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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE202 帰省・・・血の繋がらぬ妹!

 
前書き
本当に中々進まなくて申し訳ありません・・・このファントム・バレット編ではオズマのリアルの生活に色々な出来事や変化が起きるので・・・・ 

 
総務省の進藤から奇妙な誘いを受けたオズマ・・・・・だがオズマにとっての衝撃波ついに光太郎からの絶縁・・・・っ!10万円の手切れ金と一枚の手紙でオズマと光太郎の縁は完全絶縁決定ッ!オズマは実家アパートの父親に連絡を入れて50日ぶりに実家山谷へと戻るのであった・・・・by立木ナレ


東京都山谷・・・


「爺さんよぉっ!こうなっちまったらぁアンタ、車の前に飛び込んで貰うっきゃねぇみてぇだなぁ!」

「か、勘弁しておくれ・・・・わ、ワシのようなと、年寄りにそんな酷な・・・・っ!」

「ボケ抜かすんじゃねぇっ!ウチのバーのツケが幾ら溜まってると思ってやがんだ・・・・ああん!?仕事はしてねぇ、生活保護はとっくに打ち切られてる・・・・そんなアンタがウチのツケを払うにゃもう、当たり屋やるっきゃねーだろうがっ!!違うか松岡の爺さんよぉ!?」

「た、助けて遅れ・・・・っ!ワシは悪くない・・・・役所の奴らが、ワシがほんの一回、賭博で逮捕されたのを機に生活保護を打ち切ったのが悪いんじゃ・・・・っ!!」

俺が車で自宅アパート付近に戻って早々に、ヤクザの若い男がホームレスの老人に対して店のツケを当たり屋をやらせる事で支払わせようとする脅迫現場に出くわした。
こんなやり取りを見て俺はまたここに戻って来たんだと実感していた。

俺「もうオヤジには連絡入れてあるし、普通に帰るだけで良いよな・・・」

そう、これは単なる帰宅だ。ほんの50日ほど、友人の家に泊っていて、宿泊生活を終えて家に帰ってきた、それだけの事だ。

アパートの階段を上がり、二階の小田桐家が借りている部屋の前に辿り着いて、ドアノブを掴んで回すと、鍵は掛かっておらずあっさりと開いた。

今時オートロックも電子錠も掛かっていない古いロックなので家の中にいる者がカギをしなくちゃこんなもんである。

俺「ただいまっと・・・」

50日ぶりの帰宅で俺は普通に『ただいま』の一言で10畳のアパートに踏み入れる。

時生「お~う、そういや帰ってくるだったなぁ~」

50日ぶりに顔を見せた息子に対して特に久しぶりだとか、元気してたか、だとか聞く事も無く、オヤジは部屋で寝そべった態勢のままやる気の無さそうな声を返すのみ。ま、別に俺としてもそれで構わない。

50日間家にいなかった息子が戻ってきた程度で騒がれちゃ溜まったもじゃない。と言うかその前だって一ヶ月も施設に居なかったり、SAOで2年間も病院生活だったりしたわけで―――俺が長期間家を空けるなんてのは今さらなんて事も無いわけだ。

恭史郎「なんだもう追い出されちまいやがったってかぁ!?ったく・・・・ただ飯、無賃滞在、小遣い付きの家に住めるようになったってのに勿体ねぇ!オメェが家の連中を上手く手懐けりゃ、俺もそっちに転がり込むつもりだったのに結局ダメだったわけじゃねぇか!!」

帰ってきて早々に汚らしい喚き声を吐き散らす祖父の恭史郎。なんとなくそんな事だろうとは思っていたが、この爺は俺が坂上家に居付いて、上手くいき次第自分も坂上家に転がり込んで居候として住み着こうと仮作していた・・・・全く小田桐家の男ってのはどいつもこいつもこんなのばっかりだな―――

「へぇ~、この人が芽瑠(メル)のお兄ちゃんなんだ~、イケメンのお兄ちゃんって憧れてたから楽しみだったんだよぉ~!」

ったく、誰がお兄ちゃんだっての。俺はこんな見ず知らずの小娘の兄貴になった覚えはない――――

俺「って・・・・誰だよコイツっ!俺に姉貴がいるのは認めたくないが知ってるが・・・・妹・・・・妹だと!?」

おかしい・・・・っ!この男3人暮らしのむさ苦しい小田桐家に俺と同年代の少女がいる事自体が既に非日常な光景なのもそうだが、俺の事を兄だって?

芽瑠「そっか、今日は初めてだもんね。けど芽瑠の方はパパとお爺ちゃんに画像で見せてもらってるから知ってたよぉ~」

芽瑠と名乗る栗色の髪をしたその少女は人懐っこく俺に駆け寄り、肩を組んで楽し気な笑みを零していた。
どことなくその栗色の髪の毛と瞳はキリトの彼女のアスナに似ているような気もするが、この娘が誰に似ているとか今はどうでも良い・・・・っ!!

