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うちはオビト逆行物語 改 〜逆行?何それ美味しいの?〜

作者:もっちゃ
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幼少編
  うちはオビト逆行物語『懐かしの再会』

 
前書き
副題【オビトがある意味しくじる話】

ご注意願います。
この作品は二次創作品となっており、本誌への多大なるネタバレを含みます。
更に辻褄や都合を合わせる為に作られた出しゃばるオリジナルキャラクターや、本誌に合わせた恋愛、過剰なるグロテスク等の表現をしております。

以上の事を踏まえた上での閲覧をお勧め致します。


第七話です。ゾロ目の日に投稿されてるとなんだか嬉しくなります。願掛けということで。さて、いよいよ下忍編が始まりますね。と言ってもすぐ終わる予定ですが。
カカシ「頼むから足引っ張らないでよね。」
オビト(それはこっちのセリフだっての…。) 

 
あの謎の日から数ヶ月経ち、俺らは卒業試験を受けることになった。
いつも通りに、だけどそれとなくあの頃に近い技術で。
演じることなら誰よりも慣れている、だから問題は無いし、それにアカデミーが始まってからというもの、ドベのフリを演じて手を抜いていると言われたことは無い。
教室の黒板の前で、一人一人受けていく。
本当にこんなに安易な試験でいいのだろうか、いや所詮はガキだから別にいいのか。
「次、うちはオビト。」
「はっ、はい!」
アスマの気だるげそうな、でもしっかりと勇気を貰えるような応援やリンの力になる声が聞こえる。
何年間あのクソジジイを演じてたと思ってる、俺がヘマをやらかすはずが無い、と心の中でドヤ顔をきめる。
さぁ、いくぞ。

「オビト凄かったわね。」
「あぁ、いつの間にあんな技術を習得してたのか、意外だった。」
「もぅ!紅とアスマはオビトを見てなさ過ぎだよ!オビト毎日すっごい頑張ってたのよ!」
「…最悪だ。」
ほんとに、最悪だ。
まさかそこまでする気では無かった、ただちょっとチャクラ量とアドレナリンの問題だった。
このままでは変わってしまうのではないか、リンやカカシを守れないかも…!
「終わった…。」
「え?なんで、お前凄かっただろ。」
俺の独り言に突っかからなくていいぞ、アスマ。
「いや…忘れてくれ。」
「はぁ?」
「「…?」」
3人が疑問的な視線を放っているが今はそれどころじゃない。
明日が、憂鬱だ。

「という訳で、今回の卒業試験は全員合格だった、一番高成績なのは意外にもオビトだったけどな、まぁとりあえず班を言っていくからちゃんと聞いておけよ〜。」
先生の高らかな声にももう絶望しか感じない。
そんなことも知らずに先生は次々に名前を言っていく。
「最後、オビトとリンだ、以上。」
…ん?
え、大丈夫だったの!?まじ!?良かった!!!
まぁ、当然だよな!それで歴史が大幅に変わるからな!
「せ、先生…なんで俺とリンの2人なんですか?班ってあともう1人いるはずじゃ…?」
敢えて知らないていでそう先生に尋ねれば、少しだけ苦笑いを浮かべる。先生が苦笑してしまう理由も分からなくはない。
「あぁ、その事なんだがな…」

