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ドリトル先生と日本の鉄道

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第十幕その六

「これだってね」
「最初はだね」
「夢だったんだね」
「こちらについても」
「そう、とても無理だと思われていたけれど」
 それがというのです。
「現実になったんだから」
「それだから」
「銀河鉄道みたいなことも現実になる」
「それは否定出来ないんだね」
「そうだよ、科学が進めば魔法と変わらない、いや」
 こう言い換えた先生でした。
「元は同じだったんだから」
「今の科学なんて昔の人が見たら魔法だしね」
「二十世紀初頭の人が見ても」
「そうだしね」
「実際錬金術も魔術も一緒だったし」
 中世の頃はそうだったのです。
「そこからも科学は出ているし」
「確かに魔術と科学は元は同じとも言えるね」
「先生の言う通りだね」
「中国に方士という人がいたね」
 先生はアジアのお話もしました。
「仙人の術を学んで使っていた」
「あっ、そうした人達いたよね」
「お薬使ったりしていたね」
「あと始皇帝に不老不死の薬を見付けて来いって言われた人もいたね」
「徐福だったかな」
「そうだよ、徐福も方士でね」
 皆が言ったこの人達もです。
「彼等の学んで使っていた仙術もね」
「魔術みたいなもので」
「科学でもあったんだね」
「そうだったのね」
「今で言うね、手品みたいなものもあったけれど」
 方士の人達が使っていた術の中にはです。
「これは大昔の科学だろうって思われるものもあったんだ」
「つまり仙人の術も科学だったんだ」
「科学の要素があったの」
「そうだったのね」
「医学の要素もあったしね」
 こちらもというのです。
「お薬も作っていたからね」
「不老不死のお薬とかだよね」
「始皇帝が探して欲しがっていた」
「そのお薬もだよね」
「そうだよ、始皇帝は不老不死になれなかったけれど」
 そして死んでしまったけれどというのです。
「それでもね」
「お薬も使っていて」
「医学の要素もあったのね」
「そうだったんだね」
「そうだったんだ、本当に科学は最初は魔術や仙術、錬金術と同じだったんだよ」
 歴史のこのことをお話するのでした。
「そして魔術と仙術、錬金術ははっきりと区分出来るものじゃなったし」
「今の科学が昔の人から見て魔術に見えても」
「それは不思議じゃないのね」
「そうなんだね」
「僕はそう思うよ、あと今お話に出た徐福だけれど」
 この人のお話もする先生でした。
「一説では日本に来てこの国で一生を終えたとも言われているよ」
「ああ、そのお話聞いたよ」
「不老不死のお薬を探してね」
「それでこの日本に辿り着いて」
「この国で暮らしていたんだね」
「徐福はお薬を探しに出て」
 そしてというのです。
「そのまま秦には帰らなかったけれど」
「実は日本に辿り着いていて」
「この国で暮らしていた」
「その可能性もあるんだね」
「そしてどうもね」
 さらにお話をする先生でした。 
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