っ!」

こんな時に俺が頼るのはサブアームのブラックニンジャソードだった。俺が今いる場所と、敵が今いる場所までは、ほぼ同じ高さの高度で、鉄骨で出来た一本の橋を渡る事で向こう側に辿り着く事が出来る。
俺は迷うことなく横幅が精々20センチ程度の鉄骨の橋の上に乗ると、その上を走る。いうまでも無く敵は総和させまいとM4カービンの銃口を鉄骨を走る俺に対して向けてくるが、位置的に真正面ではなく真横からの攻撃なので赤いラインはさほど俺の身体を捉える事はない、僅かに俺に当たるであろう弾丸はブラックニンジャソードを振り払う事で弾丸を弾き飛ばす。

敵「・・・剣?」

始めて、白骨化したウサギの頭蓋骨のマスクを被った敵の声を僅かだが聞いた気がした。その声は意外にも女・・・?予選トーナメントでぶつかってきた相手は今まですべて男のプレイヤーだったが、このどっちが勝っても本戦バトルロワイヤルに出場できる決勝戦の相手はGGOでは少数派の女のプレイヤーのようだった。

ともかく、鉄骨を渡り切る直前に敵にM4カービンの弾丸を一発食らってしまったが、俺の残りHPはまだ3割ほどが残されている。
俺と敵との距離は推定20メートル弱・・・ここからはある程度のダメージ覚悟のゴリ押し特攻だ!

俺「逃がさねぇぞ・・・っ!」

無数の赤いラインが俺に向かって向けられる中、俺は自分に当たるであろうラインのみに狙いを付けてブラックニンジャソードを切り払い、可能な限り被弾を防ぎつつ敵との距離を詰める。

敵「・・・・まさかっ!」

分が悪いと判断したのか、背を翻して高い位置から飛び降りて逃走を図る。俺はスグに敵と追う為に同じ場所から飛び降りる。
一足早く着地下した敵、その直後に着地した俺にM4カービンが向けられるが、この時点で既に敵との距離は2メートル弱となったので――

俺「システムアシスト無しの・・・ソードスキルっ!!」

ブラックニンジャソードで垂直四連撃を敵の胴、顔、顔、胴の順に4連撃を食らわせ、敵のHPバーは瞬く間に全損し、次の瞬間には俺の目の前でその身体は四散消滅する。

敵「やっぱり・・・オズマ・・・・だ」

俺「なんだ・・・そっちは英語読めるんだな・・・」

俺のOzumaと言う俺のキャラクターネームの読みを正確に把握していた敵プレイヤーの散り際の一言に俺はそんな一言を送った。
最も俺のプレイヤーネームは単純なローマ字読みなので英語が読めずとも理解出来るわけだが・・・


ともあれ、第三回バレット・オブ・バレッツ予選トーナメントDブロック決勝戦、終了!―――優勝者はオズマであった! by立木ナレ


※ ※ ※


予選トーナメントで優勝を果たした俺は、総督府ホールの待機ドームに転移して戻されていた。そこには丁度一足先に試合を終えたらしいスネークが声を掛けてきた。

スネーク「優勝おめでとさん!と言っても、まだ予選トーナメントだがな」

俺「そっちは早く終わったらしいが、決勝はどうなったんだよ?」

スネークは目を細めながら右手で後頭部をボリボリとかくような仕草を取る。その様子だけで取りあえずスネークは決勝戦で敗れた事は察しが付く。

スネーク「あれは・・・血沸き肉躍る激しい戦いだった・・・!俺のH&K MG4と敵のアーマーライトショットガンが激しく火を噴き・・・・」

俺「回想シーンとか良いから素直に負けたって言えや」

スネーク「対戦相手はペイルライダーだった。軽装備に加えて、軽業(アクロバット)スキルを使った三次元機動力をブーストとしたショットガンによる接近戦の実力は桁外れだった・・・俺の記憶が正しければ、奴はBoB初参戦のはずだが・・・」

俺「ハッキリと負けたとは言わねぇんだな」

スネーク「まだFブロックの決勝戦が続いているようだが・・・・いったい何なんだあれは?」

誤魔化しやがったか・・・これ以上聞いてもキリがないので俺もスネークが見ているFブロックの決勝戦が中継されているモニターに目を向けると、戦っているのはどちらも女のプレイヤー・・・しかも対戦者の片方は青髪のヘカート使いのスナイパー、シノンだった。
そして片方は長い黒髪、確かシノンとBoBの予選トーナメント前に何か揉めているような感じの女プレイヤーだ。

黒髪の女プレイヤーが左手でシノンの背中を、そして右手に持つフォトンソードを喉元に突き付ける形で拘束し、動けない状態の所を完全な密着状態で覆い被されている状態だった。

