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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE189 オズマ・・・久々のフルダイブ!

この日も、キリト達は何時ものメンツでALOにフルダイブ・・・っ!ゲームとして楽しむのは勿論であるが、他愛のない談笑や同じ学校に通う者が多いが故の共同での勉強などをして共に時間を過ごしていたが・・・・やはりその中にオズマの姿はない。 by立木ナレ


リーファ「たぁ・・・・っ!やぁぁぁっ・・・・っ!」

キリト「おぉっ!?ス、ストップ!タンマ、タンマだスグ!」

キリトと妹のリーファはエギルの仮店舗の外に出て腕試しの初撃決着モードのデュエルをしていたのだったが、リーファの剣道で培った剣技の前にキリトは愛剣を弾き飛ばされてしまい、思わずリーファの事を現実(リアル)の呼び方であるスグと呼びながら待ったをかけてしまっていた。

リーファ「お兄ちゃんったら急にどうしちゃったのよぉ!やっと楽しくなってきたのにぃ~」

キリト「いや、妹よ・・・知ってるよな?俺がSAO時代から2年掛けて育てたキャラデータをリセットして弱体化してるのを・・・・こんなハードに攻め込まれちゃ、育成中のキャラの腕試しにならないぜ・・・・」

そう、キリトはALOが新体制に映ったのと同時にキャラデータを正式にコンバートする事無く、SAOのキリトの役目は終わったとしてデータリセットにより、かつての驚異的なステータスは既になく、一からALOで鍛えなおして数カ月が経過して、以前ほどではないにしろ、仲間たちとパーティーを組んで充分な戦力として建てるほどの強さは既に得ている者の、やはり古参プレイヤーであるリーファや、SAOからキャラデータをコンバートしたアスナ達とデュエルをするとステータス面の差で苦しい戦いを強いられるのは避けられぬ事であった・・・・

クライン「なんて事言ってるけどよキリの字よ、ちょくちょくお前さんの腕試し相手やってる一人の意見としてよぉ・・・俺はなぁ、もう後何ヶ月後くらいにゃ、お前に負けちまうんじゃねぇかって思ってんだよぁな・・・・」

アスナ「あ、クラインさんもですか?私もここ最近になってなんて言うか・・・キリト君のペースがだいぶSAO時代の勢いに近づいてきた気がしてゾッとしちゃう時があるんですよねぇ~」

キリト「おいおい・・・誰か俺のフォローしてくれる奴はいないのかよ・・・」

まさに何気ない日常・・・平穏で楽しい日常・・・・っ!今なお、オズマとの連絡が取れない状況下であり、既にそうなってから一ヶ月が経過しようとしている状況ながら、キリト達面々はALOをゲームとして楽しく謳歌し続けていたのだった!

シリカ「ピナ・・・エギルさんのお店のナッツが気に入っちゃってるんだね?」

ピナ「きゅうっ!」

シリカ「はいはい、まだまだ沢山あるからもっと食べて良いからねピナ」

リズベット「程々にしておいた方が良いんじゃないのシリカ?アタシらはこの世界ではどんだけ食べても太らないからつ食べ過ぎちゃうけどね・・・元々仮想世界出身のピナだったら肥えたフェザーリドラになっちゃうかもしれないわよ~」

シリカ「お、脅かさないで下さいよリズさん・・・それにピナはきっとまだ成長期なんだからこれくらい食べるのが良いんですっ!」

リズベット「あらぁ・・・同じような事言いながらぁ・・・・夏休みに入ってからアイスを毎日毎日食べ続けて最近になって急にダイエット宣言したのは・・・・どこの誰かしらねぇ?」

リーファ「え・・・シリカちゃんダイエット始めたの?私、たまにしかみんなとリアルで会わないからそんなに違いとか分からないんだけどなぁ~」

シリカ「リ、リズさん!少し口を閉じてください!匂いますよ!」

リズベット「に、匂うわけないじゃないっ!VR世界で口臭なんてっ!それに私はアンタと違って口で宣言するだけじゃなくって近い内にちゃんと実践して改善してんだからねっ!」

シリカ「私だって口だけじゃ終わらないですっ!明日には・・・そう明日にはしっかりダイエット始まりですっ!」

口論・・・っ!楽しく口論っ!ダイエット宣言のシリカをリズがからかい口論っ!

