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許されない罪、救われる心

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142部分:第十三話 贖罪その五


第十三話 贖罪その五

「待つわ」
「まだ、決められない」
「うちも」
「私も」
 長月と霜月もだった。
「けれど。答えは出すから」
「絶対に」
「うん、待ってるから」
 弥生はこう答えて三人を安心させた。
「だからね」
「ええ」
「それじゃあ」
 三人は弥生のその言葉にほっとした顔になった。そうしてだ。
 あらためてだ。彼女に言うのだった。
「連絡は携帯でいいよな」
「まだ私達のこと入れてる?」
「入れてなかったら今から」
「大丈夫よ」
 ここでだ。弥生は自分のその携帯を前に出してきた。赤い色の携帯である。ストラップは一つだけあった。赤い蛙のものである。
「消してないから。如月のもね」
「置いてくれてたの」
「ずっと」
「消せなくて」
 弥生もここで俯いた。
「それで」
「そうだったの」
「それでずっと」
「残しててくれたの」
「絶交って言ってもそれでも」
 弥生は三人だけでなく如月に対しても話した。
「どうしても」
「有り難う」
 如月がその弥生に礼を言った。
「そうしてくれて」
「御礼はいいわ。けれど」
「けれど?」
「やっぱり。友達だったのね」
 そうだったというのだ。弥生は自分から言った。
「ずっと」
「そうだったのね。絶交は」
「なかったのよ。だからね」
「うん」
「これって絆なのね」
「絆?」
「そう、絆よね」
 それだというのだ。
「私達の」
「絆・・・・・・私達の絆」
「この絆切りたくない」
 弥生は言った。
「絶対に。学校に行ったら酷いことになるだろうけれど」
「それでもなの?」
「その、私達を」
「友達だから」
 これが弥生の返事だった。
「だから」
「そうなのね」
「うん。それで如月」
 弥生は如月に声をかけた。
「それでだけれど」
「ええ。ねえ三人共」
 如月は弥生の言葉を受けてそれからだった。三人に対して言った。三人も彼女のその言葉を受けてだ。顔を向けたのだった。
「いいかしら」
「いいって」
「何がなの?」
「これから謝りに行こう」
 話すのはこのことだった。
 
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