八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百七話 イギリス文学と日本その八
「あれはね」
「どうしようもないのね」
「僕はジャムの方がいいよ」
パンに塗るならだ。
「それかバターだね」
「そっちなのね」
「サンドイッチも」
このお料理も元々はイギリスだ、ブリッジ好きのサンドイッチ伯爵がブリッジしながら食べられるものとして考えだしたものとのことだ。
「好きだけれど」
「あれも普通に作ったら」
「美味しいしね」
「じゃあ義和はサンドイッチ派ね」
「マーマイトを塗るよりはね」
「そっちなのね」
「カツサンドとか好きだけれど」
僕はこのサンドから話した。
「これってイギリスになかったんじゃないかな」
「確かそうじゃないの?」
モンセラさんが僕に答えてきた。
「あれは日本だけでしょ」
「そうなんだ」
「カツはどの国にもあるけれど」
それでもというのだ。
「ハムカツを挟むのはね」
「日本だけかな」
「あとツナサンドもね」
これもというのだ。
「日本だけよ」
「ああ、ツナサンドはね」
「これはわかるわよね」
「鮪を食べる国は」
それこそだ。
「限られているしね」
「だからツナサンドはね」
「あくまで日本独自だね」
「あれね、美味しいけれど」
テレサさんも言ってきた。
「それでもね」
「イギリスにはなくて」
「他の国でもよ。ただね」
「ただ?」
「サンドイッチもね」
これもというのだ。
「イギリス料理よね」
「そうなるね、世界中にあるけれど」
「そう思うとイギリス料理もね」
「本当はね」
言いながら伊達に世界帝国になっていないと思った。
「いいのかも知れないね」
「作る人次第かしら」
「そうかもね、まあハリー=ポッターを見ていたら」
主人公達が食堂で集まって食べているそのメニューはだ。
「食欲湧かないけれどね」
「そうよね」
「あれでご馳走だっていうけれど」
イタワッチさん達にもこの話をした。
「信じられないけれど」
「あのメニューもちゃんとした人が作ったら」
「美味しいんだろうね」
「そうなのね」
「それでね」
僕はさらに話した。
「イギリス料理はおかしなメニューがあっても」
「まずは調理次第なのね」
「そうなるね、まあ昔は食材が本当にね」
「悪かったのね」
「土地が痩せてて寒いから」
イギリスはずっとそうだった、特にスコットランドなんかもう寒冷地と言っても差し支えない位寒いという。ネッシ―が恐竜で本当にネス湖にいるのかという疑問はスコットランドの寒さからも言われているらしい。
「それでね」
「最初はそうだったけれど」
「大英帝国になっても」
「食事の味にとやかく言う文化はなかったから」
まずいとか言うのはマナーとしてどうかと言われていたらしい。
「だからね」
「それでなのね」
「そう、それでね」
その結果だ。
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