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妹は悪魔

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第三章

「将来の夫婦の生活もな」
「あの娘にも言いましょう」
「そうだな」
「言わないでくれよ、只でさえ困ってるんだから」
 宗太郎は両親にとんでもないという顔で返した。
「今実際に」
「だから法律的にも問題ないし」
「倫理的にもみたいだしいいだろ」
「俺はそうした考えにはなれないから」
 そこはと言う宗太郎だった、それでもうこれ以上今両親を話しても無駄だと思って話を打ち切って自分の部屋に入ったが。
 部屋に入ると甘い香りがした、宗太郎はその香りだけでわかって自分のベッドの方を見てそれで言った。
「いるんだろ」
「わかるの?」
「出て来いよ」
「ベッドの中に来てくれる?」
「行かないからな、さっさと出て行ってくれ」
 ベッドの中のふくらみ、その主に対して言った。
「いいな」
「やれやれね、私は何時でもいいのに」
 こう言って出て来たのは妹、血がつながっていなくてしかもサキュバスであるローザだ。金色のショートヘアで猫を思わせる悪戯っぽい緑の瞳に白く愛らしい顔立ちをしている。
 ベッドから出て来たが背は一五〇位で胸は二つ共西瓜の様で腰のくびれはかなりのものだ。安産型でしかも脚は程よい肉付きで整っている。
 コーカロイドの肌だがきめ細やかだ、しかもその服装は。
 黒のブラとショーツ、そしてガーターストッキングという恰好だ。宗太郎は極めて刺激的な姿の妹に言った。
「何でそんな恰好なんだ」
「だってベッドの中にいるのならね」
「それならか」
「そう、お兄ちゃんを是非にって思って」
「またか」
「そう、またなの」
 兄ににこりと笑って言うのだった。
「誘ってるけれど」
「自分の部屋に行ってくれ」
「やれやれね。私は何時でもいいのに」
「何時でもか」
「そう、だって私達血がつながってなくて兄妹でも結婚出来るじゃない」
「それでも妹だろ、それにだ」
 それだけでなく、とだ。宗太郎はローザに言うのだった・
「御前サキュバスだろ」
「丁度いいわよね」
「よくない、俺は人間だけなんだ」
「お母さんだってサキュバスなのに」
「人間は人間とだろ」
「それキリスト教の考えでしょ」
「仏教でも同じだ、それに誰が何と言っても妹だぞ」
 このことをとにかく言う兄だった。
「だったらな」
「駄目っていうのね」
「そうだよ、それも高校一年でその下着か」
「校則違反じゃないわよ」
 二人が通っている八条学園高等部に下着についての校則は存在しない、尚ローザは一年生で宗太郎は二年生だ。
「だからいいじゃない」
「よくない、俺だって男なんだぞ」
「じゃあね、今からね」
「しないって言ってるんだ、じゃあな」
「お部屋になのね」
「帰れ、それで勉強しろ」
「やれやれね、じゃあまた明日ね」
「明日も明後日もないからな」
 こと誘惑に関してはとだ、宗太郎は妹に言って彼女の部屋に帰らせた、理性には勝ったがそれでも悶々としつつ自分の部屋にいた。 
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