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カルディア侯爵の挑戦状

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怪しい薬

まるでいないかのように叫ぶ侍女。
(何かあったんですか?)
魔法で姿を消しているのかと思い聞いてみるだが、侍女はここで待っていて下さい。と言い放ち部屋を出て行った。幸い扉は閉めていかれたので探り放題だ。
(なんだこれ。)
本棚と机があるところがコーテリアしか使わないところだろうと思い引き出しを開けてみると直径が男性の靴の大きさぐらいの蓋のついた円形の木箱が置いてあった。
(汝、ここに休す。)
そう書いてある木箱…というより大きな塗り薬のような形だ。魔法がかけられてあってなかなか開かなかった。なんとかひらけたがそこには半透明の色をした緑色のどろっとした液体が入っていた。
〔何をしているの。〕
扉も開いていないのに部屋からコーテリアの声がする。
(これはなんですか。初めて見るものですけど?)
コーテリアは姿を現した。壁にもたれかかっている。大人気な服にさらっとした長い黒髪の隙間に見える首筋にドキッとする。真正面で目を細めてこちらを見ている。細めていると言うより痛みに耐えているような顔をしているようにも見える。
〔まだ、話す時ではないわ。私の隣にいればいずれわ…か…〕
コーテリアは途中で意識が飛び倒れそうになった。なんとか間に合いコーテリアと床の間に体を入れれた。
(コーテリア!)
コーテリアの体をゆする。すると急にぱちっと目を開けキョトンとする。その代わり用に俺も驚いた。
{なぜここに?}
その声はコーテリアではなくルーシェの声だった。よく見たら毛先の色が金色に変わっている。うまく逃げられた。
{あの…?どうしてこんなことになっているのでしょうか?}
よく見たらルーシェは俺の胸に手を当て赤面になりながら起きていた。
(あぁ。コーテリアちゃんが倒れてきたからそのままの状態なんだよ。)
{え?!}
ずいっとルーシェは顔を寄せてきた。
{今すぐ変わるから待ってて下さい!}
(う…うん…?)
勢いに押されたままルーシェはすぐにいなくなりコーテリアが出てきた。するとずっと俺の胸を抑えていた手もすぐに崩れ再び寄り添われる形になった。
(コーテリア…コーテリア!)
背中をポンポン叩く。するとしんどそうに体を起こすコーテリア。
〔静かにしてください。今修復中なんですから…〕
そんなこと言われても傷はどこにも見えない。
(手伝うことは?)
コーテリアはしばらく沈黙した。考えていると言うよりしんどくて頭が回らず思考回路が停止しているのだろう。
〔…塗り薬の魔法を解いて塗ってくれますか?〕
(どこに?)
〔…魔法を解くのでそこに…〕
息が荒くなっているコーテリアをベッドに寝かす。あらかじめ魔法を解いていたため薬をすぐに持っていけた。 
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