| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レーヴァティン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十六話 票田その七

 ローマの民衆の支持を得ていた、彼等は久志が仲間達と共に姿を表すと。
 すぐに歓声で迎えた、そしてだった。彼の演説を静かに聞いてそれで終わった時には拍手喝采だった。
 それでだ、久志も演説の後でこんなことを言った。
「手応え感じるぜ」
「確かによね」
「ああ、支持を得ているってな」
「それがわかるのね」
「手応えをな」
 まさにそれをとだ、久志は留奈に話した。
「これはいいぜ」
「そうよね」
「ああ、しかしな」
「油断はよね」
「出来ないってのが選挙だよな」
「そうね、当選するまでわからない」
「それがはっきり出るまでな」
 まさにその時までというのだ。
「だからな」
「それでよね」
「演説が大好評にしても」
 その実感はある、だがそれでもというのだ。
「今はな」
「気を抜かないで」
「やっていくな、しかし選挙っては辛いな」
 久志は首を少し傾げさせてこうも言った。
「気が抜けないからな」
「だからよね」
「ああ、それでな」
 だからだというのだ。
「辛いな、しんどいぜ」
「生徒会とかの選挙とは違うわね」
「生徒会の選挙はな」
 それはどうかというと。
「当選するに越したことはなくても」
「別によね」
「結構な割合で生徒会に入るからな」 
 生徒会長になれずともというのだ。
「だからな」
「生徒会については」
「あれはな」
 どうもという口調での言葉だった。
「選挙ってやつとな」
「政治のお仕事ね」
「どんなのか勉強するな」
「そうしたものだっていうのね」
「そうだろ」
 実際にと言うのだった。
「生徒会の選挙と仕事は」
「そう言われればそうね」
 留奈も否定せずに答えた。
「あれはね」
「学校は勉強だけじゃなくてな」
「社会も学ぶ場だしね」
「だから生徒会もな」
 こちらもというのだ。
「選挙も活動もな」
「政治を勉強する場所なのね」
「ああ、ただな」
「ただ?」
「そうは言っても俺自身はな」
 久志は自分の話をさらにした。
「生徒会にはな」
「関わってこなかったの」
「ああ、小学校の時とかな」
「その割に動けてるじゃない」 
 選挙活動をとだ、留奈は久志に話した。
「傍から見ても」
「これな、政治漫画も呼んできたしな」
「だからなの」
「ああ、そこから参考にしている分もあるんだよ」
「そうだったの」
「それでな」
 久志はさらに話した。
「やってるけれどこなしてるか」
「ええ、そうした活動してないのに」
「そうなんだな、まあ色々な政治家いるしな」
「リアルの人達も参考にしてるの」
「中には反面教師にしてるのいるしな」
 ここで久志は留奈にこうした政治家達の話もした。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