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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE168 ついに決勝戦!オズマVSカレラ

『ビーストスタイル』……それは、ケットシー専用の結晶石スキルであり――使用したプレイヤーは巨大な体躯の二足歩行の猛獣の姿を得て、圧倒的な力を得るスキルであった!そして、元アインクラッド解放軍の少女のカレラはSAOからふしぎな飴を持ち越してそのスキルを得ている唯一の存在である事が発覚……凄まじい力を得てクラインに迫りくるのであった!


クラインは必死に抵抗した、巨大な顎を使った牙に食らい付かれ、刀を振り回しカレラを斬り付けようにも大きな腕にガッチリと掴まれてビクともしない状態だった。
HPはあっという間に減少していき、、それまでの優位が嘘のように呆気なく崩れて、そして――

教祖「勝負、ありましたね……」

クラインの必死の抵抗は功を為す事は無く、一方的にHPを損失し続けて全損。決勝に進出し、俺の最後の対戦相手となったのはカレラに決定した。
そして、クラインを倒した彼らはしばらくして巨大な獅子の姿から本来のこがらな少女の姿に戻るが、その表情は決勝に進出した喜びとか、歓喜に浮かび上がっている様子は無く、むしろ自分が勝つのは当然と言った様子で平然とした様子だった。

教祖「では、10分ほどのインターバルの後に決勝戦を取り行いたいと思います。良いですねぇ、いよいよ救済者を決定する儀式の最後がインプ族の結晶スキルの使い手とケットシー族の結晶スキルの使い手とは……良いです、とても良いです……」

カレラ「さっさと個室に戻せよクソ教祖」

大会の展開に満足気味な言葉を口にしていた教祖だったが、カレラは全く知った事ではないと言わんばかりに冷めた表情で冷淡で乱暴な口調で言い放った。
教祖は何を考えているのか分からない、薄気味悪さとどす黒さを交えた微笑みを浮かべたままカレラに近づくのだったが、カレラはその大胆不敵な振る舞いと表情を変化させる事は無かった。

教祖「10分後に……貴方は直ぐにこちらに戻る事になりますがね」

教祖のその言葉と同時にカレラはその場から転移させられたようだった。そして俺も10分後にはここから転移させられて、あの巨大な獅子の姿に変化するスキルを得たカレラとの決勝戦が待っている。

俺「アイツのビーストスタイルとやらも、MPを消費してるはずだよな……」

俺が考えているのはカレラのビーストスタイルの弱点だった。俺のワープビジョンが使用の度に、移動距離の長さに応じてMPを消耗するように、おそらくカレラのビーストスタイルも巨大な猛獣の姿に変化している間はMPを消耗していると考えてほぼ間違いないだろう。
だとすればカレラはMPが底を尽きるまでに決着を付けたがると言える。

俺「ま、俺は何時も通りやるさ」

確かにモニター越しに見てみても、おっかない事この上ない……えげつない力を発揮するスキルだが、俺だってALOでは今現在唯一のワープビジョンの使い手であるんだ。
決勝戦ならではの種族専用の結晶スキルの習得者対決ってところだ。

そして、10分間のインターバルの時間は瞬く間に過ぎ去っていき、ついに決勝戦の時間が訪れるのだった。
時間と同時に俺は何の告知も無く闘技場に自動で転移させられたのだった。

教祖「用こそお二方、ついに救済者を決定するこの儀式へようこそ……」

カレラ「オズマ、SAOが終わった今になったアンタと直接対決かよ……」

俺「良いじゃねぇか、誰が相手だろうとな」

教祖「…………」


完全無視!ALOで多くのプレイヤー達をポアと言う一言で恐れ戦かせた教祖だが、結晶の対戦カードであるオズマとカレラに掛かれば完全に無視!その場に存在せぬも同然の扱いであった! by立木ナレ


カレラ「けど、アタシは別に大して驚いちゃいないけど……アンタにとっては意外だよな?攻略組にほんのちょっとの間しか参加してなかった軍の一兵卒がまさか自分の賞金獲得を阻む最後の相手になるなんて思っちゃいなかったろ?」

