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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE214 逆ナン・・・ドライブデート

 
前書き
FILE174でオズマの祖父の恭史郎のかつての車を2000GTとしていましたが、流石に小田桐家には高価すぎるのでセリカに変更しました・・・ 

 
ダイン率いるスコードロン、そして少女スナイパーシノンの襲撃を回避したオズマとスネークは無事に首都グロッケンに帰還し、物資を換金し弾薬を補充!そして、残りの儲けを折半しこの日はログアウトしようとしていた。 by立木ナレ

スネーク「しかし無茶な賭けに出たもんだな」

俺「賭け?」

俺がメインメニューからログアウトボタンをタッチしようとする間際、スネークが呆れ半分、感心半分にそう漏らしていた。

スネーク「お前さんがシノンのヘカートⅡのバレット・ラインに対してAKS-74Uを向けた時だ、ギリギリあのタイミングでAKS-74Uの射程内だったから弾丸を弾丸で撃ち落すなんて無茶な荒業が出来たものの・・・射程外だったらムザムザと撃ち飛ばされてたぞ・・・・」

スネークの懸念に対して、俺は左手を真横に広げて説明する。

俺「別に賭けなんかじゃねぇよ。ちょうどあのあたりが射程内だって分かってたさ」

スネーク「なんだと・・・!?」

俺「AKS-74Uの有効射程がだいたい200メートルだから、俺は自分とシノンとか言う奴の距離が200メートル内になったタイミングでバレット・ラインに合わせてAKS-74Uを向けて撃ったんだよ」

スネーク「分かるのか・・・?シノンとの距離感覚が200メートル以内になったタイミングが・・・!?」

つぶらな瞳のままだが、恐らくリアルであれば、スネークは目を大きく見開いて驚愕しているのだろう。

俺「距離感覚ならだいたい分かるつもりだぜ。実際に撃ち落せたんだしな。それにヘカートⅡと言えど、実銃である以上は風の影響や空気抵抗は受けるはずだろ?射程距離が200メートル近くもありゃ確実にな・・・・」

スネーク「・・・・恐れ多い真似だな」


この時のスネークはオズマの驚異的な空間認識能力に度肝を抜かしていた。正確な距離感を・・・しかも200メートルという長距離を自らの感覚や体感で把握するその空間認識能力は銃撃戦を主体とするこのガンゲイル・オンラインではまさに圧倒的利点!この銃の世界を戦い抜くうえで強者となるべく者に欠かせぬスキルなのであった・・・・! by立木ナレ


※ ※ ※


翌日の12月7日・・・・東京都文京区にて。

俺「また来ちまったなぁ~」

俺は光太郎の坂上家のある文京区にJリミテッドを運転して訪れていたが、別に今更坂上家を訪ねようなんて魂胆ではない。
今頃俺が奴の家を訪ねたところで相手にされない・・・あ、いや・・・優心の奴ならあのデカい顔を満面の笑みにして出迎えてくるだろうがそれはハッキリ言って全く有難くない・・・・!!

そもそも台東区と文京区は隣同士なので都内で普通に生活している分には幾らでも行き来する機会はあるし、俺がこの文京区に来たのだって単に今日はGGOでスネークと待ち合わせている時間までまだ間があるのでそれまで首都高を走ろうと思っただけだった。

今日は日曜日だがスネークはこんな日に限って日中は用事があるとかで夜中にならなくてはフルダイブ出来ないとの事で、今からログインしたところで俺一人でのフルダイブになるだけだ。

俺「コンビニで何か飲んでくか・・・」

時刻は昼を過ぎた頃だった。日曜日なのでどこも人でごった返しており、今更ながら首都高も混んでるんじゃないかと不安になってきた。
事実コンビニも駐車場に昼時と言う事もあってか何とか俺の車一台を駐車できるだけのスペースが残されているくらいだった。

その残り一台分の駐車スペースにJリミテッドを駐車して俺はコンビニで100円のホットコーヒーを一杯だけ購入して再び車に戻り車内に入ろうとした時だった。

「へぇ~、この車ってお兄さんの何だ。カッコいいの乗ってるねぇ~・・・それと、お兄さんも車に負けず劣らずのイケメンだしさぁ~」

俺「あん?」

いつの間にか、俺の車に4人組の制服姿の女子高生が集まって来て、リーダー風を吹かせている感じの、アイラインを入れた吊り目と尖った顎の女子高生が俺のJリミテッドを褒めながら声を掛けてきた。

いきなり、自分と同年代の女子高生たちに親し気に声を掛けられて、更には自分の愛車まで良い様に言われれば俺としても本来であれば悪い気はしない・・・・と言うかむしろ良い気になっていただろう、だが・・・・っ!

