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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE195 最強の助っ人!感動の再会?

逆ギレ・・・・っ!対人関係において何らかの迷惑を被った場合に被害者が迷惑を与えた加害者に怒りの感情を表しているとき、加害者が自分が怒られている事に耐えられず、開き直りの如く被害者に向かって逆に怒り出す現象を指す言葉である・・・・っ!

そしてユッチはオズマに裏切り者として罵られた事に対してまさに逆ギレ!あろう事か先に裏切ったのはオズマであると反論!! by立木ナレ


俺「裏切り者は俺・・・・だと・・・・っ!?」

逆ギレしたユッチの無茶苦茶な物言いに対して俺は怒りを孕んだ表情を浮かべてユッチを睨み付けると、ユッチはそれに対してビビッて、後ずさりするそぶりを見せた。
しかし、すぐに涙交じりに顔を険しく歪ませて、口から唾を吐き散らしながら喚き続ける。

ユッチ「そうだよ!恍けてんじゃねぇぞ・・・・っ!だってそうじゃないか・・・・っ!」

意味不明・・・・理解不能・・・・俺が裏切り者だって?ユッチの支離滅裂な反論に対して俺は施設で精神的に疲弊して治験に回されていた収容者達の事を思い浮かべ、こいつ事精神に異常をきたしてるんじゃないかと思った。

俺の後ろでアスナもユッチに対して哀れみを思わせる目付きを浮かべており、ユッチの味方側である姉貴はと言うと―――他人面っ!まるで自分は関係ないと言わんばかりの、他人面だった。

ユッチ「なんで・・・・何で分け前が何時まで経っても渡されないんだよぉぉ!!」

俺「分け前だぁ?」

ユッチ「そうだよ!アンタはSAOの―――リアルマネーゲームで手に入れたじゃないか・・・・2000万円っ!崖を登って手に入れただろうが!!」

確かに、俺はあのリアルマネーゲームで2000万円を手に入れたのは事実だが――あの金のうち半分はもとよりディンゴの金である事はリアルマネーゲームを見ていたユッチや他のプレイヤーも知っている事だ。第一それに・・・・・

俺「何べんも言っただろうが・・・・俺の取り分の一千万円の殆どは結局、足りない分のディンゴの弟の治療費に渡しちまったってな」

ユッチ「嘘吐くんじゃねぇぇ!!一千万円だぞ一千万円!!そんな大金を・・・見ず知らずの赤の他人の為にポンとほぼ全額渡すわけあるかっ!!」


そんなユッチの魂の叫び?を聞いたオズマは。まあ、確かに俺もそんな話を聞いたところで素直に鵜呑みには出来ないだろうなぐらいには思っていた・・・・オズマ自身からして見てもあの決断は一世一代・・・・っ!後々気が変わる前に渡してしまわねば、大金が惜しくなりディンゴの弟を見捨ててしまいかねないほどの魔の魅惑の大金であった!! by立木ナレ


ユッチ「いや・・・・そもそも死んだ奴から託された分の1000万円だって自分の懐に入れてるんだろ・・・・?アンタは2000万円を独り占めしやがったんだぁ!!」

アスナ「待ちなさいよユッチ君!貴方・・・オズマ君とは同じギルドでずっと―――」

ユッチ「そうっすよ!僕は第二層の頃から二年近くずっとこの人の右腕として・・・ずっとずっとギルドを支え続けてきたんだぞっ!!」

アスナが見かねてユッチに対して声を荒げ、叱責の言葉を言い放つが、ユッチはその途中で自画自賛の言葉・・・・・

ユッチ「アンタ、自分が一人の力でSAOクリアまで戦い抜けたなんて思ってやがったのかよ・・・・・っ!」

俺「んな分けねぇだろうが・・・・っ!」

一方的にまくしたてまくるユッチの言葉に対してウンザリしてきた俺はドスの利いた声で言い返していた。
俺が一人の力でSAOを生還した・・・・そんなわけがあるか・・・・っ!同じ攻略組の面々、中層のプレイヤー達の支え・・・・同じギルドの・・・・そして、ずっと共に過ごしてきたレイナの存在・・・・っ!そんな奴らの助力でSAO生還まで生き延びた事くらい分かってる、それこそ少なくともユッチ以上には!

ユッチ「だったらなんで分け前が無いんだよっ!本当に仲間だと思ってんなら・・・・少しくらい分け前があっても良いはずじゃないか・・・・っ!ずっと・・・ずっと同じギルドにいた仲間に対する扱いがそれかよ!?」

なんだそりゃ・・・・?長期間同じギルドいたから、俺がそのゲーム内で手に入れた金の一部を分け前として寄こせ?

俺「クソゴミが・・・・腐ってやがる・・・・臓腑(ぞうふ)まで・・・・っ!」

あの二年近くもの間・・・・同じギルドで・・・・それなりに信頼を寄せて共に歩んだはずのコイツが・・・・っ!ここまで・・・・ここまで腐ってやがったとは・・・・っ!



