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クロスウォーズアドベンチャー

作者:setuna
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第31話:絶望を希望に変えるために

タクティモンをシャウトモンEX6が、ディアボロモンをインペリアルドラモンHFMが、キメラモンとムゲンドラモンの軍団の殆どをロイヤルナイツとインペリアルドラモンHFMが撃破した。

そしてインペリアルドラモンHFMとロイヤルナイツ5体がズィードミレニアモンの元に急行した。

「ズィードミレニアモン…ホメオスタシスの予言に出ていた“赤黒の双頭竜”の正体がこんな化け物なんてな!!」

平行世界の自分自身達であるマグナモン、テイルモンとデジクロスしたことでデジモンとして最強クラスの実力を得たインペリアルドラモンHFMをして化け物と言わしめるズィードミレニアモン。

「あんな巨大なデジモン、見たことない!!」

「いや…デジモンと呼んでいいのかどうか…!!」

「正直…勝てるのかどうか分からねえな…」

あまりのズィードミレニアモンの凄まじさにインペリアルドラモンHFMに乗っている大輔達も表情を顰めた。

「くっ…!有力な候補の1つだったのに…!!出現の兆候を掴めずに、むざむざ復活を許してしまうなんて…!!」

ズィードミレニアモンの誕生を阻止出来なかったことにアルフォースブイドラモンは悔しがる。

「フン…!だがその復活の現場に我々ロイヤルナイツが居合わせたことまで予言通りとは行くまい…!?今ここで塵1つ残さず焼き尽くしてくれるっ…!!」

「っ!?デュナスモン!?」

「ま…まさか、“あれ”をやるつもりですか~!?」

「!?おい、“あれ”って何だよ?」

疑問符を浮かべるインペリアルドラモンHFMだが、アルフォースブイドラモン達の慌てようからデュナスモンがとんでもないことを仕出かすつもりなのは分かった。

「それは後で話す。今はここから退避するのが先だ!!」

同化しているマグナモンの声が響き渡り、アルフォースブイドラモン達がアカリ達に避難を促す。

「わわーっ!!離れて離れてっ!!」

「へっ…何何っ?」

「全軍退避だ!!デュナスモンが奴を殲滅する!!」

全身からオーラによる無数の飛竜を出現させ、ズィードミレニアモンの周りに巨大な渦を発生させる。

「ドラゴンコライダー!!!!」

そしてそのエネルギーを一気に一点に集中させ巨大な温度爆発を起こし、大魔殿が一瞬で蒸発した。

「おわーっ!!!何だあの火の球は…大魔殿が一瞬で蒸発しちまったぞぉ~っ!!?」

「あれが俺達が全軍退避を促した理由さ…」

「ロイヤルナイツ屈指の威力を誇るデュナスモンの秘奥技でした…」

「あれ威力あり過ぎて乱戦になると使えないんですよね~♪」

「なる程、あの威力なら納得だ」

「寧ろあの人が世界滅ぼすんじゃないの…?」

マグナモン、アルフォースブイドラモン、ロードナイトモンがあまりの破壊力にドン引きしているタイキ達に説明する。

大輔とアカリの呟きに全員が頷いてしまった。

「瞬間的に恒星の核(コア)程の高温に達するあの渦の中心で生き延びられる生命体はいない…。さしもの伝説の魔獣とてあれなら…!!」

「ドラゴンコライダーはインペリアルドラモンFMの惑星破壊砲と言われるフルパワーのギガデスに匹敵する威力がある…!!あれで倒せないならどうしようもない」

ドゥフトモンとマグナモンが爆炎を見つめながら言う。

様子を窺っていたデュナスモンだが、爆炎の中を動く物を見た。

「!!」

デュナスモンは目を見開くが、次の瞬間に爆炎から何かが伸びて、デュナスモンを捕らえた。

「何っ!!?何だこれはっ…!?うっ、うおおおおおお!!?」

デュナスモンの異変に気付いたアルフォースブイドラモンが声を荒げる。