ぶっちゃけ4人とも好みじゃねぇな・・・・・

まずリーダー格で今声を掛けてきたこのJKはアイラインを入れた吊り目と尖った顎の微妙な組み合わせの性かまるで捕食昆虫染みたイメージが湧いてしまう。
その両隣のJKの片方は顔がとにかく長い・・・っ!もう片方は単に横幅が太いだけ・・・・っ!

んでもってその後ろで三人とは違い物静かで、俺に対して毛ほども興味なさげな目付きと表情のJKは地味・・・っ!
如何にも真面目ながり勉ですと言わんばかりの眼鏡に加えて前の三人とは違いスカートも長いっ!ファッションに対する意識もまるで無さそうな・・・クラスに一人や二人はいそうな地味系の陰キャラ女子と言った感じだった。

だがまぁ・・・地味なのはあくまで眼鏡とかスカートの長さとかが原因なのであって、素材そのものはよくよく見てみれば悪くない・・・いやむしろ高いんじゃないか?
前の三人は素材が素材なのでメイクしようがファッションセンスを鍛えようが知れているが、この後ろの大人しそうな地味なJKは幾らでも磨き用があるな。


オズマが四人組で孤立気味の少女、朝田詩乃(あさだしの)に対して興味を抱き始めた事を、リーダー格である少女、遠藤はこれまでの男遊びの経験から鋭く見抜いていた・・・!
遠藤としては少々・・・・と言うかかなり不服な事ではある事でもあるが、自分達よりも詩乃の方がルックスや金に目を付けて逆ナンした男受けしやすい事をウンザリするくらいに味わっている遠藤だが利用する者は利用するだけと無理矢理納得し、劣等感、敗北感を堪えつつ、ここは友人と言う名目の金づる兼パシリの詩乃を餌として利用する決断を下す!

JK「あ、お兄さんもしかしてこいつの事・・・朝田が気に入ったとか?」

俺「朝田って言うのか?」

朝田「・・・・・・」

遠藤「そそ、朝田詩乃(あさだしの)って言う奴なの。それとアタシは遠藤、宜しくねスポーツカーのお兄さん」

朝田と呼ばれたJKは相変わらず俺に目を合わせようともせずに素っ気ない態度。大方、この遠藤とか言うJKトリオに嫌々連れまわされているような感じなんだろう。

俺「日曜日だってのに制服とは、勤勉学生なんだな」

遠藤「いや~、そう言うわけじゃないんだけどさぁ・・・ウチの学校これでも進学校でさぁ、日曜日でもちょくちょく午前の時間帯に勉強会とか開かれちゃうわけでさぁ、いや本当に社会人でも週休二日のご時世に忙しいもんだわ」

俺の方から話を振ってみると、遠藤は得意気な様子でニタニタとした少々気持ち悪い笑みで笑って語る。

遠藤「て言うか、お兄さんだってアタシらと同年代だよね?どこの学校の人なの?」

俺「気になるなら、俺の車の助手席で話してやらねぇこともねぇぞ。見ての通り2シーターだから隣は一人しか乗せられねぇけどな」

俺はワザと朝田の方に視線を向けながらそう言う。そう言う事で遠藤も俺が朝田を隣に乗せたがっている魂胆に気が付き気を利かせてくれるだろう。

実際には学校に入っていない事に関しては―――適当にはぐらかすとするか。


そして、オズマのその目論見通り・・・・・遠藤はオズマの狙いが朝田詩乃である事を目敏く確信!遠藤はオズマに対して『ちょい待ってね』と片目でウィンクをしてから、詩乃の腕を掴み、オズマに背を向けて詩乃の耳元に悪魔の囁きの如く語り掛ける・・・・折角釣りかけた獲物を逃さぬための餌のして利用する為に!! by立木ナレ


遠藤「朝田ぁ・・・分かってるよなぁ?」

詩乃「・・・・なにが?」

遠藤「・・・ちっ!すっとボケてんじゃねぇよ・・・!あのイケメンで金持ちな兄さんの心をしっかりと掴んでよぉ、これからアタシらの遊び相手になれるように上手く愛想良くして機嫌を取れって話だよ!」


