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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE165 第一回戦・・・血盟騎士団の護衛騎士再び!

 
前書き
今回はアインクラッド編で少しだけ登場したオリキャラが登場しますが、皆さんは流石に覚えてませんですかね? 

 
遂に始まる、SAOサバイバーバトル本戦トーナメント!勝ち残った8人による賞金200万円を掛けた熾烈な争い!……教祖曰く救済者を決める儀式!……金への執着心のために戦う者……SAO生還者としてのプライドの為に戦う者……そして、別の意図を抱く者……様々な思考思惑のうごめくSAOサバイバーバトル本戦トーナメント……圧倒的大開催!! by立木ナレ


8人の参加者たちはそれぞれに用意された個室の中で待機を強いられていた。個室はせいぜい四畳半程度の広さで、部屋の中にあるのは一台のモニターで、それを使って対戦中のデュエルを観戦する事が出来る。
そしてたった今、一回戦の第一試合が終了したところだった。

教祖「一回戦、第一試合はサラマンダーのクラインさんの勝利となりました、救済に一歩近づけたことを心より、ご祝福させて頂きます……」

デュエルが終わった途端に映像が切り替わり、教祖の顔面ドアップが映し出されていた。余りにも醜い……んでもって汚らしい……

俺「ネット上は大荒れしてるだろうな……」

何せまんま7年前に死刑が執行された尊師そっくりそのままの姿だからな。特に事件を鮮明に覚えている世代の奴らからしてみれば不謹慎極まりないという内容の苦情が殺到しそうだ。
なぜ、ALOを運営しているユーミルはこんな大金を掛けたゲームイベントのみならず、こんなあから様に波乱を呼びそうなパロディキャラクターまで採用したのかがまるで見当が付かない。

教祖「では……一回戦第二試合を開催したいと思います、対戦の組み合わせはインプのオズマさんとノームのアギトさん。こ、これは―――イケメン対決ですか……女性観戦者からの大喝采と同時に男性観戦者からの妬みの声も響いてきそうですね~」

余計なコメントを交える教祖だったが別に笑えるところは一切なかった。

教祖「では、お二方は個室の扉を開けて下さい」

俺「んじゃ、行ってくるとするか……」

相手は元血盟騎士団のメンバーで副団長であるアスナの護衛を勤めるほどの腕前のプレイヤーだ。ここまで勝ち残ってきたのも頷けるし、簡単に勝たせてくれるほどの相手でもない事は確かだろう。
俺は対戦相手であるアギトのSAO時代の戦いの姿を思い浮かべながら、シンプルで何の派手さも無い白一色の、ドアノブが一つだけの扉を開けると、その先は眩いまでの強い光で先が全く見えなかったのだったが――

教祖「オズマさん、入られましたね」

眩しさから一瞬目を閉じた俺だったが、次の瞬間にはそこはもう闘技場を思わせるバトルフィールドだった。
辺りを見渡すとそこには、スタジアムの観客席にALOのプレイヤー達が席を殆ど埋め尽くすほどに集まり、歓声の声を上げる者、野次を交えた怒声を上げる者、キャーキャーと悲鳴染みた叫びをあげる者など、多くのプレイヤー達の声が入り混じっていた。

そして、俺の向かい側に立っているのは俺よりも先にスタジアムに来ていたらしい、ノームの姿となったアギトだった。

アギト「まさか、SAOがクリアされた今頃になって君と剣を混ぜる事になるなんてね……」

腰に片手剣を携えたノームの剣士アギトは微妙に不思議な感覚である事を思わせるような表情を浮かべながらそう呟いていた。

俺「良いじゃねぇか、少なくともHPが0になったら死ぬようなデスゲームじゃねぇ。楽しいゲーム内のイベントだって事を忘れずに楽しもうぜ」

アギト「等と言って……今の君からはフロアボスの攻略戦の時以上のやる気を感じるんだけどね」

図星だった……なにせ200万円と言う大金が掛かっている状況故に、今の俺はアインクラッドのフロアボス戦の時以上に勝利に執着しているのは紛れもない事実そのもので、それはアギトにはハッキリと見抜かれていたようだった。