俺「待て待て待て・・・・っ!どうなってる一体?俺が家を離れてる50日間でなんだこれは・・・・?お前らこの小娘をどこから連れてきやがったっ!?」

時生「ん・・・・おう、そう言や、芽瑠の事を伝えるの忘れてたっけな・・・・」

芽瑠「パパったらうっかりし過ぎ!まだそんな年じゃないんだからしっかりしてよねぇ~」

時生「へへっ!わりぃ、わりぃ・・・っ!オヤジの耄碌が映っちまったらしいかもなぁ~」

芽瑠とか言う娘はまるで本当に俺の親父の娘であるかのように人懐っこい態度で頬を指でツンツンと突き、親父の方は父親っ子の娘でも出来たつもりなのか、表情をだらしなく歪ませて、バカ丸出しのやり取りに呆けていた・・・

恭史郎「誰が耄碌してるだテメェ!テメーの方が先にボケただけの話だろうがっ!テメーは元からすっからかんの頭してやがったからなぁぁぁ!」

怒るべきポイントはそうじゃねぇだろ・・・・・っ!

俺「説明しろ、この娘はなんだ・・・・!?」

時生「おう、芽瑠だ。お前の妹だからな、可愛がってやれッ!」

俺「そんな説明で納得するか・・・・っ!どこから、どんな経緯で、どんな世迷言でこの家に誑し込んだか聞いてるんだっ!!」


オズマは自分が留守にしている間に、まさか父と祖父が年頃の娘を誘拐――あるいはそれに準ずる行動を取ってしまったのではないかと危篤し、二人を追及・・・っ!が、楽観的な態度の父と祖父はめんどくさそうに欠伸をしたり、ため息を付きながら答える・・・・ by立木ナレ


時生「そんな騒ぐなっての・・・・オメェが考えてるようなヤバい事を仕出かしたわけじゃねぇよ。芽瑠がこの家に住むようになったのはwin-winの関係だからよ」

芽瑠「そうそうっ!アタシもパパも爺ちゃんも皆嬉しいハッピーな事なんだよ、当然お兄ちゃんもね」

俺「だからお兄ちゃんじゃねぇ・・・・」

恭史郎「だから大したことじゃねぇってさっきから言ってやってるだろーが!芽瑠は家で娘でそれを俺等が住まわせてやるってだけの事だよ!当然、家賃や光熱費は折半してだがな、だはははははっ!!」

芽瑠「あははははっ!アタシねお爺ちゃんの紹介でアルバイト始めたんだよぉ~」

我が祖父恭史郎が、俺に対して怒鳴り付ける様に芽瑠が家で娘である事、更にはこの小田桐家に少なくとも一カ月ほどの期間を住まわせている事を明かして、俺は理解した・・・・っ!

俺「お前ら、未成年略取(みせいねんりゃくしゅ)って知ってるか・・・・?」

時生「あん?急に何の専門用語だそりゃ・・・・?」

恭史郎「妙な言葉並べて頭の痛くなる話してんじゃねぇぇぇぇ!!」


未成年者略取とは―――未成年者を言葉巧みに唆し・・・保護者の監護から引き離し、自宅へ連れ帰る等の行為に相当する言葉であるっ!例え未成年者側にその意思があったとしても・・・18歳未満は基本的に保護者の監護科に置かれるため、保護者の同意を無しに未成年を長期間家に連れ込む行為は自信にそのつもりが無くとも誘拐罪になり得る可能性があるのだったっ!! by立木ナレ


俺「参考までに聞いておくが、お前・・・・芽瑠は何歳だよ?」

芽瑠「今年16歳になったばっかりのピチピチのJKだよぉ~。あ、もう学校に行くつもりは無いから元JKかな?」

キャピキャピとした笑顔で自分が未成年である事や、学校を辞めるつもりである事を芽瑠は認めたのだった。

恭史郎「しっかし・・・・まぁあれだっ!。この辺り一帯には昔は特に家出少年なんてのはザラにいやがったからな!ウチに年頃の娘が一人上がり込んだところで別にそれを訝しんだりする奴なんていやしねーだろっ!」

時生「ま、この山谷にゃ、芽瑠よりも身元の怪しい不審者なんてゴロゴロいやがるしな、はっはっはっ!」

芽瑠「えへへ~、今頃パパとママも右往左往してるかもねぇ~、あの人たちったらまさかアタシが東京のスラム街みたいなところに来てるなんて知ったら腰抜かして卒倒しちゃうかもぉ~」

俺「何処から家出して来たんだお前・・・・あと苗字も教えてくれ」

芽瑠「苗字は結城(ゆうき)で出身は京都だよぉ~」

俺「・・・・・・・」

苗字が結城で、京都出身だと・・・・?なんだ、妙な胸騒ぎが・・・・っ!何かとんでもない巨大な敵を作り出してしまったかのような・・・・っ!