「デュナスモン…!?デュナスモン!何があった!!応答しろっ!!!」

「ね…ねえ、見て…!!炎の中から何かが…」

アカリの言葉に全員が爆炎の方を見遣ると全員の目が驚愕で見開かれた。

「………………馬鹿な…」

「キルルオオオオオ!!!」

爆炎が消え、爆炎の中心だった場所には無傷のズィードミレニアモンの姿があった。

「ズィードミレニアモンがまだ生きてる!?」

「あ、あんなとんでもない超必殺技を喰らったのに無傷ってどういうこった…!?」

「無傷どころか前より遥かに巨大化している…!?」

ヒカリ、大輔、賢が目の前で起きている異常事態に目を見開き、巨大化したズィードミレニアモンは周辺の物体を吸収し始めた。

「ななな何か足元の地面をぐんぐん吸い込み始めたんですけどーっ!!」

「ま…まさか…ドラゴンコライダーのエネルギごとデュナスモンも吸収されちまったのか…!!?」

アカリとドルルモンの言葉に全員が表情を引き攣らせる。

「全軍撤退だ!!出来る限り、奴から離れろ!!直にここも飲み込まれるぞっ!!」

「タイキ!!大輔!!」

キリハが指示を出し、タイキと大輔にリリモン達が駆け寄る。

「リリモン達…!!良かった…無事だったのか!」

「あれ…?ウィザーモンは?」

「…実は…」

タイキ達は大魔殿で起きた出来事を知り、全てを聞いたテイルモンは泣き崩れた。

「そんな…ウィザーモン…ウィザーモン…!!」

泣き崩れるテイルモンを優しく抱き締めてやるマグナモン。

「タイキ達に…あそこで起こったことを伝えてくれって…」

「必ず奴を倒すヒントになるからって…!私達のことを…!!」

大魔殿にいたメンバーは涙を流すか、悔しそうにしていた。

「1つ聞く…ズィードミレニアモンの放った光にウィザーモンは飲み込まれたんだな?」

「う、うん…」

マグナモンの問いに答えるサンフラウモン。

「そうか…テイルモン。ウィザーモンは生きている。ズィードミレニアモンの必殺技、タイムデストロイヤーは対象を時空の彼方に吹き飛ばす技だ。お前1人で捜すのは難しいだろ?この戦いが終わったら、一緒にウィザーモンを捜そう…。昔のように…」

「マグナモン…でもあんたはロイヤルナイツ…」

「そんな物はどうでもいい。そんな地位よりも仲間の方がずっと大事だからな…俺達は…苦楽を共にした仲間だ。そうだろ?」

優しく微笑みながらテイルモンの頭を撫でてやるマグナモン。

テイルモンは今はその優しさに甘えたくて、マグナモンの胸に顔を埋めた。

「(成る程な…あの化け物が作られた経緯…そしてバグラモンと天野ネネ…シェイドモンが恐らくは既に取り込まれてしまっているとなればやはり…)」

大魔殿での出来事を聞いたキリハはある策を思いつく。

逆転の策を。

「(…あれ?確かダークネスローダーの強制デジクロスは不完全で、取り込んだ相手の力を物にするには時間がかかるんだよな?なら…!!)」

大輔もまた何かに気付き始めた。

その時、ズィードミレニアモンの周囲で起きている現象を解析していたドゥフトモンが此方に戻ってきた。

「ミスター蒼沼!!奴の周囲で起こっている吸収現象の解析結果が出た!君が考えていた通りだったぞ…あれはデジクロスだ!!その圧倒的な情報質量で…ありとあらゆるデータを強制デジクロスして吸収しまくっている…!!奴が巨大になる程、吸収のスピードも幾可級数的に上がっていく…このデジタルワールドや人間界が全て飲み込まれるまで後数日と言ったところだろう」

「予言で示された滅びのタイミングと一致している…!!」

掌に拳を叩き付けるアルフォースブイドラモン。

「あのデュナスモンすらあっさり吸収されてしもうた…既に数個のゾーンが奴に取り込まれておる…!最早、いかなるエネルギーを持ってしても奴を破壊することは出来んでしょう…無念だが、お手上げでござる…!」

