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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。

作者:エギナ
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第一部
  第17-1話 新年魔法大会【開幕】

 
前書き
あけましておめでとうございます!
どうしても投稿したかったので、何回かに分けます!
また不具合が直ったら元のカタチに戻しますので、よろしくお願いします!!

レンside 

 
「オラ、起床!! さっさと並べ、仕度しろ! 一分後、お前らを房から出す!」
「「「「マジで!?」」」」

 新年一発目の会話がこれだ。
 もうちょっと、「あけましておめでとうございます」とか言ってくれないのだろうか。

 皆が急いで顔を洗ったりして、"脱獄の"準備をしている。が、琴葉はそれが分かるわけも無く、ただ腕時計をじっくりと眺めているだけだった。

「ほら、一分経ったぞ。全員、房から出ろ」
「「「「はーい!」」」」

 俺達が全員房から出て、琴葉が房の扉に再度鍵を掛けようと、振り返った瞬間を狙って、俺達は走り出ーーー

「『転移(マタスタシス)』」
「「「「えええぇぇぇぇえええええ!?!?」」」」

 す事は無く、琴葉の転移魔法によって闘技場の様な所へ転移させられてしまった。
 グレースは衝撃的すぎて固まっている様だ。対して、ハクとシンは転移魔法に興味津々で、もう脱獄に関しては気にしていない様だ。


「ほら、"開幕式"が始まるからさっさと並んで」

 開幕式……?
 何の?と聞こうとしたが、琴葉に腕を掴まれて、所定の位置らしき所まで連れて行かれる。そして、並んだ時に一つの放送が流れた。


『全舎の主任看守、副主任看守、また"代表の囚人"は揃いましたか』

「……お前ら、絶対黙っててね? 喋ったら腕切り落とすから、喋って良いって言うまで喋らないで」

 琴葉がコソコソと耳打ちをしてくる。かなり巫山戯ているのかなと思うが、もう表情が真剣そのもので、本当に喋ったら腕が飛んでしまいそうだった。
 上の方を見ると、黒いマントを羽織った白髪の看守が、マイクらしきモノを持っていた。


『では、これから"新年魔法大会"、開幕式を開催します。看守長の御言葉です』

 看守が一歩下がると、赤髪のロリっ子が出て来て、マイクを持つ。……あのロリっ子が、看守長なのか? だとしたら、琴葉が喋るなと言ったのは、"看守長に失礼なことを言うかもしれないから黙っていろ"と言うことか。
 グレースは絶対に耐えられないだろうなぁと思い、俺はグレースの口を塞いでおく。

『看守、囚人の皆。あけましておめでとう。今年も君達にとっていい年になるよう願っているよ」
「…………!!」

 案の定グレースが叫びそうになっていたので、思いっ切り首を絞める。
え、なんで口を塞ぐのではなく首を絞めたのかって? ウザかったからに決まっている。

『早速だけど、新年を祝して魔法刑務所の伝統行事を開催したいと思う!」

 伝統行事?


『"新年魔法大会"を「開宴」する!!』


 …………え?


『ありがとうございました。次に、主任看守部長、黒華琴葉による説明』

 白髪の看守が言うと、その場所に琴葉が出て来る。いつの間に転移していたのか。
 何時も通りの澄ました顔で、何時もと変わらない声で言ってくる。完全に仕事モードだったが。

『参加するのは主任看守、副主任看守と、主任看守が選んだ囚人。看守と囚人が協力して、一位を目指しなさい。この大会は、魔法刑務所内のモニターに映し出され、代表に選ばれなかった囚人も見ることになります。また、世界中にも放送されています。魔法を操る者達よ、看守と囚人の壁を越えて協力し合い、一位を目指しなさい』


 
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