俺「ああ、そう言えばさ。お前もやっぱり賞金が目当てなわけか?」

カレラの質問を適当に誤魔化し、別に大して気にはしていないがカレラに大会の参加理由をとりあえず聞いてみた。
カレラは特に不快そうな――それこそ以前のカレラだったらすぐに短気を起こして声を荒げそうなのだったが、感情を表に出すことなく俺の言葉を静聴した後――

カレラ「それも良いけどさ……今の私なら、SAO時代は単なる軍の一メンバーに過ぎなかったアタシでもね、SAO時代の歴戦の勇者だとか持て囃された連中を軽く捻り潰せるって事を見せつけるチャンスかなってね……」

カレラの言っているSAO時代の歴戦の勇者だとか持て囃された連中と言うのは恐らく攻略組のプレイヤー達の事だろう。

カレラ「SAO事件以来――世間の連中はSAO生還者の事に興味本位で根掘り葉掘り聞きまわったり、ネット上で勝手でバカな考察染みた論争しまくったりと、そりゃもう飽きもしねぇでやってるもんだよ」

どこか自嘲染みた笑みを交えたカレラは右手で自身の顔半分を覆い隠し、隠しきれていない左目で俺の方を鋭い目つきで見据えながら話し続ける。

カレラ「ま、その話の内容ってのがさあ……殆どが大活躍した数百人程度の攻略組の事ばっかりで、その他大多数の一般プレイヤーの事なんてロクに話題に上がらねぇし、ましてや兄貴たち……死んだ4000人の連中なんて知った事じゃねぇって感じなんだよ!」

始めて、激情を吐き出すように――カレラは言葉の語尾を強い口調で言い放っていた。そんなカレラの姿を見た俺は、何となく思った事を言い返す。

俺「んで、お前が大して話題にも上げられないその他の一般プレイヤーの代表として戦ってるつもりなのか?」

カレラ「さぁね、好きに解釈しなよ……んな事は。んで、デュエルは何時になったら始まるわけだよ教祖様?」

教祖「勝手に私を無視してお話してたのはお二人じゃありませんか……30秒後にデュエル開始です」

話はここまでになりそうだった。今まで散々放っておかれた教祖だったが、カレラはここになってようやく教祖にデュエルを始める様に言い聞かせて、教祖は流石にその微笑みが微妙に崩れかけた様子で、素っ気なく言葉を漏らした後にデュエルの開始を告げるのだった。


ついに救済――ではなく優勝賞金200万円を獲得する者を決定するデュエルが開始される!先に二勝した者が名実ともにSAOサバイバーバトル大会の優勝者!世間からあらゆる意味で興味の対象となっているSAO生還者のALOプレイヤー達のデュエル大会の頂点に立つことになる!……そして、ついにデュエル開始の火ぶたが幕を開ける!! by立木ナレ


俺はデュエルの開始と同時にワープビジョンで離れた距離にいたカレラの眼前まで瞬間移動するが、カレラもそれをやられる事を懸念していたようで、俺の全身がスキル発動のモーションである、全身を暗闇に包んだ段階で即座にその場から走り出していたようで、俺が瞬間移動した時にはその場から既に数メートル以上の距離を走った後であった。

俺「少しは俺の戦いを見て学習したんだな、SAO時代で俺等と組んだ時もそれくらいやってくれりゃ助かったぜ!」

カレラ「アタシだって昔とは違うって―――教えてやるよ!」

その叫び声と同時にカレラの体中を赤紫のオーラが包み込む。クラインを一蹴したビーストスタイルへ移行するスキル発動のモーションだ。
俺はその場から地を蹴り付ける様に走り出し、赤紫色のオーラを纏っているカレラに対して鞘に収まった状態の剣で殴打する。

―――が、その赤紫のオーラにはカレラの身を守る防御壁的な効果もあったようで思ったほどダメージを与えられず、カレラのビーストスタイルのスキルも中断される事なく続いていた。

