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ドリトル先生と日本の鉄道

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第六幕その一

               第六幕  二人で鉄道を
 先生が日笠さんと一緒に鉄道博物館に行くその日の朝にはです、トミーと動物の皆だけでなく王子もお家に来て先生に言うのでした。
「今日は日笠さんには頑張ってもらわないとね」
「全くだね」
「王子もそう思うよね」
「日笠さんには是非って」
「そう思うわよね」
「思わずにいられないよ」
 王子は動物の皆に強い声で答えました。
「本当にね」
「そうだよね」
「もう日笠さんにはね」
「是非ね」
「頑張って欲しいよ」
「そしてだよね」
「そう、先生も気付くかも知れないから」
 それでというのです。
「皆で日笠さんを応援しようね」
「何しろ先生だからね」
 ガブガブは先生のことをよくわかっているだけに思うのでした。
「もう幾らプッシュしてもね」
「これまで誰のことも気付かなかったのよ」
 ダブダブは気付いているからこそ言います。
「こうしたことについては完全に決めつけているから」
「自分はもてないってね」
「絶対のことだって思っているから」
 オシツオサレツは先生が今洗面所で歯を磨いていてこの場にいないのでそれでここぞとばかりに言いました。
「外見とか運動神経とか言って」
「人間大事なのは中身だって言っていてね」
「先生のよさは確かな人ならわかるよ」
 ホワイティもわかっています。
「僕達もわかっているんだし」
「先生みたいないい人いないわよ」
 ポリネシアが見てもそうです。
「それで駄目とかね」
「そのせいか相手の人の想いに気付かないから」
 老馬にしても困ったことです。
「見ている方が困るよ」
「日笠さんみたいにいい人なら先生のよさがわかるから」
 トートーは日笠さんのそのことをお話します。
「それで今もなんだけれどね」
「けれど先生が気付くか」
 チーチーはその現実を述べました。
「それがとにかく難しいんだよね」
「けれど日笠さんには是非ね」 
 ジップも日笠さんを強く応援しています。
「ハッピーエンドを迎えて欲しいね」
「先生もずっと一人じゃ勿体ないし」
「いつも私達が一緒にいても」
 最後にチープサイドの家族が言います。
「それだったらね」
「是非にだよ」
「その通りだよ、先生が幾ら気付かなくても」
 それでもと言った王子でした。
「日笠さんが頑張ったらね」
「神様がその頑張りを見てくれてね」
「想いを適えてくれるからね」
「是非だね」
「このまま頑張って欲しいね」
「だから僕達も先生を行かせるんだよ」
 王子は皆に強い声で言いました。
「本当にね」
「そうだね」
「それじゃあね」
「皆で頑張ろうね」
「そうしようね」
 こうお話してでした、そのうえで。
 皆で身支度を整えた先生を迎えました、先生はいつも通り正装で紳士といっていい整った服装です。
 その先生にです、王子はこう言いました。
「じゃあ日笠さんを大切にしてね」
「女性は尊重しないと駄目だよ」
 先生はそれは常識だと答えました。
「何といってもね」
「紳士でありたいならだね」
「うん、必ずね」
「そうしたことじゃないんだけれどね」
「あれっ、紳士であれということは」
「いいことだよ、ただ今僕が言うことはね」
 それはというのです。 
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