そして、オズマは思い出していた・・・・。それは何時の日か、ユッチがシリカをギルドにスカウトしたいと言い始め、代わりに誰か一人をギルドをクビにしてしまおうなどと平然と・・・・笑いながら言ってのけた事を―――あの時は結局、シリカ自身が申し訳なさそうに辞退した為、その話は流れたわけだが、ユッチがその場から去った後にレイナからオズマは言われていたのであった・・・・by立木ナレ


レイナ「……オズマは、優しすぎる」

あの時のレイナの口調は、珍しく、妙に辛口に感じられる言い方だったな、そしてレイナはその後、続けてこう言い放ったっけな。

レイナ「……ユッチは自分の欲求の為にギルドに損害を与えるところだったわ。オズマはギルドのリーダーとして、ユッチを処罰しても良かったと思う」

そんなレイナの言い分に対して俺は、何事も無く済んだからそれで良いとか―――そんな事を言って済ませていた。

俺「今にして思えば・・・レイナが正しかったわけだな」

そう、レイナは恐らくあの時から、ユッチの根の腐った人間性を見抜き、だからレイナはだんだんユッチに対して辛辣な態度を取る様になったんだろうな。

ユッチ「くれよ分け前・・・・っ!!せめて100万円っ!100万円あれば・・・・っ!」

桃華「私にもせめて少しは学費の援助しなさいよ!アンタが大金持ってたってどうせロクな事に使いやしないでしょ!!」

全く話にならない連中・・・・何度も何度も既に大金なんて無いって言ってるってのに、有りもしない金を狙って分け前を寄こせだの、学費を支援しろだのと・・・・

アスナ「二人とも・・・・どうかしてるわっ!実の弟や、ギルドの仲間を陥れて・・・・それもお金目当てだなんてっ!!」

ユッチと姉貴の醜く浅ましく、金に執着しまくる姿を目の当たりにしたアスナからも怒りに満ちた叫び声を上げて二人を非難していた。

桃華「はんっ!アンタみたいなお嬢様には分かんないでしょうねっ!生まれ付いた時からお金と恵まれた教育環境を約束されたアンタには分かるわけないのよ・・・・死に物狂いでお金を都合しなくちゃならないような・・・・生まれた時から不利な境遇の人間の気持ちなんてね!!」

ユッチは流石にアスナに対しては何も言い返せなかったが、桃華はむしろアスナに対する積年の敵意を一気に向けるかの如くの勢いで罵倒し喚いていた。


まさに泥試合・・・・っ!憎しみと金銭欲・・・それによって生じる圧倒的憎悪っ!!憎悪のぶつかり合いと化していたっ! by立木ナレ


ユッチ「く、くっそぉぉぉっ!だったら強硬手段だっ!!」

急にユッチが、スマホを握り締めながら騒々しく絶叫していた。傍から見たら頭がどうにかなったクソガキにしか見えねぇな・・・・

ユッチ「ははっ!そっちがその気ならこっちだって強力な助っ人を呼んじまうぜ!」

俺「助っ人だぁ?」

ユッチが妙に得意気でニタニタと気持ち悪く微笑を浮かべて助っ人などと言う言葉を発していた。

ユッチ「ああ・・・・超強力な助っ人を既にラインで呼んでおいたんだよ!!」

桃華「あ、アンタ・・・・それってあの・・・・」

ユッチ「ええ、その通りっす!荒川区の不良名門校の一年生ボス・・・・エンペラーと呼ばれた男っす!!」

俺「まるで妙なヤンキーマンガにでも出てきそうな設定の知り合いだな・・・・なんだってそんなのと付き合うようになったんだよ・・・・」

一応、その高校の事は確か小学生の頃に、当時一歳下で俺を先輩呼ばわりしてやがった奴が何時か入るとか言ってたのを覚えている。

ユッチ「言っとくけど無茶苦茶強い奴なんだからなっ!アンタなんて秒殺さっ!泣いて謝るんなら今の内だからなぁぁ!!」

等と俺に対して強気に振舞っているユッチの方が目から涙を零しているのだった。そして、そんなユッチの呼んだ助っ人と言わんばかりの、原付に乗った5人ほどのいかつい風貌の10代の若造集団が店の外に集まってきたのに俺は気が付いた。

アスナ「も、もしかしてあの人達・・・・!?オズマ君、逃げた方が良くない・・・・?」

ユッチ「無理無理無理っすよぉ!!この店の出入り口は一つしかないから逃げるなんて無理無理っ!当然アスナさんには手出しさせないっすけどぉ~――オズマさん、アンタはどうなっても知らないっすよぉ~」

俺「お前、SAOの頃からそうだったけど・・・・本当に虎の威を借りてる時は強気だよな」

ユッチ「はははっ!そんな事言ってられるのも今の内さっ!エンペラーに一発シバかれれば、それだけで知ってること全部ゲロるに決まってらぁっ!!」

そして、ユッチがラインで呼び出したエンペラーと呼ばれる不良校生のボスと、その子分たちと思わしき5人組の・・・如何にも普段から非行を謳歌してますと言った様子の連中が店内に我が物顔で侵入し、周囲の客達は皆慄いていた。