クレニアムモンの言葉を聞きながらもタイキの頭の中には1つの策が浮かんでいた。

「(ありがとう…ありがとうウィザーモン…!!お前のくれたヒントが無けりゃ…ここでもう全てが終わっていた…!!)キリハ!!大輔!!」

「貴様と同じ考えだ」

「同じくです」

「お前ら早っ!!」

タイキと同じ策を思い付いていたキリハと大輔は即答する。

【…?】

全員の視線が3人に集中する。

「奴を倒す方法は存在する…!!」

「多分に博打じみた策ではあるがな…!」

「ズィードミレニアモンを倒すにはジェネラル全員とパートナーの力を合わせる必要がある…!」

タイキ達はズィードミレニアモン攻略法を全員に説明する。

「沢山のデジモンを融合させて、ズィードミレニアモンを作り上げている力…強制デジクロスの力は完全じゃない!ネネが…命を懸けてダークネスローダーの完成を妨害してくれたからだ!!あれが無ければ、もう奴を止める術は無かっただろう。」

「あのダークナイトモンを見た限り、不完全な強制デジクロスは取り込んだ相手の力を完全に物にするにはある程度時間がかかるみたいなんだ…そこで…」

「俺達ジェネラルとシャウトモンX7とインペリアルドラモンHFMで奴に突入し…吸収されるまでの時間を使って天野ネネを助け出し…奴を解体する!」

タイキ、大輔、キリハの説明に賢は理解したように頷いた。

「成る程、ズィードミレニアモンの巨大な情報質量の前ではX7もインペリアルドラモンもそう長くは存在は維持出来ない。しかし2体の超パワーを僕達人間が存在するためだけに割り振ることが出来れば…ズィードミレニアモンの体内を長時間自由に行動出来るはず!!」

「そしてシェイドモンと強制デジクロスしているのはネネ自身の意志だ。彼女の心に呼び掛けて眠りから覚ますことが出来ればそれは解くことが出来る。そしたら少なくともズィードミレニアモンを繋ぎ止めている力の供給は止めることが出来る…!」

タイキ達の作戦にドゥフトモンが待ったをかける。

「待ってくれ、だが…今のズィードミレニアモンを作った強制デジクロスはシェイドモンの意志では?それにあれだけの情報質量となれば、最早自重から発生する情報重力だけで強く押し固まっているはず…言うなれば情報のブラックホールだ!デジクロスが解除されればそれで分解してくれるとは限らないぞ…!?」

「それについても考えはあるんだ」

ドゥフトモンの言葉にタイキは笑みを浮かべながら、その“考え”をロイヤルナイツ達に説明する。

「…!ああ、成る程…成る程ねえ…!」

「確かにそれは…博打だな…」

「ク…ククク…!!でもそれに縋るしかないな…!」

アルフォースブイドラモンとドゥフトモンは目を見開き、マグナモンは肩を震わせて笑う。

「マグナモン、テイルモン。また力を貸してくれ。インペリアルドラモンをHFMにするためにはお前らの力が必要なんだ。」

「大輔、俺達の間にそんな言葉は必要ないぞ」

「住む次元は違っても私達は仲間よ。力くらい何時でも貸すわ。それに私もこういう危険な博打は結構好きよ?」

マグナモンとテイルモンは頼もしい笑みを浮かべて言う。

「でも私は分の悪い賭けじゃないと思うな!」

「ああ!少なくとも何も出来ずにここで待ってるより、よっぽどマシだぜ!!」

アカリとゼンジロウも気合い充分と言った感じだが。

「いや…この戦いが終わった後、どれくらい人間界とのデジタルゲートが安定しているか分からない。念の為、アカリとゼンジロウは先に人間界に戻っていてくれ!」

「「!?ええっ…!!?」」

「確かにX7とインペリアルドラモン。俺達ジェネラルは全員突入する必要があるが…それ以外のメンバーは少ない程いいんだ。ズィードミレニアモンに吸収されずに維持しなければならない情報は少ないほどいいからな。」

