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許されない罪、救われる心

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19部分:第二話 部活からその十一


第二話 部活からその十一

「気にしないで」
「気に、ですか」
「犯人は絶対に探すわ。後は私がやっておくから」
「部長がですか」
「だから安心して」
 こう彼女に言うのだった。
「何も気にしなくていいから」
「は、はい」
「いい?皆もよ」
 部長は他の部員達にも顔を向けた。
「犯人は絶対に探す。それにこんなことは絶対にしない」
「はい、わかりました」
「絶対に」
 部員達も彼女のその言葉に頷く。
「こんなこと絶対に許せないですよね」
「本当に」
「そうよ。だからね」
 部長はまた言う。
「犯人を探すわよ。そしてこんなことは二度とさせない」
「はい」
「それじゃあ」
 こう話してだった。ロッカーは部長が生徒会に新しいロッカーを発注しそのロッカーは廃棄された。部長は神無を気遣いこのことは内密に処理し部員達にも口止めをした。その中には当然ながら如月達もいた。
 四人は部活の後でだ。喫茶店の中でこのことを楽しげに話していた。喫茶店はダークブラウンの色彩のアンティークな内装である。落ち着いた店であり四人はそこの窓際の席に座ってそのうえで話していた。
「見た?あいつの顔」
「見た見た」
 文月が霜月の言葉に笑って返す。
「もう御通夜みたいな顔だったわよね」
「何があったのかわからない感じよね」
「そうよ、いい気味よ」
「全く」
「ざま見ろってんだ」
 長月は右手にコーヒーカップを持ち席にもたれかかり右で脚を組んでいる。その姿勢でやはり笑いながら話をするのであった。
「ちょっと可愛くて頭がいいからってな」
「図に乗るからよね」
「ねえ」
 文月と霜月も言う。三人共同じ笑顔になっている。
「あいつ本当に弱ってたし」
「何か胸がすっとしたね」
「けれどこれで終わらせないわよ」
 ここでだ。如月が言った。
「皆これで終わりじゃないわよね」
「当たり前だろ、これからだよ」
「そうそう、何かあいつのあの顔見てたらね」
「もっとやってやりたくなったわよ」
 三人は如月の言葉にすぐに応えた。
「ただ。部室のロッカーはもう部長がマークしてるわよ」
「見つかったら退部よ」
 文月と霜月は少し警戒する顔になって述べた。
「だからそれは止めた方がいいわよ」
「まずいから」
「だよな。じゃあロッカーは止めておこうな」
 長月も二人のその言葉に頷いた。
「じゃあクラスでやるか」
「他の人間に見つからないようにね」
 如月の言葉だ。
「それでね」
「つまり見つからないといい」
「そういうことね」
 二人は如月の言葉からこう言った。
「見つからないようにしてそのうえでやっていく」
「そういうことね」
「だからロッカーのあれはよかったわ」
 如月はここでは冷静に分析して述べた。
「ああして。見つからないようにするのはね」
「だよな。じゃあ教室でも同じようにすっか」
 長月が如月の言葉から言った。
「そうすっか」
「そうしましょう。同じことしましょう」
 如月はこう提案した。
 
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