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レーヴァティン

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第九十話 ならず者達その三

「そして悪い奴等は許さないこともな」
「大坂の人達に知らせるな」
「そうする」 
 まさにというのだ。
「名声も上がるしな」
「ええことやな」
「では悪徳商人達もな」
 これからはいうのだ。
「成敗していく」
「わかったわ」
「それで俺達の商いだが」
「そちらは順調だ」
「上手くいてるぜよ」
 幸正と当季が答えた。
「もうすぐで大坂一の金持ちぜよ」
「そこまでなっている」
「そうか、銭も手に入っているのならな」
 それならというのだ。
「いい、ではな」
「我等はこのままだな」
「儲けていっていいんじゃな」
「そうしていってもらう、後々政としてもな」
 それもというのだ。
「治めていく」
「そうしていってか」
「儲けていくんじゃな」
「やはり銭は必要だ」
 何につけてもというのだ。
「だからそうしていく、いいな」
「わかった、商いが盛んだとそれだけ実入りもある」
「国にとっていいことぜよ」
「だからそうしていく、しかしな」
「しかし?」どうした」
「一体どうしたぜよ」
「やはり悪徳商人は放ってはおけない」
 先程言ったそうした者達はというのだ。
「決してな」
「悪どく儲けられると無闇に利益を貪られる」
「だからじゃな」
「そして治める方の銭にもならない」
 税収、それにならないというのだ。
「だからだ」
「そうした連中はか」
「どんどん懲らしめていくんじゃな」
「そうしていく」
 まさにとだ、英雄も答えた。
「片っ端からな」
「旗揚げしたら政ですることたいが」
 それでもとだ、香織も英雄に言った。
「今はね」
「そうだ、俺達はまだ冒険者だ」
「だからたいね」
「そうしていく」
「政ではなくて冒険者、言うなら好漢たいね」
「水滸伝に出て来るな」
 所謂アウトローの者達だというのだ、水滸伝は三国志演義と同じ作者だという説があるが三国志が群雄や王朝の物語にあるのに対して水滸伝は無頼漢つまりアウトローの世界にいる者達の物語なのだ。
「ああした感じだ」
「それが今の私達たいね」
「そうだ、だからな」
 それ故にというのだ。
「今はそうした連中を押し入ってな」
「成敗していくたいね」
「そうしていく、いいな」
「わかったとよ、アウトローたいな」
「そうだ、今はな」
 あくまで今の時点ではというのだ。
「そうしていく、そして名声を上げて力もつけてな」
「銭も儲けて」
「兵も加えてだ」
 そうしていってというのだ。
「あらためて大坂で旗揚げをするが」
「理想は薦められてっちゃな」
 愛実がこう言ってきた。 
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