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ドリトル先生と日本の鉄道

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第十一幕その七

「その記憶はないよ」
「紅茶位かな」
「いた、紅茶もね」
 それもというのです。
「日本で飲む方が美味しいしね」
「悲しいね」
「今やアメリカも食事が美味しくなっているし」
「それも凄くね」
「だからね」
 それでというのです。
「余計に残念だよ」
「イギリスは結局、だよね」
 動物の皆も長い間イギリスにいただけに思うのでした。
「長い間繁栄の時代があったけれど」
「大英帝国って言われる位にね」
「十九世紀なんか凄かったけれど」
「それでも食べものについてはね」
「もう全然なんだよね」
「美味しくならなかったんだよね」
 こう皆で言うのでした。
「残念なことに」
「もう味についてはね」
「ずっと評判が悪いままで」
「今もそうでね」
「どうにかならないのかな」
「ルイス=キャロル氏の粗食は凄かったしね」
 先生は不思議の国のアリスや鏡の国のアリスで知られるこの作家さん本業は理系の学者であり紳士でもあったこの人のお話をしました。
「紅茶とビスケット位だったとかで」
「それ朝食だよね」
「おやつ?」
「まさかお昼御飯とかじゃないよね」
「そんな食事だと身体がもたないよ」
 皆も先生のお話に驚きます。
「そこまで食べないと」
「元気になれないよ」
「あの人そんなに粗食だったの」
「朝御飯でもかなりだけれど」
「その辺り覚えていないけれどね」
 ルイス=キャロルが何時そうした食事を摂っていたかはです。
「けれど本当に粗食だったんだ」
「ううん、確か生活は安定していたのに」
「オックスフォードの先生でね」
「それでもなのね」
「凄く質素な食生活だったのね」
「こうした人もいたし色々とね」
 本当にというのです。
「質素な食生活の人が多かったかな」
「イギリスはね」
「お金持ちの人でも美食家って聞かないね」
「日本や他の国程は」
「フランスと比べたら雲泥の差よ」
「それで先生もそうだったしね」
「それが今やね」
 ここで言ったのは皆の中で家事が一番得意なダブダブでした。
「先生も立派な美食家よ」
「好物は何か」
 ガブガブも言います。
「もうわからない位に多くなって」
「和食も中華も洋食も食べて」
 ジップが見てもそうです。
「食生活豊かになったね」
「ハンバーガーも食べるし」
 老馬はこの前先生がお店でそれを食べたことに言及しました。
「色々食べる様になったね」
「それも美味しいものをね」
 ホワイティも言います。
「そうなったね」
「お刺身とか大好きになったよね」
「そうそう、鯛とか鮃とかハマチとか」 
 チープサイドの家族は先生が日本に来てからすっかり大好きになったこのお料理のことに言及しました。
「あとお寿司もね」
「それも大好きだね」
「お刺身とお寿司どちらがより好きか」
 しみじみと言ったのはトートーでした。
「わからない位だし」
「海鮮丼とか鉄火丼も好きだしね」 
 ポリネシアもよく見てわかっています。 
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