遠藤は命令口調でそう詩乃に言い放ちながら、自らの右拳の人差し指と親指を伸ばして・・・詩乃の額に突き付ける!
その動作だけで詩乃は11歳の頃の事件のトラウマを思い出し・・・・全身が激しく震え、自らの心臓の音がバクバクと凄まじく鳴り響いているかのような幻聴に囚われそうになるのであった!by立木ナレ


詩乃「イ、イケメンなのはともかく・・・お、お金持ち?」


詩乃は身体の震えを懸命に抑えつけ、遠藤の目を見ないようにしながらなんとか声を絞り出していた。


遠藤「バ~カ!決まってんだろうがよぉ・・・テメェはあの黄色のスポーツカー見て何にも気が付かねぇのかよ?」

詩乃「・・・・・・・」

遠藤「あのスポーツカーのエンブレム、見ねぇメーカーのだよな?お前は見た事あんのか・・・あん?」

詩乃「・・・・・・・」

遠藤の問いかけに対して詩乃は首を小さく横に振って否定した。事実、詩乃に取ってもオズマの乗る車のエンブレムは見たことの無いエンブレムで物珍しさを感じていた。

遠藤「ありゃきっと日本じゃ滅多に出回ってない高級外車だぜ・・・・イケメンの上に金持ちなんてよぉ、めったに巡り合えねぇチャンスじゃねぇかよぉ・・・」


実際の所・・・オズマの車は高級車でも外車でもなく、単なる旧車の国産車であり、遠藤や詩乃がオズマの車のエンブレムを見た事が無いのは、メーカーであるユーノス社が89~97年という短い期間での活動で終了した後に本社であるマツダに吸収され・・・それから20年以上もの年月を経てから生まれた遠藤や詩乃達にとっては世代的に考えて、よほどの車好きでなければ知る由も無いが故の勘違い! by立木ナレ


遠藤が朝田に対してコソコソと何かを呟いていたが、それもそう長くなく、遠藤はこちらを振り向くと、愛想笑いを浮かべながら再び高い声で言った。

遠藤「お待たせお兄さん。ようやくこいつもその気になってくれたからさぁ、取りあえず遊んでやってよ・・・・お兄さんの気が済むようにね」

最後の言葉は意味深な含み笑いを浮かべながらの発言だった。ようするに、俺がこいつらの表向きの友人である朝田を最終的にどうしようと・・・こいつらは特段一向に構わないという事だろう、それなら俺としても心置きなく付き合えるもんだ。

俺「んじゃ、早速助手席に乗りな」

俺が助手席のドアを開けると、遠藤と取り巻きの二人は半ば強引に朝田の身体を引っ張り、そのまま助手席の乗せていた。
遠藤は朝田もその気になったとか言っていたが、明らかに強制されて俺とデートさせられていると言った状態だ。

俺「ま、それでも有難く頂くけどな・・・・」

そうさ、この朝田って言うJKだって単に遊ぶ楽しさを知らないだけであり、実際に体験してみて・・・・と言うか俺が教えてやれば存外その気になるケースだって有り得る。こいつだって年頃の娘なんだから幾ら進学校のクソ真面目な生徒と言えどその根っこは息苦しい学校生活、勉学の日々から解放される事を少なからず望んでいる部分があるはずだ。

俺は遠藤たちに無理矢理助手席に乗せられた朝田に対して作り笑みを浮かべて声を掛ける。

俺「ま、折角だから今日はよろしくな・・・俺の名前の紹介がまだだっけな・・・俺は小田桐弭間(おだぎりはずま)って言うんだぜ」

朝田「・・・・・・」

相変わらずダンマリの朝田詩乃だった。けどそれはそれで面白い、今まではノリの良い、普段から遊び慣れている女ばかりだったから簡単に落とせて当たり前だったが、こんな感じに頑なで愛想の無い女を四苦八苦して落とすのも必要な経験って奴だ。ここで成功すればこの先も、似たようなタイプの女を落とす為の貴重な経験値になるかもしれねぇからな。


こうして、下種な思考と下心を抱くオズマと、オズマに対して全く関心を示さない詩乃ことシノン・・・・!
GGOで一戦を交えたこの二人による現実世界のドライブデート・・・・開始!! by立木ナレ 
 

 
後書き
すっかりシノンのオズマに対する心象が更に悪くなる展開です。当然シノンはオズマに対してGGOでは勿論、現実では初対面ですが既に好感など皆無です・・・・ 
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