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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2261話

 まさか、アムロが今この時点でここにいるとは……いや、考えてみれば、恐らくこの襲撃が原作の始まりなのだろう。
 そう考えれば、そこまでおかしな事でもない。
 そうなると、ここはどうするのが正解だ?
 取りあえず、MSのうちの1機はトレーラーごと空間倉庫に収納した。
 だが、見た感じ……それこそシートを被っている状態で見ても、連邦軍のMSは何種類かある。
 特にトレーラーに積んでいるのに何故か立った状態で積まれているMSとか、微妙に意味不明だ。
 もしこの状況で俺が全てのMSを奪うような事になってしまった場合、アムロは……いや、原作はどうなるのか。
 正直なところ、原作云々というのはルナ・ジオンやシャドウミラーが存在している時点でどうにもならないようなものなのだが、それにアムロが関わってくるとなると、事情は大きく変わってくる。
 セイラと触れた時に移動したあの精神世界での出来事を考えると、アムロとシャアはライバルになる筈だ。
 そうなると、原作に……正確にはアムロの関わる原作に下手に手を出して、それが崩れるという危険は出来るだけ避けたい。
 いやまぁ、俺がアムロにトラウマを与えたという時点で、思い切り原作に関わってるというのは間違いではないんだが。
 ともあれ、どうするべきかと考えていると先程ザクマシンガンが狙っていた避難民の方から二人の中年の男女がアムロの方に走って近づいていく。

「フラウ、フラウ!」

 フラウ……それは、アムロではなく、アムロが抱きしめていた女の名前だろう。
 そうなると、あの2人はそのフラウの両親といったところか。
 ともあれ、どうするべきかと考えていると、アムロがフラウと呼ばれた女に何かを言い……不意に走り始める。
 それは、避難民の方に向かって走って行ったのではなく、もしくはこの場から逃げ出す為に走り出した訳でもない。
 それは、ザクのいる方……正確には、ザクの近くにあるトレーラーに向かってだ。
 幸いと言うべきか、先程避難民を狙ったザクはそんなアムロに気が付いた様子はなく、未だに周囲を見回していた。
 自分に攻撃をしてきた戦車を探しているのだろうが……残念ながら、ここに戦車の類はいない。
 ともあれ、そんな行動をしている間にアムロはそのMSの中に乗り込んでいく。
 ……その手際はとてもではないが慣れてはいない。
 だが、それでもどこに何があるのかを分かっているかのような動きを見せており……それが、アムロの父親がMS開発に関わっていた事の証と言ってもいいだろう。
 そんな事をしている間に、ザクは戦車を探すのを諦めた。
 恐らく、自分に砲弾を撃ち込んだ後ですぐにその場から離れた……とでも、都合良く考えたのだろう。
 ともあれ、ザクは俺が蹴り飛ばしたザクマシンガンを拾い……丁度そこに、また1機のザクが姿を現す。
 あの動きは、恐らく俺が基地で接触したザクだろう。
 MSというのは人型だけあって、どうしてもパイロットの細かい癖のようなものが動きに出る。
 勿論、それはほんの些細なもので、それこそ人型機動兵器の扱いに俺が慣れているからこそ、分かる事なのかもしれないが。
 ともあれ、そんな2機のMSがアムロの乗った機体に顔を向け……次の瞬間、その機体は剥がれかけていたシートを完全に剥がしながら、上半身を起こす。
 ……ガンダム、だな。
 その特徴的な姿は、SEED世界やW世界で俺が見たガンダムという機体と、強く似通っている。
 そしてこの世界がガンダムの世界となると、やはりあのMSはガンダムなのだろう。
 もっともストライクやブリッツ、もしくはアルトロンといったように、ガンダムはガンダムでも具体的にどのような名前のガンダムなのかは分からないが。
 ともあれ、そのガンダムは起き上がりつつ最初にここにいたザクに向かい、頭部バルカンを発射する。 
 だが、例え相手がザクであっても、頭部バルカンで致命傷を与えるのは難しいだろう。
 基本的に頭部バルカンというのは、自分に向かってくるミサイルを撃破したり、もしくは相手を牽制、そして対人用の兵器……といった使い方が主だ。
 ちなみにここで基本的にとしたのは、当然シャドウミラーの機体は色々と別だからというのがある。
 実弾を使うガンダムのバルカンと違い、ニーズヘッグを始めとしたシャドウミラーの機体はビームバルカンが主流だ。
 そしてビームバルカンの威力は、普通のバルカンよりも強い。
 ……まぁ、バルカンだけに、例えビームでも射程距離はどうしても短くなるのだが。
 だが、ザクにとってはその攻撃は意表を突かれたのか、動きを止める。
 これが人間なら、反射的に数歩下がるとか、そんな感じなんだろうが……幸か不幸か、ザクはMSだ。
 意図的に操作しない限り、後ろに戻るといった事はない。
 ただ、正直なところ何で頭部バルカンでそこまで驚く? という疑問がある。
 頭部バルカンというのは、ザクでもFS型が装備している武装で、決して前代未聞の兵器という訳でもない。
 あ、でもFS型はS型が作られるようになってからは、殆ど日の目を見る事がなくなったので、かなり珍しい機体なのは間違いない。
 その辺りの事情を考えると、今の新人パイロットとかならFS型を知らない奴がいてもおかしくはないのか。
 だが、そんな驚きはすぐに消えたのか、もしくはバルカンで攻撃された事で我に返ったのか。
 ……もしこのバルカンが実弾ではなくシャドウミラーで使われているようなビームバルカンなら、至近距離だったこともあってザクにもダメージがあり、パイロットが我に返るといった事をせず、余計にパニックになっていた可能性もあるが……残念ながら、ザクには被害らしい被害がなく、その攻撃は寧ろザクのパイロットを冷静にさせるだけになったらしい。
 いやまぁ、冷静って言っても自分が攻撃されたのは間違いない以上、怒ってはいると思うんだが。
 視線の先では、そんな俺の予想を裏付けるように、ザクが拾ったザクマシンガンの銃口を向け……撃たない?
 てっきりガンダムに向かって撃つと思ったんだが、何故かザクはザクマシンガンを手にしたまま、1歩2歩といった具合に足を進める。
 それを見たガンダムは、トレーラーの荷台に身体を固定していたロープ……先程までのやり取りで大半が既に切れているが、それでもまだ何本か結んでいたそのロープを、ガンダムを無理矢理立ち上がらせる事によって引き千切る。
 迫力満点の光景ではあるが、MSの力を考えればトレーラーの荷台に固定していたロープを切る程度のことは容易に出来て当然だろう。

