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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE196 騒動に決着・・・後輩の恩返し!

西暦2022年11月・・・・・SAO事件から数日が経過した頃の出来事であった・・・・っ!

大志「お、おじさん・・・・は、弭間先輩がSAO事件に巻き込まれたってマジですかっ!?」

中学一年生の小柄な少年、宇藤大志(うどうたいし)は先輩と呼び慕う小田桐弭間が搬送された病院に駆けつけていた。
そんな大志を出迎えたのは弭間の父親で大志自身も面識のある弭間の父親の小田桐時生であった。

時生「おう、アイツ初期ロット一万本の内の一本を買えた時は俺の人生で稀に見る幸運だとか言ってやがったのに一転して悪運になっちまいやがった・・・・」

大志「せ、先輩は・・・っ!先輩は何処の病室っすか!?」

時生「お、おう、弭間なら3回の305号室だったな。確か隣にデカい黒人マッチョの兄さんが――って行っちまいやがった・・・・」

大志は弭間が入院している病室の番号を聞いた途端に一目散に駆け出していた。小柄で決して足も速くない大志は全速力で階段を上がり、3回の305号室の病室に辿り着く頃には既に息を切らしていた。

大志「はぁ・・・・はぁ・・・・せ、先輩・・・・」

病室のスライド式の扉を開けて、大志は息を切らしながら巨体の黒人男性――の隣で頭にナーヴギアを被り、目を閉じて眠りについた姿の弭間を見つけたのだった!

大志「せ、先輩っ!そ、そんな・・・・本当に先輩が・・・・畜生っ!!」

大志はその場で泣き崩れて声を上げていた。弭間は小学校を卒業を境に学校に通う事は無くなったが、それでもユッチは弭間の事を先輩と呼び慕い続けて、暇な時には弭間と会ってよく一緒に過ごしている間柄であった。

時生「少しは落ち着きな、ほらよ」

そこに大志の後を追ってきた時生が病室に入って来て、泣き崩れる大志に缶コーヒーを与える。大志は時生から受け取った缶コーヒーをチビチビと飲みながらぼそりと呟くのだった。

大志「そうだ・・・俺もナーヴギアとソードアート・オンラインを買えば・・・・」

時生「ん・・・?どうする気だよ?」

大志「おじさん!俺もナーヴギアとソードアート・オンラインを買ってソードアート・オンラインの世界に行けば弭間先輩の助けになれるかもしれないですよね!?」

大志はあろう事か・・・・自ら脱出不可能のデスゲームと化したソードアート・オンラインにログインしたいと言い出したのだった!――当然、そんな大志の突拍子もない申し出に対して時生は気難しそうな表情を浮かべて言った。

時生「そりゃ無茶ってもんだぜ・・・・どっちもあの事件のせいで販売が完全に規制されて政府が急ピッチに回収に乗り出しちまってるって話だしよ・・・」

大志「け、けど――このままじゃ、俺はやり切れないっすよぉ・・・・っ!」

大志がどれだけ悔もうと・・・どれだけ弭間の力になろうと望もうと・・・・決して壊せぬ現実の壁っ!無力・・・・っ!そう、大志は己が無力であると言う事をこれまで幾度も痛感しつつも、この時ほどおのれが余りにも無力な存在であると思い知った事は無かったのであった!

大志「せ、せめて・・・・は、弭間先輩が目を覚まして・・・次に再開する時には俺…強くなってやる!どんな事だって、力づくで何でも覆せるくらいに強く・・・強くなってやるんだぁぁぁぁ!!」



そんな大志の涙の決意から約3年・・・・・


※ ※ ※


ユッチが最強の助っ人として呼び寄せた不良高校の一年生ボス――通称、エンペラーの正体は何とオズマが小学生の頃に先輩と呼び慕っていた小柄な少年の宇藤大使(うどうたいし)であった!――再会・・・・っ!感動の再会!?大志はオズマに気が付くや否や、号泣し抱擁っ!!まさに訳の分からぬ展開っ!! by立木ナレ



ひとまず俺は号泣しながら俺を抱擁するエンペラーと呼ばれるようになった大志に降ろすように言い聞かせて、ようやく俺は降ろされた。相変わらず大志は屈強で強面な顔付に似合わぬ感動の涙を零し続けていた。

大志「弭間先輩・・・・俺、弭間先輩がSAO事件に巻き込まれたって聞いた時、弭間先輩と次に会う時は、ぐすっ・・・・ぜってぇに・・・・ぜってぇに強くなった俺を見てもらうって決意して・・・・1年間山で修行して鍛えまくったんですっ!!」

