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許されない罪、救われる心

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49部分:第五話 エスカレートその五


第五話 エスカレートその五

「それかあいつの名前を使ってね」
「そう、ブログでも何でも立ち上げて」
「それを使ってやるのね」
「面と向かってやるだけじゃ面白くないから」
 こうその醜い笑顔で話すのだった。
「だからね。今度はブログでね」
「よし、それじゃあまずは裏サイト探すな」
 長月が言った。
「そんなの携帯で探せるしな」
「そうよね。あいつのブログも作ろう」
「そうしよう。名前騙ってね」
「それを使ってよ」
 如月はさらに言う。
「あいつの悪口書いたりあいつの名義であることないこと書いてね」
「ネットを使ったらかなり効果があるっていうし」
「そうしてやりましょう」
 こう話してだった。四人はまたはじめた。それはすぐに行われた。
 その学校の裏サイトにだ。すぐに神無を誹謗中傷する書き込みが書かれていった。四人で夥しい量を書きサイトはそれで埋め尽くされた。
 同時にブログのリンクも貼られた。そのブログは神無とすぐにわかるように書かれており男を募集やそうしたことが次々と書かれていたのだ。
 それが目に入ってだ。学校、特に部活で問題になった。
「ねえ、まさかと思うけれど」
「そうよね」
「あの書き込みって」
「本当かしら」
 疑う目で神無を見だしたのである。その間もちょっとすれば彼女の机やロッカー、それに下駄箱といったものが荒らされた。それに体育の前には体操服が隠される。そんな中でだった。
「椎葉さんって中学校の時から」
「男何人も騙して誘惑して」
「手玉に取ってたって」
「そんな人だったの?」
 その書き込みのことは瞬く間に広がった。そしてクラスでもだ。
「ねえ、そんな娘だったなんてね」
「そうよね、思わなかったし」
「じゃああれ?今ロッカーとか荒らしてるって」
「彼氏取られた人なのかな」
 こんな話をするのだった。それは自然と神無本人の耳にも入る。彼女は恒常的に行われる如月達の直接的ないじめとこのことによって打ちのめされていった。
 しかしである。ここでまた弥生が出て来た。そうしてだった。
「それが事実だと思うの?」
「事実って」
「だから書かれるんじゃ」
「誰もそういう場面とか事実とか見てないじゃない」
 咎める顔でだった。クラスメイト達に言うのである。
「そうでしょ?それに」
「それに?」
「それにって」
「憶測で言うのよくないわよ」
 こう言うのだった。
「そうでしょ。誰かの誹謗中傷よ、これって」
「誹謗中傷って」
「そうなのかしら」
「誰がどう見てもそうじゃない」
 弥生の言葉は強い。
「こんなことする人がいるなんて」
「けれどさ」
「これ、凄いことになってるよ」
「皆見てるし」
 クラスメイト達は彼女に自分達の携帯を見せて話す。そこにはその裏サイト、それにブログがあった。そこに書かれているのである。
「匿名でさ。色々書いてるし」
「死ねとかいう言葉も」
「セフレ募集とか遊んだ話とか」
「死ねっていうのは罵倒よ」
 それだというのだった。
「ネットで。匿名じゃない」
「けれど書いてるしね」
「ねえ」
「椎葉さんも見てるし」
「わかってるわよ。それで椎葉さんは?」
「ええと、今は」
 クラスを見回す。しかしそこにはいなかった。いるのは如月達である。四人は相変わらずクラスの端にいて何かを書いていたのである。
 
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