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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE183 リズベットVS恭史郎・・・男は変わらぬことを望み、女は変わる事を望む!

キリト一向、小田桐家を訪問・・・・・っ!初めて訪れるオズマの自宅・・・・・っ!初めて訪れる山谷・・・・・っ!2020年代の東京都は思い難い雰囲気の街にキリトらは翻弄されつつもひと先ずは、オズマの祖父と父と対面、だがっ・・・・・! by立木ナレ


恭史郎「だぁぁぁ!!打たれてるんじゃねぇぇぇ!!この満塁の状態のときに打たれたら・・・・・っ!ほら見ろ逆転されちまったじゃねーかっ!!今回も3000円賭けてやってんだっ!さっさと逆転しやがれおらぁぁぁっ!!」

時生「ったくマジで騒々しいっつーの!毎度毎度大した金額の賭けでもねーのになんでそんな喚けるんだよ年寄りの癖によぉ~」

恭史郎「うるせぇっ!酒買う金が足りなくって参ってんだよこっちは!今月は負けが込んでてイライラしてんだ!」

俺達はひとまず小田桐家にお邪魔させてもらった。その際に隣人のメタボの男性に口やかましく絡まれつつも何とか小田桐家にはいりこむ事に成功し、ようやく落ち着けるかと思いきや・・・・・オズマの父親と祖父は俺達――一応孫息子や息子の友人が来客として訪れたにもかかわらず、祖父は野球賭博に熱中して、自分の賭けたチームが負けそうになって喚き散らしていて、そんな光景をオズマの父親は見慣れた様子で小馬鹿にするように呆れた言葉を掛けて、祖父がそれに対して大声で怒鳴り返す――どちらもまるで俺達が来ている事など全く気にしてない様子だった。

リズベット「あの・・・・・聞いてるんですか二人とも!?本当にオズマ――弭間君をネットゲーム依存の治療施設に預ける依頼とか手続きとかしてないんでしょね!?」

痺れを切らしたリズが声を張り上げて、オズマの祖父と父親に対して他所の家である事にも関わらず問い詰めていた。
10.5畳一間の部屋なのでリズの声が全体に木霊していた。そしてこんな部屋に6人も集まると流石にどうしても手狭さを感じざるを得なかった・・・・・・

時生「うるせぇぇぇっ!知らねーってのっ!なんで俺がアイツをそんな金のかかりそうな訳の分からねぇ施設に弭間を預けなきゃならねぇんだ!金にならねー事やらせるかっつーのっ!」

エギル「じゃあよ、離婚した旦那さんの奥さんが施設側に対して離れて暮らす息子を心配して――何て感じに話を通して入所させたって事は考えられないんすか?」

リズ以上に響く声で怒鳴り返す祖父の声量にシリカはビクッと小さな身体を振るわせて縮こまっていたが、巨漢のエギルが冷静な態度を崩さずに他の可能性を提示してオズマの父親に話を切り出す。

時生「どうだろうねぇ~。確かに俺の別れた嫁は息子や娘の教育にそりゃ熱心だったからなぁ~、離婚で別々になった後もオズマの教育の熱意が収まってなかった――何て事もあったりしてなぁ~……」

俺「え・・・・・弭間君にはお姉さんがいたんですか?」

初めて聞くオズマの現実での姉の存在に俺は咄嗟にオズマの父に問いかけていた。離婚の話にも干渉するので聞いてから少し踏み込み過ぎたんじゃないかと危篤した俺だったが、オズマの父親は微妙に懐かしむような様子を見せた程度で特に答える事を渋る様子を見せずに言葉を返してくれる。

時生「ああ、弭間の一歳上でな・・・・・小田桐家の人間にしちゃ珍しい勤勉な娘だったから、俺等と一緒に暮らすのが我慢できなくなっちまった見てぇでよ、俺が嫁と離婚したのと一緒に嫁について行っちまったよ」

俺「あの・・・・・その弭間君のお姉さんか母親のどちらかが、最近になってそちらに接触してくるような事はありましたか?」

少しでもオズマの離れて暮らしている母親側の動きを知る為に更に俺は踏み込んだ質問をオズマの父親に問いかけてみた。
幸いにも、父親の方はまだ――少なくとも祖父に比べればダイブ話が通じるようなのでこちらに質問を集中させた方が良いみたいだ。