「X7とHFMの超パワーならアカリさんやゼンジロウさんがいても大丈夫かもしれないけど念には念を入れてです。すいませんけど…」

キリハがアカリとゼンジロウに説明し、この作戦の失敗は許されないため、ある程度個人の気持ちを尊重してくれる大輔すらアカリとゼンジロウの参加を許そうとはしなかった。

「っ!けど…!!お…俺達だってXローダーを…!!」

「Xローダーの力の一部を使ってデジモンを進化させることは出来たけど…デジクロスが使えるジェネラルになった訳じゃないんだ。クロス・コードってのは先天的な物みたいだからな」

「で…でも…!!そんなっ…!せっかくここまで一緒に冒険してきたのに…!!」

目に涙を滲ませながら言うアカリに胸を痛ませながらも、タイキはアカリの肩に手を置いて、ゆっくりと口を開いた。

「アカリ…これから始まる最後の戦いで…本当にどうしようもないくらいピンチになって追い詰められた時…お前が傍にいたら“まあ、ここで終わりでも良いか”とか馬鹿なこと考えちまうかもしんない。アカリには俺の帰りを待ってて欲しいんだ。その…帰ったらアカリに伝えたいことがあるんだよ…」

きっかけはヒカリの言葉が最初だった。

ヒカリの言葉でアカリを見る目が変化したことでタイキのアカリに向ける感情が“大切な幼なじみ”から“大切な女の子”に変わったのだ。

無茶ばかりする自分を献身的に支えてくれる彼女が大事だからこそ、絶対にズィードミレニアモンを撃破し、未来を手に入れたいのだ。

だから…彼女を連れて行くわけにはいかない。

「タイキ…」

「その…伝えたいことがあるから、待っててくれよ。必ずアカリの所に…絶対に帰るからさ……」

「…うん、約束よ…必ず帰ってきて…!!」

「おう…!!…ん?」

視線を感じて2人が振り返ると意味深な笑みを浮かべているのが数名、赤面しているのが数名いた。

「若いって言うのは良いなアルフォースブイドラモン」

「うん…青春だなあ…」

「ふん、腑抜けめ。ようやく覚悟を決めたか」

「そうですねえ、キリハさん。ヒカリちゃんの暴露から…本っ当に長かったですねえ…」

マグナモンから始まってアルフォースブイドラモン、キリハ、大輔が呟く。

「「2人共可愛い!!可愛い可愛い可愛~い!!」」

「「何っっじゃあ~っ!!」」

かつての時のようにリリモンとサンフラウモンが抱き付く。

今回はアカリだけでなくタイキまでふわふわと浮かぶのであった。

数分後…ようやく落ち着いた連合軍。

「と、とにかく…アカリ、行ってくる。アカリも気をつけて人間界に戻れよ?」

「ふん、私がついてないと寝坊ばっかで、忘れ物ばかりして…着る服やご飯も適当でっ…!!食べた後歯磨きしないし、怪我しても唾つけて放ったらかしだし、風邪引いてもすぐ布団から出て遊んでるしっ…!!あっ…言いながらなんかムカついて来たかも…」