俺「なんだよそりゃ・・・相変わらず突拍子もねぇことしやがるなお前は・・・・」

一年の山籠もりで何をどうしたらそこまで変わり果てるのかも疑問だが、本当にこのゴツイマッチョがあの大志とはな・・・・まるで面影が全くない。

不良「おおっ!あ、あの人が・・・・エンペラーの言ってた人生の師の弭間先輩だぜっ!」

不良「まさか・・・・エンペラーと弭間先輩の感動の再会になるなんてよぉ・・・・一生分の涙を流さずにいられるかぁぁ!!」

どう言うわけか大志が引き連れていた舎弟の不良たちは俺と大志の再会に貰い泣きして感動したり、俺の事をまるで神を崇めるかのような眼差しを向けたりとし始めていた。

アスナ「え、ええっとぉ・・・オズマ君――弭間君の知り合いって事で良いのかしら?」

大志「お、そっちのお姉さんは弭間先輩の彼女ですか!?」

アスナ「いやいやいや、ち、違いますっ!断固違いますっ!そ、そんな事あるわけないじゃないですかっ!!」

アスナ、大志に俺の彼女と勘違いされて徹底否定。確かに俺の彼女ではなくキリトの彼女なので否定するのは当然だが・・・断固違うとか絶対にあるわけないとか、そこまで言いやがるか・・・っ!

俺「俺の彼女じゃねぇが、一応男持ちの女だから手ぇ出してやんなよ」

大志「うっすっ!オラぁ聞いたかテメェらっ!こっちの姉さんは弭間先輩の女じゃねぇが仲間にある事は違いねぇっ!気安く口説こうとすんじゃねぇぞぉ!!」

不良達「「うっすっ!!」」

アスナ「ハ、ハハ・・・・み、みんな元気で良いわねぇ~・・・」

取りあえず、襲われる心配は無いと分かりつつもアスナは複数人の不良達に一目置かれてしまうと言う本来であれば生涯を通してあり得ぬ状況に戸惑い引き攣った苦笑いを浮かべていた。


一方・・・・この状況に全く笑っていられないのは当然、大志を呼び出したユッチと、桃華であったっ! by立木ナレ


桃華「う、宇藤って・・・あの二学年下でバカな男子だったあの子・・・・う、嘘でしょ・・・・?」


桃華も思い出していた・・・・っ!両親の離婚により引っ越し転向をする少し前位から、やたら弟にくっついて先輩先輩と呼び慕い、小柄でひ弱な癖にツッパリ系に盲目的に憧れる・・・・桃華にとってバカな男子以外の何物でもない少年が今目の前に・・・・変わり果てた屈強な姿と化して現れたと言う現実に恐慌っ!! by立木ナレ


ユッチ「あ、あぁぁぁぁぁぁ」


そしてユッチ・・・・これまでの人生の走馬燈を見ていたっ!!自分が最強の助っ人として、オズマを叩きのめす為に呼び寄せた恐るべき最強の男エンペラーがまさか・・・オズマを先輩と呼び慕う後輩であったと言う完全に予想外の展開に一転して自らが最強の助っ人どころか最悪の敵を呼んでしまったのだと知ったのであったっ!
恐怖のあまり口開けっぱなしっ!・・・・恐怖の余りズボンのチャック開けっ放しっ!・・・・恐怖の余りついに漏らし始める有様であったっ! by立木ナレ


俺「と言うか大志、お前何でコイツと友達になってやがったんだよ?全然接点ある様には思えねぇよ」

大志「イヤァ~、俺としても面倒な奴だと思ったんですがね・・・・お知り合いにして下さいってしつこいもんだから取りあえずラインの交換だけをね――っと、弭間先輩とも連絡先交換しなくちゃイケねぇっすね」

俺と大志はラインやら電話番号やらメアドの交換を済ませて話の続きを再開する。

大志「と言うか弭間先輩、俺はぁ三好の野郎に度し難い金の亡者を一発シバいてほしいなんてしつこく連絡して来やがるから取りあえず来てみたんですが・・・・そんな奴何処にいるんですかね?しかも弭間先輩の姉貴までいやがるし・・・・」

俺「ああ、それな・・・」

俺は少し離れたところで店の椅子に座りながら、ガタガタと泣き震え続けているユッチの方に視線を一瞥する。

もう、コイツに一切の情けも温情も掛ける必要は無いのだと俺は判断し、大志に告げる事にした。

大志「コイツ――コイツラな、俺のアリもしない大金を狙いやがってな・・・それで俺を劣悪なネットゲーム依存症の治療施設に追いやって、その間に金を掠め取ろうと企んでやがったわけだよ・・・・あ、ちなみにこいつは俺と同じSAO生還者で同じギルドのメンバーだった奴だよ」

嘘偽りなく、全ての事実を大志に告げた途端・・・大志の強面の顔つきは悪鬼の形相の如く変貌し、後ろで泣き震えているユッチに向けられるのだった。

大志「テンメェェェェッ!!弭間先輩を嵌めて金を盗もうとしただぁぁぁぁ!!」

ユッチ「ひいぃぃぃぃっ!!」

大志は怒りを爆発させ、ユッチに対して大声で怒鳴り付けて、ユッチは恐怖の叫び声をあげていた。ユッチの近くの姉貴も身の危険を感じたのか、床にへたり込んで顔面蒼白と化していた。

