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仙女の正体

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第六章

 そこから自分も炎や氷を陰から放って教団の者を倒していった、また時魔道時の術で敵の動きを遅くしたり止めたりしサラマンダーや雪女も召喚してだった。
 教団の者達を攻めさせた、同士討ちのうえに麻友自身や彼等からしてみれば何処からか出て来た召喚された精霊神達の攻撃を受けてだった。
 教団の者達は傷ついた、幸田もここで虎徹を振るい術も使ってだった。
 教団の者達を倒した、そして二刻程してだった。
 洞窟の出口に出てだ、二人が危惧していた通り教団に捕らえられていた人達を救い出した。教団は二人が行った村だけでなく他の村々に対しても子供を攫ったり僧侶や医師もそうしていたのだ。
 麻友は彼等を見せたうえでだ、夏青に話した。
「終わったよ、教団は全員ね」
「退治されましたか」
「もう中には何もいないよ」
「魂も全部消し去ったからな」
 幸田は教団の者達もそうしたというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「ああ、だからな」
 それでとだ、幸田は夏青に話した。
「大丈夫だぜ、それとな」
「この人達をそれぞれの村に帰してあげるけれど」
 麻友は夏青ににこりと笑ってこうも言った。
「これで夏青さんへの誤解も消えるから」
「私の」
「一件落着だよ、だから村にもついて来てくれるかい?」
「そうしてですか」
「誤解解こうね、この人達が何よりの証人だよ」
 麻友は助け出した子供達をはじめとした人達を見ても言った、そうして自分の言葉通りにだった。
 幸田と共に攫われていた人達、中には教団に既に殺されていたので復活の術で蘇らせた彼等をそれぞれの村に帰した、そして依頼先の村にも行ってだった。
 ことの次第を全て話した、事実を知った村長をはじめとした村人達は夏青に深く謝罪し夏青は微笑んでそれをよしとした。両者は和解し夏青は山に向かうまでの間村の為に尽くすことを約束した。その後でだった。
 幸田と麻友は村から謝礼を受け彼等と夏青に笑顔で見送られ村を後にした、そして村を去って暫くしてだった。
 麻友の手に何かが宿った、それは。
「万宝料理秘密箱って本だね」
「それも料理書だな」
「そうだよ、持ってると自然にね」
 それこそというのだ。
「料理物語と一緒でね」
「知力も上がってか」
「しかも色々な料理のレシピとその都度の最高に美味い調理の仕方がね」
「頭の中に浮かび出るんだな」
「この書も凄いよ、しかも試練を乗り越えて」
「強くなったか」
「その実感もあるよ」
 麻友は隣にいる幸田に笑顔で話した。
「本当にね」
「麻友っち洞窟の戦いでおいらよりずっと頑張ってたしな」
「吸血鬼だよ、あたし」
 麻友は笑って幸田に話した。
「だからだよ」
「暗い中ではってことか」
「一番力を発揮出来るからね」
 そうした種族だからというのだ。
「やったのさ、じゃあね」
「ああ、麻友っちの試練は終わったしな」
「次の場所に向かおうね」
「そうしような」
 幸田は麻友に笑顔で応えた、そしてだった。
 麻友の試練を終えた二人は次の場所に向かった、試練を終えても彼等の為すべきことは終わっていないのだからこそ。


仙女の正体   完


                   2018・12・23 
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