「タイキしゃん…」

「アカリさん…苦労したんですね本当に…」

「どんだけ世話焼かれてんだ」

アカリから凄まじい怒りのオーラが噴き出し、内容を聞いたコトネ、ヒカリ、シャウトモンが思わず呟く。

他のメンバーはあまりの凄まじい怒りのオーラと世話の内容に冷や汗を流していた。

タイキは口笛を吹きながら明後日の方角を見遣っていた。

「そんなあんたが私の心配とか100年早いわよ!分かったからちゃっちゃと行って世界救って来なさい!ヒカリちゃんや大輔君達に迷惑かけるんじゃないわよ!?」

「は、はい…」

「ヒカリちゃん、私は一緒に行けないけど…頑張って!!」

「はい!アカリさん…今まで本当にありがとうございました!私…アカリさんのこと絶対忘れません!!」

目に涙を滲ませながら、ヒカリはアカリに抱き付いた。

これでアカリと一緒にいられるのは最後だから、尊敬した彼女を絶対に忘れないように。

「「………」」

大輔と賢はそんなヒカリを優しく見守っていた。

そしてヒカリはアカリから離れ、こちらに駆け寄る。

「よし…行きましょうか」

大輔がD-3Xを取り出し、タイキ達もそれぞれXローダーとD-3Xを構えた。

「「「オメガシャウトモン!!ジークグレイモン!!バリスタモン!!ドルルモン!!スターモンズ!!スパロウモン!!グレートクロス!!!」」」

「シャウトモンX7!!」

「「「エクスブイモン!!スティングモン!!ネフェルティモン!!エヴォリューションクロス!!!」」」

「パイルドラモンHM!!パイルドラモンHM進化!インペリアルドラモンHDM!!」

「「「インペリアルドラモンHDM!!マグナモン!!テイルモン!!パラレルクロス!!!」」」

「インペリアルドラモンHDM、モードチェンジ!インペリアルドラモンHFM!!」

シャウトモンX7とインペリアルドラモンHFMが飛び立ち、それを静かに見送るアカリ。

「アカリ君…」

シャウトモンX7とインペリアルドラモンHFMがズィードミレニアモンの近くまで到達した時、アカリの目から止め処なく涙が流れた。

「(タイキ…みんな…どうか…どうか無事で…!!)」

涙を流しながら手を組み、大切な少年と苦楽を共にした仲間達の無事をアカリは祈るのであった。

「後少しでズィードミレニアモンに接触するぞ!!」

「Hey、ブラザーズ。突入だぜえ!!思い残すことはねえかぁ!!?」

「思い残すこと?そりゃあもう…」

「大有りだ、こん畜生っ!!!!」

「やらなければならないことだって山積みだしっ!!」

「意地でも生きて帰ってやるっ…!!!」

「生きて、元の世界に帰るんだからっ!!!」

大輔、タイキ、賢、キリハ、ヒカリの順で叫ぶ。

コトネはテンションが上がってはしゃいでタイキに抑えられている。

「っしゃあーっ!!行くぜオラーーーッ!!!!」

「これで最後だ。後悔しないよう、全力全開で行くぜーーーっ!!!!」

「オール・オメガ・ザ・フュージョン!!!」

「バリア展開!!!」

シャウトモンX7は全身にオーラを纏い、インペリアルドラモンHFMは全身にインペリアルドラモンHDM時に展開していた防護壁を全身に纏ってズィードミレニアモンに突撃していった。

残されたメンバーは…。

「やれやれ、結局全て若者達だけに任せてしもうた…せめてこの老兵もマグナモンのようにデジクロスして連れて行ってもらえればなあ…」

「まあまあ、そこは仕方がないよ!マグナモンとテイルモンは別次元とは言え、彼らのパートナーだし、デジクロスってのはただ強いデジモンをゴタゴタくっつければ良いってモンじゃないらしいしね」

クレニアムモンの言葉にアルフォースブイドラモンは苦笑しながら言う。

「美しい仲間の絆が無限のパワーとなるのです。ラララ~♪」

「それより今の波動は…」

歌って踊るロードナイトモンをスルーしてアルフォースブイドラモンはドゥフトモンを見遣る。

「ああ、やはり彼は我らが盟友、オメガモンの因子の一部を受け継いでいる可能性があるな。であれば…やはり彼はもうこの世には…」

「ああ…あのタクティモンの強さを見たとは言え…彼が負けるなんて俄には信じられないけどね…(それにしても大輔のゴーグルは彼の物にそっくりだ…それにヒカリの名字…八神……もしかしたらあの2人は、君の関係者なのかな…?太一…)」

かつてデジタルワールドを共に冒険したアルフォースブイドラモンのパートナーの姿が脳裏に浮かぶ。

所々思い出せない部分があるが、彼と交わした会話は今でも忘れたりしない。

シャウトモンX7とインペリアルドラモンHFMはズィードミレニアモンの体内へ侵入するのであった。 
 

 
後書き
アルフォースブイドラモンもといゼロマルは進化に関する記憶のみが曖昧な状態。本人も気になってはいるけど大好きな太一との記憶は健在だからまあいいかで済んでいる。  
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