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輪入道

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第一章

               輪入道
 涼風リィナ、本名涼風李衣菜と真矢マリン、本名真矢真鈴は八条プロダクション所属のアイドルである、二人でユニットを組んで活動している。
 リィナは金髪の長い髪の毛を後ろで束ねていてはっきりとした長い睫毛を持つ目と小さなピンク色の唇を持っている。背は一六〇位で脚が奇麗だ。
 マリンは黒髪をボブにしていて垂れ目と大きめの微笑んでいる感じの赤い唇で背は一五八位であり胸は八六ある。
 二人はこの時コンサートを終えたがリィナは終わったと思って気を完全に抜いてパイプ椅子の上にだれていた。
 そのリィナにだ、マリンは注意した。
「リィナちゃん、終わったけれどね」
「ええ、気を抜き過ぎよね」
「ステージ衣装も脱いでないじゃない」
 二人共ヒラヒラのアイドルらしい服を着ている、リィナの色は赤でマリンの色は青とそれぞれ分かれている。
「だからね」
「ええ、着替えてね」
「楽屋お掃除して」
 そしてというのだ。
「帰ろう」
「そうよね、それでホテルに戻って」
「明日は朝早くね」
「新幹線に乗ってね」
「大阪に戻って」
 八条プロダクションは大阪にある、八条グループの一企業だがこのグループは神戸に拠点があるからこの事務所も本社は大阪にあるのだ。
「それでね」
「今度は大阪でサイン会ね」
「あとラジオよ」
 こちらの仕事もあるというのだ。
「明日もちゃんとお仕事入ってるから」
「そうよね、私達もね」
「結構売れてきたわよね」
「ええ、有り難いことにね」 
 次第に姿勢を戻しつつだ、リィナはマリンに応えた。
「そうなってきたわね」
「目指せトップアイドルでしょ」
 マリンはリィナにペットボトルのお茶を差し出しつつリィナに話した。リィナもそのお茶をお礼を言ってから受け取った。
「だからね」
「コンサート終わったけれど」
「まだまだこれからよ」
「そうよね、武道館でコンサートやって」
「それからもね」
「海外進出ね」
「二人で頑張っていきましょう」
 二人で話してだった、お茶を飲んだ後は着替えて掃除をしてマネージャーにタクシーでホテルまで送ってもらってだ。
 ホテルに入ってシャワーを浴びて休んだ、そうして朝早く新幹線に乗ってコンサートがあった名古屋から大阪に戻ったが。
 新幹線の席の中でだ、マリンは隣の席にいるリィナに朝ご飯のお握りを食べつつこんなことを言った。
「ラジオだけれど」
「午後よね」
 リィナもお握りを食べつつ応えた。
「そうよね」
「ええ、夜遅くだけれど」
「帰り道には注意しないとね」
 二人共マネージャーの家に同居している、リィナは福岡マリンは福井の出身で最初は事務所の寮に入っていたがユニットを組んでからマネージャーの事務所に三人で住んでいるのだ。尚マネージャーも女性だ。
「やっぱり」
「そうじゃないの、ラジオ局大淀の方にあるでしょ」
「北区のね」
「そこに最近出るらしいのよ」
「出るってひょっとして」
 リィナはお握りを食べつつマリンに言った。
「ヤクザ屋さん?」
「それは大阪の何処でも出るじゃない」
「私福岡生まれだけれど福岡より少ないかしら」
「福岡は特別でしょ。だからね」
「ヤクザ屋さんじゃないのね」
「違うわよ」
「じゃあ幽霊とか?」
 今度はこっちのことを出したリィナだった、二人共ラフな普段着だ。尚高校は二人共卒業していて大学にも通っている。大学は八条大学だ。
「あの首のない」
「はい、それ以上言わないでね」
 マリンは顔を少し青くさせてリィナに返した。 
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