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クロスウォーズアドベンチャー

作者:setuna
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第30話:ズィードミレニアモン

バグラモンがインビジブルスネークアイズで回収したミレニアモンと度重なる強制デジクロスで肥大化したダークナイトモンが強制デジクロスしたことで誕生した怪物、ズィードミレニアモン。

それを見たタクティモンとシャウトモンEX6。

「おお…我が君よ…遂に道を見極められたか…!!」

「くそっ…!やっぱてめえらの仕業だったのかよぉ!!デモリッションホーン!!!」

左腕のデモリッションホーンでタクティモンを狙うがかわされ、繰り出した一撃は地面を吹き飛ばすだけで終わる。

吹き飛ばした岩もタクティモンが纏った斬撃で粉々になる。

「何なんだよ!!どうしてそう何もかもぶっ壊したがるんだ!!この世界に何か恨みでもあんのかよぉ!!」

「陛下は悟られたのだ!!最早、人の心には膿み腐っていくだけの未来しかないのだと…!その鏡たるデジタルワールドもまた然り…故に滅ぼす!!この世界が醜さと苦痛の沼に飲み込まれる前にな…!!無の太刀、六道輪廻!!」

「ぐあっ…!!」

タクティモンは纏った斬撃を飛ばし、シャウトモンEX6に叩き込む。

「ま…まだ戦えるのかよあいつ…!!し…進化したみんながデジクロスしてるのに…!!」

「(いや…多分デジクロス体としてのパワーはX7の時ほど上がっていないんだ!!スターモン1人欠けただけでこんなに差が…!!)」

「スターモン!!スターモンしっかり!!」

「!?」

アカリの声に振り返るタイキ。

キュートモンが治癒術をかけ続けているにも関わらず全然治っていない。

「タクティモンの刀の瘴気のせいで、僕のキズナオールの効果が殆どないキュ~!!このままじゃ…このままじゃスターモンが…!」

「っ!何だって…!!」

「へっ…へへ…どうやらここまでみてえだぜ…ま…まぁ、俺なんかにしちゃ上出…」

「なっ…何言ってるんだ!!諦めるな!!必ず助かる方法がある!!みんなで王になるんだろっ!?俺達の作るデジタルワールドの未来を見るまで、やられないって言ってくれたじゃないか…!!」

