| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

FILE166 準決勝・・・対戦相手は中二病忍者?

オズマ、第一回戦の対戦相手である元血盟騎士団のアスナの護衛騎士であったアギトを撃破っ!だが、それからさほど時間を掛けぬうちに、すぐに準決勝が始まる事になる! by立木ナレ


教祖「それでは、準決勝第一試合を開始したいと思います……お二人とも、救済を目指し……存分に力を振るってください。」

相変わらず宙に浮き、慈愛に満ちた微笑みを浮かべる教祖だった。俺の対戦相手は何とも妙な相手だった。

イスケ「我が名はギルド『風魔忍軍』のイスケなり!いざ……正々堂々と尋常に勝負でござる!」

俺「あ、ああ……正々堂々ね……」


忍者……!それはまごう事なき忍者!イスケと名乗るプレイヤーの全身は灰色の布防具に、灰色のバンダナキャップとパイレーツマスク、背中に得物のシミターを背負っているなど、まさに見た目も中身も完全なる忍者被れ!全身を忍者コスプレに身を包んだその男の種族は最早見た目では判別不能!

ちなみに、オズマは知る事ではなかったが、このイスケと言う男はSAOの元ベータテスターであり、相棒のコタローと言う、これまた忍者被れのプレイヤー共々敏捷性に特化し、素早さを武器とした目まぐるしい戦闘を得意としている為……危なくなると敏捷力にものを言わせて近くのパーティーにモンスターを擦り付けるといった悪質極まりない行為を繰り返していたため、同じベータテスターからも嫌悪されてきた――正々堂々とは程遠き存在である! by立木ナレ


教祖「デュエル開始まで30秒前です……オズマさん、イスケさん、双方ともに救済されるために健闘して下さい」

そうだ、救済――ではなく優勝賞金の200万円の為に後二回……後二回勝利すればあの大金は俺の物になるんだ……!
俺の決意が改めて定まると同時に、デュエルが開始されて、俺とイスケの双方はほぼ同時に行動を開始し始めたのだった。
イスケは忍者かぶれな見た目に違わず、デュエル開始早々に目まぐるしい敏捷性をフルに生かしたスピードを発揮して、闘技場を走り回り俺から離れた後――

イスケ「忍法……煙幕!」

俺「闇系魔法か……」

奴は忍法煙幕などと如何にも忍術であるかのように口ずさむが、あれはどう見ても闇属性の特殊魔法のベノム・ショックだった。
瘴気を発生させて、標的に向かって飛ばし、一定確率で標的を毒状態のデバフを与える魔法で、一般的に忍者が身を隠す為に使う煙幕とはあまり似ていないのだが……

俺「毒は勘弁してもらいたいもんだな――」

イスケ「なぬっ!?」

この場合の標的は当然俺しかおらず、一対一のデュエルで毒状態にされた場合、その後はじわじわとHPを損失していく俺に対して――もし奴が姑息な戦法を好む、正々堂々とは言い難いタイプのプレイヤーだった場合、その後は徹底的な防御・回避に徹して、強引な長期戦に持ち込みつつ、毒のダメージだけで勝利しようと目論んでいる可能性も有り得るので、俺は確実に毒状態を回避する為にここは遠慮なくワープビジョンを使いベノム・ショックの瘴気を回避した。
奴と俺の距離はギリギリワープビジョンで眼前まで接近できる程度の距離だったので、俺が瞬間移動直後の出現先は丁度イスケの目の前であり――

イスケ「――――ッ!」

納刀術ソードスキルで単発の単なる殴打を食らわせるだけの技瞬突(しゅんとつ)なのだが、このソードスキルは発動が速く、更に技発動後の硬直も存在しない為、不意の一撃を食らわせるのには適したソードスキルだった。
敵に与えたダメージはさほど大きくなかったが、思わぬ形で先手を取られたイスケは思わず俊敏な動きで飛び退いていた。

イスケ「貴様――瞬間移動の忍術でござるか!?」

俺「いや、ワープビジョンのスキルだよ……初戦で俺のデュエル見てただろ……」

あくまで自分が忍者であると言う設定に固執するだけでなく、未知のスキルまで何かしらの忍術として見なすとか、キャラの徹底具合もここまで来ると二次元にどっぷりのめり込んだ精神的に色々と危なっかしい奴に思えてならないな……。
それにアイツ、ベノム・ショックを発動する時だって両手の人差し指を揃えて如何にも忍術っぽい、別に必要のない仕草までしてやがったしな……

イスケ「拙者を相手にここまでとは……お主さては、帝が遣わした刺客でござるなっ!」

俺「単なる金目当てのSAO生還者だよ!……アンタと同じだっての!」

これ以上この忍者被りの哀れな中二病患者に付き合ってなどいられない。あのイスケとか言う忍者程じゃないがこっちも敏捷性ステータスは高めに降ってある、一気に訳の分からない事を言っているイスケに急接近し俺は左手のソードブレイカーをイスケの喉元に向けて突き刺そうとする。