教祖「ではデュエル開始まで30秒前とします……救済を望むのであれば、持てる力の全力を奮って下さいませ……」

教祖はデュエルを近くで見る役目でもあるのか、空中に浮遊したままの状態のまま、その場に残っていた。
あの微妙に気持ち悪い微笑み面でじっと見らえるのはいい気分はしないが、大金の為にはそんな些細な事は言ってられない。
俺と対峙するアギトは既に教祖などまるで眼中にないと言わんばかりに俺の方のみをじっと凝視していた。

俺「相変わらず真面目な奴……」


そして……オズマにとって最初の本戦トーナメントが開始される!SAO時代、小規模ながらも攻略ギルドMBT(未来は僕らの手の中に)のリーダーを務めていたオズマと、最強の攻略ギルドKOB(血盟騎士団)でアスナの護衛を勤めていたアギトの対決……観戦しているプレイヤー達にとっても、特にSAO生還者のプレイヤーにとっては注目の対戦カードによるデュエルの開始!! by立木ナレ


アギト「……行くぞっ……!」

俺「好きなように掛かってきなっ!」

右手に片手直剣、左手に縦と言う、SAO時代と同様のオーソドックスな装備でノーム姿のアギトがデュエル開始の合図とほぼ同時に俺を目掛けて瞬時に飛び掛かってきた。
盾を前に構えた体勢なのでまともに鞘に入った剣で殴りかかっても、使い慣れた盾で防がれるだろう。

アギト「何をボーっとしている!」

アギトが左手の盾を前に構えた状態で右手の件でストレートの突きを放ってきた。目の前に迫って来る突き攻撃を俺は真横に飛んで回避するが、アギトはそんな俺の動きを予測していたかのように水平方向の剣を左方向に向けて水平斬りを放ってきた。

俺「―――ッ!分かってやがるな……!」

俺は辛うじて鞘に収まったままの剣でその攻撃を防いだが、奴は俺のSAO時代の戦いを……特にフロアボス戦で何度も見ているだけあって、動きや行動パターンを見切ってきやがる。
俺も俺で基本的にはワンパターンな戦い方が中心なので、相変わらず変わってないと見込んで仕掛けてきたんだろうな。

俺は今度はこのALOで新たに習得した――恐らく今現在は俺だけのスキルのワープビジョンを発動する。アギトは隙の少ない素早い横切りで俺に対してさらに追撃を仕掛けてくるが、アギトの背後に瞬間移動してそれを回避した。

アギト「――ッ!ほ、補足転移!?」

俺「いや、ワープビジョンだよ!」

アギトはまさか俺がALOでも瞬間移動のスキルを習得している事までは予想外だったようだ。俺に背後を取られたアギトは俺の即座の縦斬りに対応しきれずに背中に一撃を食らっていた。

だが――その後の行動は迅速でダメージを負いつつも前方に全力で走り俺からの追撃を食らわないようにしていた。
俺は俺でワープビジョンは一度発動するとスキルのクールタイムがあるので次に発動出来るようになるまで一定のタイムラグがある。
なので俺は前方に向かって猛ダッシュするアギトを追い打ちするように、俺もその背中に向かって全力のダッシュと共にソードスキルを発動する――既に剣は鞘から抜かれており、俺が発動するのは片手直剣の上段突進技ソードスキルの『ソニックリープ』だった。約10メートルほどの前進からの斬りで再びアギトの背後を攻撃して――

アギト「させるか……っ!」

俺「やべっ―――!」

が、それは甘い攻め方だったか……!アギトは左手の盾を構え俺のソニックリープの斬撃に対して、後方に振り替えると同時にガードしていた。
厄介な事にソニックリープは単発技なので一度完全に防がれてしまえば後はそのままソードスキル発動後の硬直を食らってしまう。