「(そ…そうだったぜ…へっ…!!ヘヴィーな約束しちまったもんだ…そっ…そうだ…死んでる場合じゃねえ!!あ…兄貴達ばっかあんなに大活躍してるってのによぉ…!!)」

とうとう限界が来たのか、データ粒子となりかけていくスターモン。

「っ!スターモンの体が…!!」

「(おっ…俺だって暴れたりねえ…!!つーか、目立ち足りねえぞコラァ…!!コッ…コンチクショオオーッ!!)」

スターモンが胸中で叫んだ次の瞬間、ピックモンズがスターモンの周辺に集まる。

「っ!?」

「な…何…!?ピックモン達が…!?」

「この光は一体…っ!?Xローダーが勝手に反応しているぞ!?」

キリハがXローダーの変化に気付いて取り出す。

タイキとコトネのXローダーも同様の変化が起きている。

「辺り一帯に物凄い量のエネルギーが満ち溢れてる…」

「(っ!…おめえらっ…!!粋な真似してくれるじゃねえか…!!スターモン!!ピックモンズ…!!!)ジョグレス進化ーっ!!!!」

【どわっ!!】

変化の際に生じた衝撃で吹き飛ばされるアカリ達。

「シューティングスターモン!!」

流星の如く飛んでいく新たな力を得たスターモンもとい、シューティングスターモン。

「(っ!何だと…!!どうやって我が瘴気を…!!?)」

「なっ…何何何っ!?デジクロスしたのお!!?」

「いや、違う!!これは…」

「(あれは進化だ!!傷ついて足りなくなっていた進化のためのエネルギーを融合する事で補ったんだ!!)」

そしてシューティングスターモンはシャウトモンEX6の隣に移動した。

「Hey!待たせたぜブラザー!!」

「スターモン!!お前っ…!!」

死にかけていたはずのスターモンの予想外の復活にシャウトモンEX6は目を見開く。

「シューティングスターモンだ!!さぁ勢揃いだぜ兄貴!!?ド派手に見せつけてやろうぜ!!俺達流の未来の切り拓き方をよぉ!!」

シューティングスターモンの言葉にシャウトモンEX6は笑みを浮かべた。

「へっ!そうだな…一丁やるかあ…人の業だろうが、絶望だろうがっ…俺達のドリームでぶっ飛ばしてやる…!!今はデータの海に還れ、タクティモン…!!」

「(何なのだこの力は…!!陛下の見出し得なかった人の心のポテンシャルがまだ…!?)」

「何時かその顰めっ面も…!!ケラケラ笑えるようなドハッピーな未来を…!!俺達が作ってやるぜぇっ!!!」

拳に業火を纏わせた状態でシューティングスターモンを構えるシャウトモンEX6。

「(嗚呼…その魂や正しく…閃光(するどし)…!!!)」

「リュウセイロックダマシー!!!!」

シャウトモンEX6とシューティングスターモンの連携技がタクティモンの蛇鉄封神丸の刀身を粉砕したのである。

一方、ズィードミレニアモンが誕生した大魔殿では…。

「うっ…うう…」

「な…何が起こったっシュ~!?」

「ミレニアモンとダークナイトモンがデジクロスして凄まじい衝撃波が…」

どうやら強制デジクロスによって生じた衝撃波によって今まで気絶していたようだ。

「ちょっ…!見て…あれっ…!!」

リリモンが指差した先にはズィードミレニアモンが超至近距離にいた。

「ギャアアアアアアアッ!!!」

「ななっなななな、何か出たっシューッ!!」

「な、何ということじゃ…あれは…あれは正しく…ズィードミレニアモン…!!!!」

ジジモンがズィードミレニアモンを見上げて驚愕する。

「知ってるの長老様!?」

「デジタルワールドの各地に細々と伝わる災厄の伝説じゃ…その莫大な情報質量であらゆるデジタル物質を吸収し…重力や時間すら操って、遂には世界そのものを滅ぼしかけたと言う…激しい戦いの末、息絶えたミレニアモンの暗黒の魂が永い時の果てに蘇生した姿じゃとも言うが…バ…バグラモンめ、肥大したダークナイトモンとミレニアモンを融合させることによって無理矢理作り出してしまいおった。」

尋ねたリリモンの問いに答えるようにジジモンはズィードミレニアモンの伝説と、誕生した理由を説明した。

「バグラモンとシェイドモン…ネネさんはどうなったの!?」

「分からん…じゃが…既に奴に飲み込まれてしまったかも知れん…」

「そ…そんな…!」

「(赤黒の双頭竜…ズィードミレニアモン…!!皇帝バグラモンはホメオスタシスの予言を知っていたのだろうか…?まるで運命が予言をなぞるのを望んでいるようではないか…!!)」

「うむ!こうしちゃおれん!!ここは落ち延びて事の次第をタイキ殿と大輔殿に報告せねば!!さあ、皆の衆、張り切って敗走しましょうぞ~っ!!」

「あんたってば落ち延びられればホンット何でもいいのね…」

嬉しそうなオチムシャモンにリリモンやウィザーモン達は最早、呆れるしかなかった。

「でも確かにバグラモンとダークナイトモンにも色々因縁があったみたいだし…バグラモンも最初から世界を滅ぼすことが目的じゃなかったようだし」

「シェイドモンがバグラモンの回し者だったこととか…ここで起こったことは奴を倒すための何かのヒントになるかも知れないっシュね!」

「!!」

マッシュモンの言葉によって何かに気付いたウィザーモン。

「(今のズィードミレニアモンはあくまで強制デジクロスによって作り出されたデジクロス体…!!ならば…まだきっと手の打ちようはある…!!)」

「キルルルルル…」

ズィードミレニアモンの左の赤い頭部がウィザーモン達に向けられた。

「「な…何かこっちのこと見てるっシュよおお~っ!!?」」

片方の赤い竜の口に凄まじい高密度のエネルギーが収束していく。

「わ…わしらのことを排除する気かっ…!?」

「(いかん…!!ここで我々が全滅するわけには…!すまないテイルモン、マグナモン…!!)」

ズィードミレニアモンの赤い竜の口から眩い光が放たれた。

「ひえーっ!!ななな、何か撃ってきたーっ!!!?」

「みんな一カ所に集まれ!!」

ウィザーモンが叫び、リリモン達は一カ所に集まる。

それを見たウィザーモンは杖をリリモン達に向け、風を集めていく。

【へっ!?】

「ブリンク・ブリーズ!!」

杖から突風を発生させ、リリモン達を吹き飛ばした。

「頼んだぞみんな!ここで起こったことを必ずタイキ達と大輔達に伝えてくれ!!彼らならきっと活路を見出してくれる…!!僕は出来る限り奴を観察して情報を集…うおおおおおっ!!?」

光に飲まれたウィザーモン。

リリモン達は何も出来ずに落下していくのであった。

「…ウィザーモン…?」

「どうした?」

インペリアルドラモンHFMの一部となっているテイルモンが大魔殿を見遣り、同じくインペリアルドラモンHFMの一部となったマグナモンがそれに気付いてテイルモンに尋ねた。

「…何でもないわ…(何なの…?この不安は…?)」

一方、シャウトモンEX6とシューティングスターモンの連携技はタクティモンの刀を粉砕しただけでなく、タクティモン本人にも致命傷を負わせた。

「フッ…フフフ…!!何とも天晴れな一撃よ…!!この虚ろな魂に久しく熱き炎を灯しおったわ…!!」

「タクティモン…」

「良かろう、その猛々しさで…何度でも…何度でも…命の限り…!未来に挑み続けるがいい…!!おおお…!!」

タクティモンは両腕を天に掲げながら叫ぶ。

「我、志ある主の下、戦場に臨み…遂に誇れある敵を得たり!!我、武人の本懐を遂げたり!!幾万年の呪詛も業も今ここに晴れん!!!!(フッ…この堅物が呵々と笑う未来とな!?面白いっ…!!!)」

タクティモンの体がデータ分解し、幾万年もの呪詛と業が晴れたのを証明するかのように、データ粒子が桜吹雪のように散っていった。

「(タクティモン…俺はやはりお前のことが許せん。だが…もし生まれ変わってもう一度会うことがあれば…もう一度信念を懸けてこの刃を交えたい…そう思うよ…)」

かつての片腕として、1人の戦士として、もしまた会えるのなら己の信念と誇りを懸けてタクティモンと戦いたい。

イエーガードルルモンは桜吹雪のように舞うタクティモンのデータ粒子を見つめながら胸中で呟くのであった。

「さあ…後は…あいつだ…!!」

最後の三元士であるタクティモンは倒れ、残る問題はズィードミレニアモンのみ。 
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