アスナ「本当にマズいわよ・・・・警察呼んだ方が良いんじゃない?」

俺「今から呼んだところで、どうせ来るのは一通り騒ぎが終わってからだろうぜ」

アスナはこの手の輩と関わって来た事が殆ど無いらしく、現実での荒事に関してはキリト同様不慣れな様子だった。
そして、ユッチが呼んだ5人の中で誰がエンペラーと呼ばれているボスなのかは一目瞭然で見分けがついた。

俺「でっけぇ・・・・」

そいつは、5人組の先頭に立ち、その2メートルほどはあろうかと言う圧倒的巨体で店中の視線を釘付けにしていた。
単なるノッポと言うわけではなく、タンクトップ一枚の身体の上から凄まじい程に盛り上がっている筋肉はまるでボディビルダー時代のシュワルツェネッガーを沸騰させるマッチョ・・・・っ!

アスナ「あ、あの人って・・・本当に私やオズマ君よりも年下なの・・・・?」

俺「不良のボスってのは老け顔じゃなくちゃいけねぇのかよ・・・・」

そう、高校生とは思えぬ体格に加えて・・・・顔つきもまるで30歳かそこらの老け顔っ!ヤクザの若頭かと見間違いかねないいかつい老け顔はその体格と合わせて最早、絶対に高校一年生じゃないだろうと突っ込みたくなる姿だった・・・・っ!
挙句の果てにまるで某世紀末漫画のチンピラの様に両肩にはトゲの付いたプロテクターまで装着している有様だった・・・・

ユッチ「いやぁ~、待ってましたよエンペラーさ~ん!相変わらず最強のオーラバリバリっすねぇ~」

エンペラー「・・・・・・・・・・」

こいつらを呼び寄せたユッチ自身も、エンペラーの圧倒的な威圧感とマッチョすぎる巨体には恐怖感を感じているのか、引き攣ったような表情で体中をガタガタと震えさせながら媚を売っていた。

そして、そんなユッチのお世辞などまるで興味が無いと言わんばかりに無言を通し、見る者を震えさせる強面を俺の方に向けていた・

ユッチ「はははっ!どーだどーだ・・・・っ!?勝てねぇだろう?アンタにはこんなつぇぇお方には勝てねぇよなぁぁぁ!?」

実際、対峙しただけでこいつに勝てる気が全くしなかった・・・。後ろの不良の下っ端連中なら少なくとも一対一ずつでなら負けるつもりは無いのだが、このバカでかいエンペラーとか言う奴は全くの別次元だった・・・・

アスナ「オ、オズマ君・・・・?」

俺「勝てねぇとなると、敵前逃亡しかねぇな」

勝てない相手に立ち向かったところで数秒先に待っている結末はフルボッコENDだ。だとしたらどうにかして隙を見出して逃げ出す事だが、それもアスナを連れた状態だと楽じゃないだろうな・・・・


まさに窮地っ!ユッチが呼び寄せた最強の助っ人エンペラーを前にオズマはまさに完全に追い詰められていた・・・っ!!圧倒的ピンチ! by立木ナレ


ユッチ「さぁさぁエンペラーさん・・・・バシッと一発締めちゃってくださいっす!」

俺とエンペラーは数秒間互いの眼を睨み合っていた。まともにぶつかり合えば到底勝てる確率は皆無に等しい相手に対して俺が模索しているのはどうすればここから逃げられるか、それもアスナを連れた状態でどうすればいい?

が、そんな微かな知恵を懸命に振り絞っている俺に対して、エンペラーが初めて発した一言は、この状況をひっくり返しかねない意外な言葉だった。

エンペラー「・・・・・弭間・・・・せんぱい?」

俺「・・・・は?お前・・・・俺の名前を知ってるのか・・・・?」

いや、それはユッチから聞かされていたのだとしたら別に不思議じゃない、重要なのはそうだ・・・アイツ今俺の事を『先輩』などと呼んだ事だ。

エンペラー「弭間せんぱぁぁぁぁぁいっ!!」

俺「な―――――――ッ!!」


号泣・・・・っ!エンペラー、鋭い眼光から大粒の涙を放出し号泣・・・・っ!そして号泣からの突進・・・・っ!オズマに一瞬にして急接近し、更にそこから抱擁・・・・っ!突然の異常事態にオズマ本人はもとより、アスナも桃華もユッチもエンペラーの舎弟たちも・・・・全員完全に放心状態!! by立木ナレ


俺「お、お前まさか――――」

そう、俺は気が付いたのだった。荒川区の不良校で一年生でボスになると言っていたアイツ――そして目の前に現れた、荒川区の不良高校の一年生ボスのコイツ―――

俺「お前・・・・大志なのかよっ!?」

大志「はい、大志ですっ!弭間先輩・・・・お久しぶりですっ!!」

大志は小学生時代とは見違えるほどに変わり果てた風貌で自らの正体を明かしたのだった。 
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