「さて、いよいよ原作の始まりか」

 呟き……ふと、思う。
 もしかして、俺は今の時点で思い切り原作に介入してしまったのではないか、と。
 いや、ルナ・ジオン云々、シャドウミラー云々という訳ではなく、俺が考えていたのは先程のザクの挙動だ。
 具体的に言えば、ザクマシンガンの銃口が向けられていた避難民の方。
 あの時、アムロはフラウと呼ばれた女を抱きしめていて、その避難民の中にはフラウの両親と思しき姿があった。
 アムロとフラウが具体的にどのような関係にあるのかは、俺にも分からない。
 それこそ恋人関係にあるのか、友達以上恋人未満なのか……もしくは、友達でしかないのか。
 その理由はどうあれ、もしあの場でザクマシンガンが発射されていれば、間違いなくフラウの両親は死んでいた。
 そしてフラウはそれを知り、大きなショックを受けていただろう。
 アムロがそんなフラウの為にガンダムに乗り、ザクと戦う……というのは、何だか普通にありそうな事のように思える。
 そんな風に考えている俺の視線の先で、ザクマシンガンを突き出したままガンダムに近づくザク。
 不意にガンダムの方は、そんなザクに対して再び頭部バルカンを撃つ。
 だが、今度はザクも落ち着いていたのか、ザクマシンガンを引っ込め、冷静に肩のシールドでそのバルカンを防ぐ。
 ……ガンダムの武器って、もしかしてあのバルカンしかないのか?
 いや、だが……SEED世界でもキラが最初にストライクに乗った時はバルカンと、あとはアーマーシュナイダーとかいうナイフの類しかなかった筈だ。
 それを考えれば、このガンダムにも武器らしい武器がなくてもおかしくはない。
 現在、唯一使えるのが、内蔵武器の頭部バルカン……といったところなのだろう。
 ザクのパイロットもそれに気が付いているのか、バルカンの斉射が終わると、再びザクマシンガンを手にガンダムに近づいていく。
 頭部バルカンというのは、牽制を始めとして非常に使い勝手の良い武器ではあるが、FS型でもそうだったように、どうしても弾数の問題がある。
 元々、MSの頭部にはカメラを始めとして様々な部品が収納されている為に、どうしても頭部バルカンの弾数は少なくなる。
 これが実弾の大きな欠陥……と言ってもいい。
 ビームバルカンであれば、弾数の心配とかは全くしなくてもよく、それこそ動力炉がエネルギーを生み出し続ける限りバルカンを連射出来るのだが。
 とはいえ、ビームバルカンにも欠点がない訳ではない。
 動力炉で生み出したエネルギーをビームに変換してバルカンの弾丸として使っている以上、何らかの理由で動力炉が停止してしまえば、ビームバルカンとして使えなくなる。
 だが、実弾兵器としてのバルカンであれば、動力炉が停止してもバルカンの機構さえ無事なら発射出来る……かも、しれない。
 いやまぁ、動力炉が止まっている状態でバルカンの機構が無事な可能性がどれだけあるのかと言われれば、正直微妙なところなんだよな。
 そんな風に俺が思っている間にも、バルカンの弾丸がなくなったガンダムに向け、ザクはザクマシンガンの銃口を突きつけ……だがその瞬間、バルカンを撃ち終わった後は全く行動を起こしていなかったガンダムが、不意に動き出す。
 自分に向けられているザクマシンガンの銃口に、手を伸ばしたのだ。
 これが人間であれば、自殺行為以外のなにものでもないのだが……現在それをやっているのは、MSだ。
 そして……ザクマシンガンが発射される。だが……