俺「やれやれ、俺もあの猛獣とやり合うしかねぇってか……」

そしてカレラの全身はクラインを倒した巨大な体躯の二足歩行の猛獣の姿へ変貌が完了してしまった。両手から鋭い爪を伸ばし、大きな口の中からはズラリと並んだ鋭い牙がある。

カレラ「いくらMBTのオズマでも、今のアタシを倒すのは無理があるんじゃないかなぁ!?ちょっと力んだだけでぺちゃんこにしちまいそうだよ!」

巨体に似合わぬ俊敏な走りでカレラが俺に向かって迫力に満ちた猛突進してくる。その巨体のダッシュからのジャンプで、一気に巨体が俺に向かって砲弾の如く勢いで急接近する。
俺はそれを確実に回避する為に猛獣化したカレラの背後に狙いを定めてワープビジョンによる瞬間移動をした。

カレラ「っちっ!またそれかよ!」

カレラの巨体に体当たりされる前に瞬間移動し回避した俺だったが、あの巨体のカレラと正面切ってぶつかり合うのは決して容易な事ではない。
さっきの攻撃を回避されたカレラだったが、すぐに瞬間移動した俺の方に振り返り再びドスドスと大きな足音を立てて走り出し俺に迫っていた。

俺「なら――迎え撃つか!」

何度も同じ方法で避けていると、お互いに単なるMPの消耗戦になるだけで、それでは勝てる確証がない。
俺は思い切って正面切って圧倒的な巨体で迫りくるカレラを正面から迎え撃つために、俺自身も自分の敏捷性で可能な限りのダッシュで急接近する。


圧倒的急接近!互いに相手に向かって猛ダッシュし、両者の距離は一瞬にして0距離付近にまで迫り、圧倒的巨大なカレラと、並のサイズのアバターでしかないオズマが激突する。
オズマは納刀術ソードスキルを放ったが、そのソードスキルの威力をもってしてもカレラの巨体の勢いを止める事はならず、左腕の剛腕の振り払いでソードスキル発動中のオズマは振り払われる事になる! by立木ナレ


俺「アイツ――俺の水影身(すいえいしん)を食らいながら攻撃してきやがった!!」

カレラの巨体はソードスキルでも生半端な威力や勢いでは、その動きを止め切る事は出来ず、俺のソードスキルのダメージを負いながらも、攻撃を無理やり続行し俺に対して左腕の剛腕で吹き飛ばしてきた。
奴が負ったダメージと俺が負ったダメージでは、俺が負ったダメージの方が大きいのは間違いないだろう。

カレラ「ボーっとしてる場合じゃねーぞ!このままだとガッツリ噛み千切られちまうぞぉぉぉ!!」

奴の言う通りだ、カレラの左腕の振り払いは俺を垂直上空に吹き飛ばし、そのまま地上に落下しようとしている俺を大きな口を開けて待ち構えている。
落下してきた俺をあの牙で噛み食らいとどめを刺そうって魂胆だろう。

だが、そう簡単に食われちゃ溜まらない。俺は垂直に落下したままの状態で左手のソードブレイカーを大口を開けているカレラの――口の中へ向かって投げ放った。

カレラ「うがぁっ!」

成功した……!口の中にソードブレイカーを投げつけられたダメージは小さくなかったようで、思わずカレラは驚いたことによる事もあったのだろう、全身を大きく振るわせた結果、俺はカレラの牙に噛みつかれる事なく地上に着地する事が出来たのだった。

そして、俺の目の前で隙だらけになったカレラに対して今度は大威力の単発納刀術技である裂震虎砲(れっしんこほう)を発動し、獅子の形をした闘気が巨大な猛獣のカレラに食い込んだ。

カレラ「くそぉっ!」

流石にこの一撃には巨体なカレラも無反動で耐えきる事は出来なかったようで、その巨体が仰け反っていた。
更に俺は定番通り即座に抜刀(ばっとう)で剣を鞘から引き抜くと同時に斬撃を食らわせ、更に抜刀状態になり、片手直剣ソードスキルの最上位技ノヴァ・アセンションによる怒涛の10連撃を放ったのだった。


 
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