アスナ「もうリズってば・・・シリカちゃんは3歳も年下なんだからあんまり意地悪言っちゃだめよぉ」

リズベット「いや、ごめんごめん・・・けどシリカったら弄ると本当に面白いのよねぇ~」

シリカ「うぅ~、見ててくださいよぉ~!明日から本気のダイエットを始めて、リズさんが自分の二の腕と腰回りの太さを認識しなおすほどに――」

「俺もそうだったが・・・・.『明日からがんばろう』とかいう発想からは・・・・どんな芽も吹きはしない。明日からがんばるんじゃない・・・・今日・・・今日だけがんばるんだっ・・・・・!今日をがんばった者・・・今日もがんばり始めた者にのみ、明日が来るんだよ・・・・とか、大月の野郎なら言いやがるんだろうな・・・・」

シリカのそんな明日から頑張ろうなどと言う甘い・・・甘い言葉を・・・強烈な皮肉が一刀両断!!

シリカ「だ、誰ですか・・・っ!人の決意に水を差すような事を言う人は――ああっ!」

リズベット「ははっ・・・っ!けどなかなか的を射そうなコメントだったわよね~・・・っ!――って、アンタ・・・っ!?」

シリカは唐突に自分の決意に水を差した人物の声がした方に、ムッとした表情を向けた途端に驚嘆・・・リズも楽しげに笑いながら声の方を振り返った途端に、まるで亡霊を見るかのように驚愕!

オズマ「何だよお前ら・・・・久々に会って見りゃ、ゾンビでも見るような眼で見やがって・・・」

キリト「って、オズマ・・・・オズマかお前・・・・っ!?」

シリカとリズベットに続き、キリトらも一カ月ぶりにALOへフルダイブ・・・ネットゲーム依存治療施設に収容されているはずのオズマとの思わぬ再会、唐突な再会に思わず己の目を疑わずにはいられなかった!!


※ ※ ※


オズマがALOにフルダイブする前・・・4度目の給料日となる土曜日の事であった・・・・っ! by立木ナレ


大月「はい、皆さん今週も一週間のお勤めご苦労様でしたぁ~。お給料はちゃんと受け取りましたね~?それではお待ちかねの・・・・物品販売で~す!!」


大月は給料を収容者達に手渡すと同時に早速、側近の沼崎に車輪付きの籠にタップリと詰められた数々の嗜好品を収容者達の前に見せつける・・・・っ!これぞ、大月の恒例の手口である!

ネットゲーマー達にとって最大の娯楽であるVRMMOゲームを始めとした・・・ありとあらゆるネット環境から隔離されたこの劣悪な環境を利用し・・・・ぼったくり価格の物品販売であると買う側である収容者達も理解しつつも――他に使い道を見出せぬまま浪費・・・っ!散財・・・っ!そしてその売り上げはそのまま大月の私腹を肥やす為の肥料と化すのであったっ!! by立木ナレ


さっそく、大月の恒例の物品販売は給料日初日が最も大盛況する・・・はずだが。今日は違う・・・!俺はあらかじめの打ち合わせ通り、ワザと目立つように中心を勢いよく歩きながら高額なぼったくり販売をのうのうと始めている大月の前に近づく。

大月「お、弭間君。早速何かお買い上げかなぁ~?」

大月はにんまりとした笑みを浮かべながら、俺がバカみたいに高い酒や摘みを買いに来たのだろうとまだ勘違いしてやがる。

もう誰が買うか・・・っ!こんな馬鹿みたいに高くてテメェの財布を肥やす為のもんに・・・・っ!