大志「テメェなぁっ!弭間先輩はなぁ・・・俺の人生の大師匠・・・神見てぇな存在なんだぞっ!そ、そんな人を金の亡者扱いだぁぁぁっ!?俺にシバかせようとしやがっただぁぁぁ!!ザケトンのかおらぁぁぁぁぁっ!!」

「どうなんやテメェ!!」

「おどれ何様じゃァァァ!!」

大志に続きて不良の舎弟たちもユッチに対して鬼の形相で一斉に凄み、恫喝し始めていた。複数人の不良達によって責め立てられまくると言う圧倒的恐怖を前にユッチはガタガタと震えながら、視線を俺の姉貴――桃華に向けていた。

ユッチ「ち、ち、違います・・・違うんです・・・・っ!」

大志「ああん!何が違うっちゅんじゃおらぁぁぁぁぁっ!!」

ユッチは大志に怯えたまま、恐怖の涙を流し続けたまま姉貴を指差して言い放つのだった――

ユッチ「ぼ、僕は・・・・この女に協力するように強制されて・・・・逆らったら恥ずかしい過去を暴露するって脅されて仕方なく従っただけなんっすよぉぉぉっ!!」


ユッチ――圧倒的責任転嫁・・・・っ!実際にはユッチの方から桃華に接触し、オズマがSAOで大金を獲得した事を報告し、協力関係を持ち込んだにもかかわらず・・・・その全ての責任を転嫁っ!あろう事か自分は脅されたなどと嘯く始末っ!当然、桃華もそんな事を言われて黙っているはずがないっ! by立木ナレ


桃華「は、はぁぁぁっ!ふ、ふ・・・ふざけてんじゃないわよアンタぁ!!」

姉貴は自分に責任を押し付けようとするユッチに対して目を充血させて激怒していた。

桃華「アンタの方から手を組めば絶対に上手くいくからとか言って来たんじゃない!!今更私に全部押し付けてんじゃないわよこのクズガキぃっ!!」

ユッチ「黙れよこの(あま)ぁっ!往生際が悪いんだよ!良くも自分の弟を嵌める為に僕を利用しやがって!クズだっ!テメェは救いようのない・・・・死んで当然のクズだよっ!!」

桃華「アンタぁぁぁぁぁぁッ!!」

俺達の目の前でついに互いに責任のなすりつけ合いを始め、醜く・・・・浅ましく・・・・互いに徹底的に罵り合いを繰り広げる姉貴とユッチだったが、そんなもんを見せつけられる俺達としてはウンザリするばかりだった。

アスナ「本当に・・・・見てられないわよ・・・・」

アスナの目付きは、攻略の鬼と呼ばれていた頃の、まるでガチャモンとモックを蔑むときのような鋭い汚物を見下すような目付きになり果てていた。これは流石にキリトには見せられない姿だな・・・・

大志「テメェらァァァ・・・・ええ加減にせんかぁぁぁっ!!」

浅ましい仲間割れの光景に、大志はついに二人に対して怒りを爆発させ、右手でユッチの頭を、左手で姉貴の頭をガッシリト掴み、そのまま軽々と宙に高く持ち上げていた。

ユッチ「ひえぇぇぇっ!は、離してくださいっす!僕は・・・僕は被害者なんだぁぁぁッ!!」

桃華「や、止めてっ!何すんのよアンタ!わ、私にな、何かしたら・・・・学校の先生たちが黙ってないわよっ!!」

錯乱状態と化し喚き散らし続ける二人に構わず、大志は二人をガッチリと掴んで持ち上げたまま俺の方に向き直る。

大志「弭間先輩、取りあえずコイツラどうしますかね?」

俺「正直、もうどうでも良いって気がしてきたからな・・・」

俺は改めてユッチと姉貴に視線を交互に合わせてみた。姉貴は普段の高飛車な態度が崩れて、本格的に泣きながら俺に救いを求めるような視線を向けていた。

ユッチ「オズマさん信じて下さいっ!僕は・・・・僕はずっとあなたの味方なんですよぉぉぉっ!」

ユッチに至っては、この期に及んで俺の味方などとほざき、信じろなどと図々しく口にしやがる有様だった。

俺「取りあえず、お前に任せるわ。適当に始末頼んだぜ」

大志「うっす!二度と弭間先輩に舐めた真似出来ねぇように絞めておきますから任せて下さいっ!」

ユッチ&桃華「「いやぁぁぁぁぁぁっ!!」」


二人の抵抗と助けを求める声も空しく、大志と不良達によってそのまま店から外に連れ出されて行き、行く充ても分からぬまま二人はそのまま連れ去られ姿を消したのであった・・・・by立木ナレ


アスナ「だ、大丈夫なのよね・・・・!?し、死んじゃってたりしないわよね!?」

俺「死なねぇよ・・・・完全には・・・な」


 
 

 
後書き
次回でオズマ施設収容編は完結になる予定です。 
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