イスケ「甘いでござる!」

だが、そこは流石は奴も忍者気取りのプレイヤーだ。極振りの敏捷性を生かしたスピードならではの俊敏なバック転で俺のソードブレイカーの突きを避けて、更にそこからシミターを使った振り払いを放ってきた。

ソードブレイカーで防ぐのは難しいと見た俺は、普通に右手の剣でイスケのシミターの振り払いを迎え撃つ。

イスケ「ぐぐっ――――!や、やるでござるな……っ!」

押し合いが続くにつれて、俺の片手剣がイスケのシミターを押している。筋力ステータスは俺の方が高いって事か。

俺「このまま押し切る……!」

イスケ「のおっ!?」

俺の筋力ステータスで発揮できる限界までの力を一気に振り絞り、イスケのシミターと押し合い状態になっていた俺の片手剣は一気にイスケのシミターを押し退けて、敵の態勢は著しく崩れてふら付いていた。

俺「一気に決めさせてもらうせぇ……」

俺の剣はまだ鞘に収まった状態のままなので俺が発動するのは納刀術ソードスキル。素早い蹴りと殴打を交えた三連撃技の刹牙(せつが)をイスケに食らわせると、イスケは体勢を崩した状態だったのでまともな防御が出来ずに三連撃をまともに食らっていた。

そして、次に発動するのは当然、鞘から剣を引き抜くと同時に斬り付ける抜刀(ばっとう)だった。俺の斬撃がイスケを正面から斬り割き、イスケは『なんじゃこりゃぁぁ!』等とようやく忍者っぽさを感じさせない絶叫を上げていた。

俺「終わりだっ!」

そして、最早俺にとっては定番のソードスキルの連携コンボである抜刀の直後の片手剣ソードスキル。7連撃技のソードスキルのデッドリー・シンズは次々と無防備となっているイスケに対して斬り払い、切り上げ、斬り下げ、連続突きによる計7連撃の攻撃を浴びせて完全にHPを削り切ったのだった。


オズマ……再び勝利!SAOサバイバーバトル本戦トーナメント準決勝の対戦相手である忍者もどきイスケをソードスキルの3連コンボによって圧倒的撃破!ついにオズマは決勝戦まで駒を進めることになった!あと一戦……あと一戦を勝ち抜けはオズマはついに賞金200万円……念願の車購入が叶う金額を得る! by立木ナレ


教祖「オズマさん、救済にまた一歩近づけましたね。あと一勝で救済者になれると言う喜びの心境は如何でしょうか?」

俺「次はクラインとカレラの試合なんだろ?さっさと始めちまおうぜ」

教祖「…………」

俺が教祖の無駄で鬱陶しい勝利者インタビュー染みた問いかけを素っ気なくあしらうと、教祖は微笑みを浮かべたまま、微妙に眉をひそめたのを俺は見逃さなかった。
この反応、単なるAIで動いているNPCが感情によって表情が左右されるのは考え難い。

俺「アンタ、やっぱりアミュスフィアでフルダイブしてる人間なんじゃねぇか?」

教祖「……オズマさん、決勝戦に進出する貴方をポアしてしまったら……この儀式の最大の山場が台無しですので、余計な発言はそこまでに」

俺「アンタも、気に食わない奴を幾らでもポア出来るってわけじゃないって事か」

次の瞬間には、俺は教祖の手によって自分の個室に戻されていた。どうやら、奴の方が俺との会話を無理やり打ち切りやがったみたいだな。

俺「今度はクラインと……アイツか」

既にクラインとその対戦相手のカレラは闘技場に召喚されたようで、互いに対峙した状態だった。カレラはSAO時代はアインクラッド解放隊――後のアインクラッド解放軍のメンバーで一時は攻略組の一員となり、俺とパーティーを組んでフロアボス戦に参戦した経験もあるが、第25層で解放隊の攻略組脱落以降はギルド共々最後まで攻略組に復帰する事は無かったはずだ。

俺「そんな奴が、このSAOサバイバーが目の色変えて賞金ゲットを目指す大会じゃベスト4にまで残るなんてな……」

ALOプレイヤーになってから相当腕を上げたのか、あるいはSAOよりもALOの戦闘システムがカレラにとっては適していたのかは分からないが、どちらにせよここまで残ってきた奴が簡単に終わるとは思えなかった。
俺の決勝の相手はクラインになるのか、カレラになるのか、この一戦で最後の対戦カードが決る事になる。


オズマの決勝進出は決定し、次は風林火山リーダーであったクラインと、ALF(アインクラッド解放軍)に所属していたカレラの対戦!SAO時代の経歴のみで見れば当然分があるのはクラインではあるが―――果たして、オズマの決勝戦の対戦相手となるのはどちらであるか!? by立木ナレ


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