大月「ノンアル?焼き鳥?それともポテチなんて如何かなぁ~?」

俺「俺が買うのは・・・・ノンアルでも・・・・焼き鳥でも・・・・ポテチでもねぇ・・・・っ!」

俺が受け取った給料の入った袋から出した金を見て、大月と隣の側近の沼崎の表情が一変したのを俺はハッキリと見た。

俺「今から24時間・・・一日コンピュータールーム使用券を買わせてもらうぞ」

大月「な、なんだって・・・・っ!?」


大月、内心で大混乱!あり得ぬ・・・っ!コンピュータールーム使用券は150000マネーの高額な勤労奨励オプションであるがゆえに・・・自らの私腹を肥やす為の物品販売で毎週の給料の殆どを使い果たしているオズマにとっては到底手の届かぬ代物のはず―――がっ!オズマは今、まさにポンと出している・・・・150000マネーを!コンピュータールーム一日使用券に必要な金額を!! by立木ナレ


大月「ま、まさか・・・・まさか・・・・ク、クズ共がぁぁぁぁ!!」

どうやら、俺と同じ作業班の8人が一切物品販売に近づかない事に気が付いた大月は流石に察したようだった。

俺「どうした施設長さん?この勤労奨励オプションってのはさ、アンタに個々の施設の責任者を任せた都が決めた制度何だってな・・・?だったら断わる道理なんてねぇだろう?ちゃんと150000マネーをこうして出してやってんだからよお・・・違うか?」

大月「お、おのれ・・・・だ、団結など無駄な・・・・っ!」

俺は思わず一瞬思いっきり笑いそうになってしまった。初めて見せる大月の、怒りと憎悪・・・・悔しさを滲みだした表情は傑作なブサイク面で俺の後ろで事の成り行きを不安そうに眺めている協力者の一人の光太郎がかなりマシに見えるほどだった。


ぞう、オズマは説得の末に協力を得ていた・・・・同じ作業班、オズマを含めて8人の今週の給料を全て全額・・・・オズマ一人に託し、外部との接触の為のコンピュータールーム使用券の購入に充てる事を!! by立木ナレ


アイツらの一週間分の給料をマルッと全額徴収してしまった以上、失敗は決して許されない・・・・!俺の手元には俺の分を含めて8人分の一週間分の給料である192000マネーがある、その内の150000マネーを使い俺はついに――大月の思惑を超えて一日コンピュータールーム使用券を得たのだった。

事前のマニュアルの説明ではコンピュータールームにはパソコンやタブレット端末の類は勿論、VRゲーマー達にとっての必須アイテムであるアミュスフィアもある事を既に知っていた。

大月「ぐ・・・っ!少し待っておれ・・・・沼崎!今日の物品販売はお前に任せる!!」

沼崎「あ、はい・・・・畏まりました・・・・」

俺はこれまで見せた事も無い位に顔を真っ赤にしている大月にコンピュータールームに案内される前に、今回俺に手を貸してくれた同じ作業班のメンバーに一声かける為に連中を手招きして呼び寄せる。

俺「んじゃ、行ってくるわ・・・・俺たち全員でここから解放のためにな・・・・っ!」

作業班のメンバーは既に賽を振っており、覚悟を決めたと言わんばかりの緊張感を感じさせる表情を浮かべたまま首をゆっくりと縦に振っていた。
そんな中、特段表情を変える事の無い浩美が小さな声を発した。

浩美「任せたから・・・・大月の裏の顔を暴露する為に出来る事はなんでも・・・・どんな手でも使うべきよ」

俺「ああ、ALOに頼れそうなやつらがいるからな。取りあえずありのままの事をそいつらに話す事からだな」

続いて最後までこの作戦に乗る事を戸惑っていた光太郎も、既に意を決した様子で俺の目を意志の強さを感じさせる眼差しを向けながら口を開く。

光太郎「もう僕も覚悟を決めたよ!一刻も早く・・・一刻も早く、優心に会う為なんだっ!」

俺「ああ、妹と暮らす為にもしくじれねぇな・・・」

大月「何時まで話し込んでおる!さっさとこんかっ!!」

全く随分と人が変わっちまったもんだな・・・・けど別に良いさ、これから嵌める相手から何時までも上っ面だけの愛想を見せられたところで気持ち悪いだけだしな。

俺「んじゃ、久久のフルダイブを楽しませてもらうとするか」

大月「バカが・・・・一日だけVRMMOにログインしたところでなにも出来まい・・・・単に一日を無為なゲームで浪費して終わるに決まっとるわ・・・・っ!」


こうして、オズマは一カ月ぶりにALOへと降り立ったのであった!仲間達の協力を得て・・・この劣悪な施設からの解放を目指し・・・・打倒大月計画始動!! by立木ナレ

 
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