当然――アギトがこんな絶好のチャンスを逃すわけがなく、今度は隙を作ってしまった俺に対して奴の
8連撃技のハウリング・オクターブが襲い掛かる。


それは、高速5連突きからの斬り下ろし、斬り上げ……更に全力の上段斬りと言う強力な上位ソードスキルであり、それを全てまともに食らってしまえば完全決着モードと言えどそのまま勝敗が付きかねない強力な怒涛の8連撃ソードスキルであった! by立木ナレ


既に、高速の5連突きを全てまともに食らった時点で俺のHPは半分近くが失われていた。だが、これで奴のソードスキルは終わりじゃない。

アギト「まだだぁっ!」

俺「―――ぐぁっ!」

更に今度はアギトの6連撃目……斬り下ろしによるダメージが俺のHPバーを更に容赦なく削った。流石に窮地だったが、ここに来て俺はソニックリープによる硬直が終わった事を察知した。
無論敵の怒涛の連続攻撃によるノックバックの影響ですぐに反撃に出る余裕などないので、俺がこの状況を逃れる方法は決まっていた。

アギト「ま、また転移か……!」

ワープビジョンを再度発動し、今度は俺の目戦から見て、右斜め前方に瞬間移動し、アギトのソードスキルの7連撃目の斬り上げを回避していた。
だが、俺は直ぐにソードスキルを使う事はせず、アギトはその時点でソードスキルを中断するがそれでも発動後の硬直は逃れられないので、俺はその隙を狙い無難な通常攻撃を仕掛ける。

アギト「うあ……っ!」

多少の距離が開いていたアギトに急接近する為にジャンプ斬りの一撃をアギトに食らわせた。その一撃でようやくアギトのHPは辛うじて半分近くまで減少していた。

アギト「このぉっ!」

俺の追撃を警戒し、アギトは盾を構えつつ右手の剣を振り払ってきた。一方で俺が気にしているのは残りのHPだけではなく、MPもだった。
このワープビジョンは使用するたびにMPを消耗するのだが、基本的にピュアファイターで魔法使用はあまり考慮していないビルド構成の俺はMPは殆ど伸ばしておらず、それ故に必然的に使える回数は限られる。
俺はまっすぐとアギトの方を見据えたまま2秒弱経過した後―――再度ワープビジョンを発動する。

アギト「え……?」

予想外だったのかもしれない、アギトは俺の姿が消えた瞬間に背後から出現すると予測し、瞬時に180度方向転換し、盾を構えたのだったが――そこに俺はいない。

何故なら俺は――ワープビジョンでほんの数メートルほど前方に移動したに過ぎなかったからだ。そして、瞬間移動直後には、俺に背を向けて盾を構えた態勢になっていたアギトに向かって全力疾走からの急接近を仕掛け――

アギト「しまった……」

俺「毎度毎度ワンパターンとは限らねぇって事さ!」

俺がさっきアギトからお見舞いされた8連撃技のハウリング・オクターブを放ち、アギトと同様の5連突きからの斬り下ろし、斬り上げ、そして止めの全力の上段斬りによって決着を付けたのだった。

アギト「やられ―――」

アギトのHPが0になったと同時に奴の姿はエンドフレイムと化しデュエルは俺の勝利で幕を閉じたのだった。

教祖「お疲れ様でした……第一回戦第二試合はオズマさんの勝利とします。救済を目指し、準決勝もご健闘くださいませ……」

それもどうせ、勝者全員に対して言っているお決まりの言葉だと分かり切っているだけに、素直に『ありがとうございます教祖様』なんて返す気にはなれず。俺は何も言葉を返すことなく、教祖によってふたたび個室に転移されて戻されるのを待つだけであった。


 
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