芽瑠「ウチのパパとママったらいっつもいっつも勉強しなさいとか、大学は京大以上じゃなくちゃだめだとか・・・・本当にメガうざーいっ!!」

芽瑠の家で理由は単純明快、親が進路の事や勉強の事で口うるさいから出て行ったと言う・・・・まあ、それは仕方ない・・・・俺だってそんな親に束縛されちゃ逃げ出したくもなる。

芽瑠「そしてそして、芽瑠はこの山谷の噂を知ってね、実家に見つからずに18歳まで匿ってくれる所を探しに家からお金を借りパクして京都から東京まで来ちゃいました~ッ!」

時生「んで、偶然ウチの親父がノミ屋でボロ負けして不貞腐れてる所を会った縁でここに来たって事よ。世の中いろんな縁ってのがあるもんだぜ全く!」

とんでもない縁を拾ってくれやがったかもしれねぇぞ・・・・コイツのアスナにどことなく似た瞳を見た時から、胸騒ぎは始まってたかもしれない。

俺「幾つか聞いて良いか・・・?」

芽瑠「うん、イケメンのお兄ちゃんの質問なら大歓迎だよぉ~!家のお兄ちゃんはイケてない上にパパとママと一緒で同じことばっかり言ってる口うるさいオジサンみたいな人だったんだよね~。好みの男のタイプでもスリーサイズでも何でも聞いてオッケーだよぉ~」

俺「お前の家・・・お前の親ってどんな仕事してやがるんだ?」

その質問は芽瑠にとって答え難い質問だったのか、芽瑠は『うげぇ』と小さな声で漏らしながら、めんどくさそうに表情を歪ませていた。

芽瑠「えっとね・・・・地方銀行の経営・・・だよ」

恭史郎「マジか!?って事は芽瑠は実は相当な令嬢って事じゃねぇか!」

この金銭欲の塊の爺は良くない事を目論んでいるのか、芽瑠の実家が地方銀行の経営者と知った途端に眼の色を輝かせて沸き立っていた。
だが、俺の心中はそれどころじゃない・・・・っ!


繋がる・・・・オズマの中で悪夢のピースの内の一つが・・・・繋がるっ!! by立木ナレ


俺「お前の身内でよ、東京に住んでる奴とかいねぇか?」

芽瑠「あ、それならパパとお爺ちゃんにも話したけどね、世田谷にパパの一番下の弟・・・・叔父さん一家が住んでるんだよね。だからさ、あそこに近づくのはなるべく避けたいかなぁ~なんてねっ!」

芽瑠は人差し指を口と鼻の前に立てる仕草をあざとく取って見せていた。そして・・・・俺の中の最悪の想像が明確な形として脳裏に完成したのだったっ!


繋がる・・・っ!悪夢のピースが全て・・・・っ!完成!! by立木ナレ


間違いねぇ・・・・この芽瑠は・・・・アスナの従妹(いとこ)だったんだ・・・・っ!よりにもよって、結城家のしかも本家の令嬢を家に匿っちまったのかよっ!!


そう、オズマの考える通り、アスナの父である元レクトのCEOの結城彰三(ゆうきしょうぞう)は京都で地方銀行を経営する一族の三男坊・・・・っ!すなわち・・・・芽瑠はそんな結城本家の令嬢っ!アスナの従妹にしてアスナ以上の令嬢なのであった・・・・っ!! by立木ナレ


万が一・・・・万が一結城本家の連中に芽瑠を家に連れ込んでいる事が知られて・・・・訴訟沙汰にでもなった日には・・・・

俺「100%負けるだろ・・・・小田桐家が・・・・」

何せ相手は京都で地方銀行を経営する大金持ちの一家だ、豊富な財力で雇った優秀な弁護士に対して国選弁護人に頼らざるを得ない小田桐家などまさに圧倒的雑魚・・・・っ!

恭史郎「芽瑠が今は16歳って事はだ、後2年で18になりゃその未成年なんちゃらにはならねぇって事じゃねーか!」

時生「その後に知られた時には、芽瑠と会ったのは芽瑠が18になってからって事にしちまえば良いだけだからな~」

恭史郎「だーっはっはっはっ!そうなっちまえば真実は闇の中ってわけか!」

分かってねぇ・・・・っ!この中高年共・・・・とんでもない一族を敵にまわしちまっている事にまるで気が付いてねぇっ!!

恭史郎「あ、それっ!闇の中!闇の中!」

爺が手拍子をしながら闇の中と音頭を取り始めると、それに続く様に親父と芽瑠も手拍子を始める。

時生「闇の中・・・っ!闇の中・・・っ!」

芽瑠「闇の中ぁ~♪闇の中ぁ~♪ほら、お兄ちゃんもっ!」

俺「闇の中・・・・闇の中・・・・?」


闇の中・・・・っ!結城本家にバレれば間違いなく勝ち目のない訴訟・・・・っ!真実を闇の中に葬る為に最低でも2年は隠し通さねばならないっ!!
50日ぶりの実家帰省を果たしたオズマを待ち受けていたのは血の繋がらぬ妹が出来たと言う・・・・まるでギャルゲーのような展開であったっ!! by立木ナレ

 
 

 
後書き
今回登場した松岡と言う老人はFILE181に登場したシリカに絡んだ元生活保護受給者の老人と同一人物です。 
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