「という訳で、よろしくな!バカカシ〜!」
「まさかカカシと一緒になるなんて思わなかったね!」
「…はぁ、なんでこうなんの。」
異常な程の安定感。やっぱりこの2人が一番落ち着くっていうか、安心する。
…リンとカカシが珍しく楽しそうに喋ってるのをボーッと眺める。
いや、リンだけか。だが、それでも彼女は嬉しそうだ。好意を寄せる相手と同じ班になるなんて、確かに夢にまで見た事だ。それは俺もよく知っている。
…やっぱりリンは俺なんかよりもカカシの方がお似合いだ。わかり切っていたが、再確認してしまうと胸が締め付けられる。こんなクズに成り果てた俺よりも、未来を築いたいったコイツの方がいいに決まってる。リンにも本当に幸せになって欲しいし、初恋の相手なりにその思いを叶えてやりたいという儚い想いってことにしよう。
俺はリンを応援する。
そう決めたからには今度リンと作戦会議でもしてやろうか。暫く来ない不幸に備えて、この2人にはその分幸せになってもらわなければ。
だから2人見守ろう。リンがそれで幸せならそれでいい。
「やぁ、もう来ていたようだね。」
背後から聞こえた声にビクリと肩が跳ね上がり体が固まる。涙が出そうになる、いつまでたっても俺は泣き虫のままなのかも知れない。こんな事で泣くとは、これから先が不安である。
だが…どうしようか、顔を見たくない。
見たらきっと喜びと後悔が混ざって訳が分からなくなる。
ぐっ、と堪えつつもその人物の方を見た。
「君たち4班の隊長になるミナトだよ、よろしくね。」
胸中に秘める何かがぐちゃりと潰れそうになった。いや、何かではない。これは心臓だ。自分の、後悔のしょうもないエゴだ。下らない。
しかし、変わらないな。いや…変わらなくて当然なのだろうが、やっぱり会うと嬉しいものだ。
弥彦達にできたように謝りたかった。でもここでは初対面ということになっている。卒業試験よりも気を張っていかねばならん。相手は名だたる忍だ。集中しよう、でもそれとなく自然にして。
俺らはミナト先生を正面にして、右からカカシ、リン、俺の順で並んだ。
「まぁとりあえず今日はみんなで自己紹介をしようか、それじゃあさっきも言ったけど俺からいくね。
オレは波風ミナト、誕生日は1月25日で血液型はB型だよ、よろしくね!」
そういって爽やかスマイルを俺らに向ける。
相変わらずだな、おい。
「それじゃあ次は…右から順に言ってもらおうかな、君から言ってってね。」
そう言ってカカシをちょっと前にだす。
カカシは困りながらも口を開き始めた。
「…はたけカカシ、誕生日は9月15日、血液型はO型です。よろしくお願いします。」
そう言ってカカシは先生に向かって一礼をした。
相変わらずコイツの人に対する品定めの判定訳わかんないが、ミナト先生は関心したようにカカシを見て頷く。
「うん、よろしくね、じゃあ次は君。」
「は、はい!」
カカシは下がり、リンが前に出る。少しだけ緊張しているようだ。両手で服を握り緊張をほぐそうとしていて、後ろから頑張れ。と小声で応援してやった。
「えっと、のはらリンです!誕生日は11月15日で、血液型はA型です!よろしくお願いします!」
そう言ってリンもカカシ同様に先生に一礼をする。仕草や口調が可愛い。頼むからそのまますくすくと育ってくれよ…。
「ん、よろしくね、それじゃあ最後の子だね。」
「はい!」
できるだけ、元気で馬鹿っぽい奴って言う印象を付けるべきだ。それが前回の『うちはオビト』。リンが下がったのを確認し、俺は前に出た。
「俺はうちはオビトです!誕生日は2月10日で血液型はO型!これからよろしくお願いします!」
そう元気に言った。するとミナト先生は再びうん。と言って笑顔を向ける。
「元気でよろしい、よろしくね。…さて、自己紹介も済んだことだし、今日の予定でも話すね。これから昼食を取ってから君達の実力を見る。説明はまた後ほどするよ。」
兎に角昼食を食べに行こうか。とにこやかに言うミナト先生にカカシが首を傾げる。
「…確かに昼近くに集まったから昼食を取るってのは分かるんですけど、実力を見てもらってからの方がいいんじゃないんですか?」
「ん?あはは、言ってなかったね。皆でご飯を食べるんだけど、そこで君達に会わせたい人が居るんだ。…会わせたいって言うよりも、君達に会いたい人、かも知れないけど。」
だから先に昼食が優先、いいね。とウィンクをかましたミナト先生にリンは目をパチパチさせ、カカシに至っては顔を渋って複雑な表情を隠そうともしていない。
会わせたい人、ねぇ…どうせクシナさんだ。あの人がミナト先生の部下を気にするのも分かるしな。にしても久しぶりだな…クシナ、さんの手料理。
…今回はちゃんとさん付けしなきゃな。
「さぁ、行こっか!」
先生の足取りは軽くみえ、カカシはあからさまにめんどくさそうな態度をとっており、リンはおどつきながらカカシの様子を伺っていた。
「カカシ、楽しみだな?」
「…お前ほんとにうるさい。」
だってそんなに複雑そうな顔をするお前を久しぶりに見たのだから、イジりたくもなるだろう。

「ただいま。」
「お、「「おじゃまします。」」」
ミナト先生の家につき、家に入れてもらう。
内心ハラハラ、でもドキドキしながら先生の家を見渡す。やはり変わらないままだ。
声に気がついたのかパタパタと足音を立てやって来たのはやはりと言うべきか、クシナだった。
「あら、おかえりなさい、その子達がミナトの部下になった子?」
「そうなんだよ。みんな、彼女はオレの彼女のクシナだよ。」
そう言って先生は居間に続いている廊下の前で俺たちの正面に仁王立ちしているクシナさんを紹介した。クシナさんは嫌だってばねもう…か、彼女だなんて…!と顔を赤らめ照れ笑いを浮かべる。相変わらずバカップルで何よりですね…。
「みんなどうも、これからミナトがお世話になるかもしれないけどよろしくね、あと私のことはお姉さんって呼んでもいいのよ!」
「ちょっ、クシナ、俺がこの子達の隊長なのに…。」
あ〜…ほんとに、突然お姉さんとか言うしクシナさんの前ではタジタジなミナト先生とか、相変わらずだな。
「あ、あの…私リンって言います。よろしくお願いします。」
リンは丁寧にお辞儀をして、ちゃんと挨拶をした。流石はリン、何を言っているわからない様子で固まっているカカシとは大違いである。
「…っ!リンはいい子ねぇ!とりあえずみんな入って、その後でほかの2人も名前を教えて?」
そうやってリンの肩を掴み嬉しそうに誘導させる。リンは何処と無く恥ずかしそうだ。
「…ミナト先生。」
「ん?なんだいオビト?」
「クシナさんっていつもあぁいう感じ何ですか。」
半分呆れたような声でそう聞く。
ミナト先生は少し困ったようにアハハ…とだけ言って苦笑をうかべる。まぁそれも知っているのだが、やはり変わらない。
「さ、もうご飯は出来てるから、とりあえず座ってね。」
「「はーい。」」「はい。」
しっかりと返事をして、みんなで席につく。既にテーブルの上には沢山の揚げ物やサラダ…張り切って作りすぎたのでは無いのだろうか。すごい量だ。
量にさり気なく怖気付きながらも全員が席に座ったのを確認して口を開く。
「それじゃあ次は俺が、うちはオビトって言います、よろしくお願いします。」
「はたけカカシです。」
俺とカカシは一礼をして席についた。
「うちは一族と白い牙の息子…、すごい子達ね。」
オビトは落ちこぼれだけどな、とカカシがポツリと言ったけど無視を決め込む。誰にも聞かれていなかったようだ。良かったぜ。
「ん、ざっとした自己紹介にしちゃったけどご飯食べながらでも出来るから、とりあえずご飯たべようか?」
その言葉とほぼ同時にミナト先生のお腹がなった。 
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