「随分と固いな。寧ろ、普通に発射出来た事にも驚いたが」

 先程の俺の蹴りによって、もしかしたら銃身が歪むなりなんなりしてもおかしくなく、そのような事になっていた場合、当然銃弾は発射されない。
 場合によっては、それこそザクマシンガンそのものが破壊されてもおかしくはなかったのだ。
 勿論無事に発射されたからといって、その弾丸が目的の場所にきちんと命中するとは限らない。
 だが、今回に限ってはそのようなことを心配する必要は全くなかった。
 何しろ、ガンダムはその突き出していた掌でザクマシンガンの弾丸を受け止めたのだから。
 普通なら、手というのは関節が多い為にかなり脆い。
 勿論、ニーズヘッグのような例外もあるが、取りあえず普通ならかなり脆いのは間違いなかった。
 だが、ガンダムの掌は至近距離、それこそ銃口に触れるか触れないかという場所でザクマシンガンの銃弾を受けたというのに、それでも破壊されている様子はない。
 あくまでも外から見ているだけなので、もしかしたら衝撃によって内部で何らかの部品が壊れているという可能性も否定は出来ないが……外から見ているだけでは、掌が壊れているようには見えない。
 そこまで頑丈な装甲材が何かあったか? と考え……ふと、気が付く。
 そう言えば、UC世界には、ルナ・チタニウムという素材があったと。
 ルナ・ジオン軍の主力量産MSたるヅダにおいても、関節部分に使われているルナ・チタニウムだが、実際にはその頑丈さから装甲材に向いているというのを、以前聞いた覚えがある。
 もっとも、ルナ・チタニウムを作るには非常に高いコストが掛かり、それが原因でヅダも一部にしか取り入れる事が出来なかった訳だが……
 それが、連邦軍のMS、それもただのMSではなく試作MSともなれば、話は違ってくる。
 ジオン軍の独立戦争によって3つのサイドが壊滅状態になり、地球にも降下して北米を始めとして多くの場所を占拠されても、それでも連邦の国力は大きい。
 量産MSの全てではなくても、こうして試作MSの装甲をルナ・チタニウムで作るだけの余裕はある筈だ。
 にしても、この世界の主人公たるアムロが乗るMSがルナ・チタニウム製の装甲か。
 まさに鬼に金棒って奴なのか?
 そんな風に思っている俺の視線の先では、ザクマシンガンの銃口を押し曲げたガンダムがそのまま更に押してザクを地面に倒すと、次にそのザクの顔面を掴んで持ち上げ、何度となくザクの後頭部を地面に叩きつけるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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