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カルディア侯爵の挑戦状

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侯爵たちの焦りと始まりの顔

茂みを走り回る1人の少女がいた。その少女は靴を履いておらず、ピンクの可愛らしいレースをつけ裾がふあっと盛り上がるように作られていて可愛らしい容姿をしていた。しかし、顔は服とは相違な金色をしている。髪の毛もピンク色のレースで2つ括りにして止めている。膝まである髪の毛には何にも劣らない綺麗な黒色をしていて、毛先は金色に染まっている。
{まって。まってよ!}
少女は必死に呼びかけ、先にあるものに言い続ける。あるところで先にあるものが止まり追いかけたら茂みを抜けてしまった。少女が追いかけていたものは柴犬だった。茂みを抜けた場所は侯爵の会議場所だった王宮の庭園に出てしまっていたらしい。少女はペコっと挨拶をして茂みに再び戻ろうとしたが、侯爵たちはそうはさせてくれないらしい。侯爵たちは、少女と柴犬を捕まえた。
〜*〜
{話してください!}
『だめだ。これは国家秘密の話だからな。後、王宮にどうやって入った。』
中年小太りのおじさん…セルディアン侯爵だろう。
{この堅物め。}
私がどうやってきたかは知らないだろう。なぜならこの私こそが今侯爵たちを煽っている張本人なのだから。
{私が、捕まったと母様に言ったら牢屋行きだぞ。}
ここの中でそう思いながらも侯爵たちをにらんだ。そして侯爵たちにバレないように小さな魔法陣を出し呪文を唱え風を母に送った。そこら辺にある草を舞わせたのでそれで「たすけて」と文字で伝わるはずだ。後は、母様がきてくれるのを待つだけだがどうやってこの堅物と和解しようか。
{あの…。私この子と帰りたいんですけど…。}
(すみません。それは無理でして…あれ、どこかでお会いしましたっけ?)
綺麗な美形の青年…おそらくカルディア侯爵だろう。恐ろしく整った容姿で、目も髪も赤色、鋭い観察眼を持っているおかただ。もしかしたら私のことに気づいているかもしれない。
{いえ。違うと思いますけど…?}
(いえあなたには14年前に一度お会いしたことがある。)
{ドキッ。}
カルディア侯爵は、現在24歳ぐらいで私が生まれた時はまだ小さかったはずだ。0歳の記憶は流石にない。つまり返答ができないということだ。
(下の身分の者は僕に会うことすら出来ないはずですからすぐに返答できるはずです。姫様は何故ここに?)
ぬかった。何も返答しなかったのは逆にまずかった。仕方ないと思い、私はピンと背筋を伸ばし、しわや汚れを魔法で綺麗にして身だしなみを整えて言う。その時に一瞬で毛先と目の色が空色に変わった。
[私はコーテリア=ルーシェ=ルーティア。こんな見苦しい姿で申し訳ございません。いつもあなたたちの話は聞いていました。女王様を呼んだのでもうすぐ来られるかと思います。]
流暢な言葉で淡々と要件をいう。
(だから、もう少し待てと?)
カルディア侯爵は、髪色や目の色が変わったことにも驚いたが、それより待つ意味がわからなかったのだろう。
私は、三重人格ではない。3人の自分がいるのだ。茂みで楽しんでたのはルーシェ。今の私はルーティア。まだ出てきていないのがコーテリア。私は、そう呼ぶようにしている。
[また皆が驚き、恐れおののく姿も一興でしょう?]
ニヤッと口角が上がるルーティア。私が、今のままここにいると侯爵たちは知らない。ましてや姫を捕まえて無礼なことをしていると知ったらどう驚き謝るのだろうか。それを私は、見てみたいと言った。
(そうですか…。随分といい趣味をお持ちのようで。)
カルディア侯爵は、はじめ驚いた顔をしたがにこりと笑った。 
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