俺「確かに一体何なんだありゃ・・・?」

スネーク「BoBでフォトンソード使いと言うのも貴重な光景だが・・・なぜ彼女はシノンに留めを刺さん?既に本戦出場が決まっているから勝敗はどうでも良いつもりか?」

等と俺とスネークは奇妙なFブロックの決勝戦を眺めていると、シノンは急に頬を赤くしていた。モニター越しで聲はハッキリと聞こえないが、相手に対して怒鳴り付ける等に何かを言い放った後、背を向けると唐突にFブロック決勝戦は終了。【WINNER Kirito】とモニターに表記されていた。

スネーク「うむ・・・どういう事かは分からんが、シノンがリザインして試合終了となったようだ・・・」

スネークが腕を組んで神妙な様子で試合の結末を語るが、俺はモニターに表記された勝者のプレイヤーネームを見た瞬間に己目を一瞬疑っていた。

俺「キリト・・・だと?」

スネーク「なんだ、お前さんもあれは読めるようだな。まあ、ローマ字読みでキリトだからな」

そう言えば、キリトの奴は菊岡に何かしらの呼び出しを受けていやがったんだっけか?もしその呼び出しが俺が振動に依頼されたのと同じ、死銃の調査でALOのアバターをコンバートしていたのだとしたら・・・当然プレイヤーネームもキリトのまま引き継がれる。

俺「なぁスネーク。キリトの試合はどのくらい見た?どんな感じか説明できるか?」

スネーク「ああ、それならこのGGOでは珍しい・・・初めて見るバトルスタイルだったから何度かチェックしていた。お前さんよりも遥かに妙な奴だ、メインアームはフォトンソードで拳銃のファイブセブンをけん制用のサブアームとして使用し、弾丸をフォトンソードで銃弾を斬り払いながら敵に接近とは・・・・お前さんと通じる部分もあるが、メインアームとして使っている当たりお前さんよりも徹底した白兵戦タイプだな・・・・」

もう間違いねぇ!アイツ・・・絶対にキリトだろ!大方、奴は菊岡の方から死銃の調査を依頼されたんだろうが、奴め・・・このGGOでもフルダイブして早々に女プレイヤーと浅からぬ関係に発展してやがるとはな・・・これ自体は最早キリトの場合は恒例の事過ぎて驚く気にもなれない・・・が!今回は一体何だこれは・・・!?あり得ぬ事態・・・・出来れば見たくなかった・・・・キリトの女体化!!

一瞬、背中を悪寒が走り・・・吐き気すら催した俺だったが、俺はふと以前スネークが会ったばかりの時に話したアバターの話を思い出していた。

俺「スネーク、確かアバターの中にはデータ上の性別は間違いなく男なのに、見た目はまるっきり女にしか見えない男の娘アバターがあるんだっけな?」

スネーク「ああ、M9000番系だな。アバターバイヤーの情報だから俺は実際に見た事は無いが、あれは俺のこのテディベア型のアバター以上に珍しいらしいからな。仮に見たとしても傍から見れば女にしか見えんから気が付く事自体が困難なわけだがな・・・」

その超レアで外見からでは正確な性別の判別が困難極まるM9000番系のアバターが今まさにモニター越しであったが公然とGGO内の全プレイヤーの元に晒されている――丁度たった今、キリトも強制転移によってモニターから姿を消したが、それはすなわちこの待機ドームに戻ってきたと言う事だ。

スネーク「お、Fブロックの優勝者のご帰還か・・・見女麗しい女が剣を振り戦う姿と言うのは中々良い目の保養だな」

俺「スネーク・・・今から俺はお前の幻想を打ち砕く・・・木っ端微塵にな」

スネーク「唐突にどうした・・・?まるで幻想殺しの右手を持った少年の台詞のような・・・」

俺「奴は男だ、例のM9000番系って奴だ」

その後、俺は詳細に事細かに・・・・見女麗しい女ととスネークが称したキリトに関する話を説明し、キリトが男である事を納得させたのだった。
スネークはしばらくつぶらな瞳を真っ白に変色させ、まるでこのGGOでは存在しないデバフであるはずの石化状態であるかのように固まって動かなくなったのだった。

俺「んじゃ、明日BoBの本戦でな・・・・俺もまた気分が悪くなってきやがった・・・!あの天然女たらしの上に自分まで女体化した光剣使いは本戦で見つけ次第、蜂の巣にして消しておかなくちゃな・・・・」

これ以上奴をGGOの不特定多数のプレイヤーの目に晒し続ければ、誤解から哀れなファンを増殖させる危険性が極めて高く、俺は世のため人の為GGOプレイヤーの為と思い、今回ばかりはキリトと対面した場合は四の五の言わずに抹消する事を誓ったのだった。 
 

 
後書き
オズマにとって男の娘キリトは全くの守備範囲外でした(笑) 
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