時生「ああ、娘――桃華(ももか)の方が弭間に会いたいとか言って連絡して来やがったな。んで少し前に二人で会ってたはずだぜ」

シリカ「それ、怪しいですよ!オズマさんのお姉さんが何の目的で会ったのか何か聞きませんでしたか!?」

シリカが興奮気味になり、オズマの事をキャラネームで呼んでしまうが、オズマの父親は息子がVRゲームで使っているキャラクターネームもちゃんと知っているようで、特に滞りなく話は進むが――

時生「わりーな、そんな事までは聞いちゃいねぇし、弭間の奴も一々俺等に話しちゃいねえよ」

と、オズマの父親はあっさりと何も知らない故を俺達に伝えたのだった。

リズベット「ああ・・・もぉっ!なんで二人とも保護者なのに何も把握してないのよ!せめて今から別れた奥さんなんか聞いてみて下さいよ!」

時生「無茶言うなよ・・・・・俺は結婚して子供が出来てからのアイツが苦手なんだよな・・・・・すっかり変わっちまってよぉ~」

リズがオズマの父親に対して別れた奥さんとの連絡を取る事を要求するが、その途端に――さっきまでのぼんやりとした表情が今度はあからさまにめんどくさそうな顔つきに変化したのが分かる。

恭史郎「ったく、女ってのはなんだって結婚してガキが出来るとどいつもこいつも変わっちまうんだよ!大抵は頭が固くなって小言が多くなりやがる!そんなんだから離婚絡みの面倒なトラブルが起きちまうんだよ!」

リズベット「ちょっとお爺さん――」

オズマの祖父の全く関係のない既婚女性に対する愚痴は、今この場において全く話し合う必要のない内容だったはずなのだが――何故かリズが納得がいかないと言わんばかりの不満げな表情を露わにして口を尖らせていた。

俺「おいリズ・・・・・今はそんな事は・・・・・・」

リズベット「キリトは黙ってなさい!・・・・お爺さん!女としてこちらから言わせてもらいますけどね・・・・・だったらなんで男って奴は結婚しても何時まで経っても変わらないのよ!?結婚と恋愛は責任の重さが全然違うんだから結婚したら変わらなくちゃならないのは当然じゃないっ!子供が出来たんなら猶更よ、聞いてるのっ!?」


まさに・・・・・売り言葉に買い言葉であった・・・・・っ!!こんな話をしている場合ではないにも関わらず・・・・・恭史郎とリズのトークバトル勃発!!・・・・・不毛な口論開始!!  by立木ナレ


恭史郎「男に変わる事を勝手に期待してんじゃねぇぇ!!変わる事が良い事ばっかりとは限らねぇだろうが特に女の方は結婚してガキが出来たら態度はデカくなるは尻はデカくなるは、ロクな方向に変わりゃしねぇじゃねーか!」

リズベット「男は子供が出来てお金がかかるようになっても結婚前と同じお金の使い方したりて変わらなくちゃならないところが変わらないじゃない!」

エギル「お~い・・・・・俺達って何しに来たんだっけな・・・・・?」

シリカ「確か・・・・・オズマさんが何でネットゲーム依存治療施設に入れられちゃったのかを確認しに来たはずなんですけど・・・・・」

俺ももはやこうなってしまえば介入する事すら出来なかった。目の前で激しく繰り広げられるオズマの祖父とリズによる夫婦でもないのに夫婦喧嘩のようなやり取りは更に白熱を続けて―――

リズベット「だから何時までも結婚前のままじゃ奥さんが苦労するのよ!男は変わらないからそんな奥さんの苦労にも気が付かないんでしょうけどね!」

恭史郎「だぁぁ!!全然話にならねぇ!オメー見てぇなのが結婚した後にダンナを失望させるんじゃねーか!」


ブゥゥゥゥゥ!!


