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『Mutiny』

作者:零那
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『愛されたかった』



小さかった頃、あの怒りの意味が解らなかった。
今ならほんの少し解る。
でも単なる想像でしか解らない。

貴女は親になったらダメな人だった。
貴女は子を産むことをしたらダメだった。

寂しくて泣いたりした。
構って欲しくて傍に行って叩かれた。
居ても居なくても変わらない。

存在する意味のない私。
むしろ居ないものとされてる私。
自分が可哀想で哀れで醜いと自覚したのは4歳頃。

早く大人になりたいと、其れが将来の夢だった私。
1人で生きてくチカラが欲しいと、強い大人に憧れてた。

あの頃の私は未だ此処に居る。
傷付いてたんだって、辛かったんだって、認めた。
ただ頭を撫でて貰いたくて、抱きしめて欲しかったって、認めた。

そしたらほんの少し棘が抜けた気がした。
変な意地やプライドで強がってた。
親なんて要らない、大嫌い、死んでしまえ。

でも、憎めば憎むほど、愛されたかったってことだって解ってしまったから...。


 
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