それは・・・・・オズマの祖父が豪快に放屁を発した音だった―――

リズベット「くっさぁぁぁぁ!!」

俺「うっ――――!!」

俺はリズの様に大声で叫んだりはしなかったが、デカい音に似合った――思わず鼻を抑えずにはいられない悪臭が漂ってきた。

時生「オヤジ・・・・・何食ったらこんな臭いが出やがるんだよ・・・・・・」

シリカ「も、もう嫌です・・・・・」

リズベット「この爺、信じらんない・・・・・年頃の女子の前で大の大人がオナラしたわよっ!!」

時生「だから何だってんだ!ここは俺の名義で借りてる部屋だぞ!俺が屁をしようがケツを出そうが俺の勝手だ文句言うんじゃねぇぇ!!」


ブゥゥゥゥ!!


年頃の女子中高生の前で放たれる老人のオナラ二発目―――俺はこの悪臭を少しでも外に出すべく、即座に立ち上がり、無我夢中でキッチンの窓を勢い良く開けていた。

リズベット「お爺さん・・・・・アンタには繊細な10代の女の子に対する配慮とか無いわけ!?」

恭史郎「なーにが繊細な10代小娘に対する配慮だあーん!?オメーらだって後10年かそこらも経てばなぁ!――人前でケツボリボリ掻いたり、屁ぶっこいたり、口ん中を食い物だらけにしてゲラゲラ笑うババァになるんだ時間の問題なんだよこんなのはな!!」

リズベット「後10年かそこら・・・・・いくらなんでも早過ぎるわよ!せいぜい後20年後くらいよそんな風になるのわ!」

シリカ「リ、リズさん――後20年後はまだ30代ですよ!ていうかそこはずっとそんな風にはならないって言い切れないんですか!?」

正直予想外だぞ・・・・・俺達はただ――ただキリトの祖父と父親に、オズマをネットゲーム依存治療施設に預けてないかと聞きに来ただけなのになんで――

俺「なんでこうなるんだよっ!!」

エギル「キリトぉ――気持ちは分かるがお前まで取り乱すな・・・・・」


※ ※ ※


俺達が小田桐家を訪問してから既に1時間以上経過し・・・ようやくリズとオズマの爺さんのバトルが沈静化してきたころに。

時生「ま、要するに弭間の奴はしばらくは帰ってこねぇかもしれねぇって事なんだな?」

俺「はい・・・・俺達の方でも例の施設の事を調べてみるつもりですのでそちらも出来ればその・・・・・」

時生「へいへい・・・・・別れた嫁と嫁について行った娘になんか聞けって事だろ?」

俺「頼みますよ・・・ほんとに・・・・・・」

オズマの父親の小田桐時生さんはめんどくさそうなため息を付きながら、ようやく首を縦に振ってくれたのだった。
期待していいかどうかは別にしてだが――

エギル「出来ればアイツの車もここに返したいところだが、肝心な車の鍵がアイツと一緒だから下手に動かさずに俺の店のあそこの駐車場にしばらくは置いておくって事で良いっすか?」

時生「ああ、頼んだぜぇ~」

なんとか、話はこんな感じにまとまったのだった。俺達は俺達で近い内にオズマの離れて暮らす母と姉とも何かしらの接触、或いは調査が必要になるかもしれない。
そして都から委託されていると自称したあの大月と名乗った男が施設長を勤める施設についても情報が必要になるだろう・・・・・

恭史郎「アイツがしばらく帰ってこねぇってなラアイツが冷蔵庫に冷やしてやがったビールは俺が貰っちまって良いってわけだな!」

時生「おいおいおーい!何当たり前のようにパクろうとしてんだ爺がよぉ・・・・・俺が親として管理するに決まってんだろぉ」

恭史郎「チャチャ入れるんじゃねぇ!何がこんな時ばっかり親としてだっ!どーせオメーが飲むつもりなのはお見通しなんだよ!」

そして今度は中年の父親と高齢の祖父の親子喧嘩が始まりそうだった・・・・・

リズベット「何でオズマの奴、親の離婚のときに母親について行かなかったのよ・・・・・この狂った街と家庭から抜け出すチャンスをアイツ逃しちゃってるんじゃない・・・・・・」

エギル「とにかくもう帰るぞ・・・」


キリト達はキリト達で、オズマのこの状況について少しでも情報を得るべく行動を開始・・・・・っ!オズマの未来、行く末はいかに!? 
 

 
後書き
次回からようやくオズマ視点の話に戻ります。 
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