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真説魔法少女リリカルなのはエトランゼ改

作者:ケン009
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2部 ジュエルシード事件
2章 ロッカー
  最後のロッカー

 
前書き
今回の話は、クトゥルフ神話TRPGのシナリオ
shinaeさんが作ったロッカーを題材に2章を書いていきます。
TV版2.5話又は、漫画版1巻の話の最中です。

また変な関西弁になりますがよろしくお願いします。

クトゥルフTRPGをやっていてロッカーをやっていない方は、
ネタばれになってしまいます。

―――ここにはロッカーがある。

ここにはロッカーしかない――――
 

 
 俺は、いつでも避けれるようにしながら36番のロッカーを開けた。
開けるとその中にはミイラ化した死体が入っていた。

内壁はロッカーいっぱいに爪の跡らしき引っかき傷だらけで、赤黒く乾いた血がびっしりついている。
後ろの二人を見ると恐怖している二人の顔が見えた
引っかき傷をよく見ると血文字でこんなことが書いてあった。。

助けて助けて助けて出たい出たい許さない許さない許さないユルサナイ

 その瞬間後ろの二人から悲鳴や言葉が聞こえてきた
「な・・・んだ!、もうやめてくれ!・・・もうたくさんだ、もうたくさんだ・・・・・・」

「なんなんや、本当にこれは、どないしてこんな目に合わんと・・・いやぁあああああああああ~」

 やはり、悪趣味だな
俺は最近学んだ、呪歌を使用した。
聞くものに精神の落ち着きを
数分歌ったことだろう
そうしたら次第に二人とも、落ち着きを取り戻したみたいだった 
俺は二人にあまり見ないようにと言いつつ探索を開始した。

 本当にこんなことならすずかとアリサについていけばよかった。
幼女の水着姿を見てもなんとも思わんが、
少なくともこれよりは遥かに精神衛生上良いだろう。

 ロッカーには鎖のついた手錠が設置されていてミイラは片手片足だけ鎖で繋がれているようだ。
ミイラをどかそうとすると不思議と鍵が外れて使えるようになる。
壁には「これを閉めたら出口が開くよ」と書かれていた。
ついでにミイラを温度計ではかると冷たい。
温度は3度だった。

改めて俺らを図ると皆一様に36度だった。
俺も疲れているのだろう、顔に出てしまった。

「南條君」
「綾君」

「もしかして温度計の温度は36度なんだね」
「温度計の温度36度なんやろ」

 ごまかしても仕方ないので俺はああっとだけ答えた。

「本当は嫌だけど、子供を入れるぐらいなら、僕自身が入るよ」

「何言うてるんや先生、私が入るよ、
観ての通り私は足が動かへん、
それに両親もいないんや
援助してくださるグレアムおじさんには悪いんけど、
先生や綾君は五体満足大丈夫なんや
これから先もいろいろできる、
だから・・・」

 俺は黙ってはやての所に行き
こぶしを作って、それを頭上に落とした。

「二人とも次そんなこと言ってみろ、俺がぶち殺してやるよ!
それにそんなことしても
これを仕掛けたやつが喜ぶだけだ!
これ以上奴を喜ばせる事なんかねえ!」

「何するん?すごく痛いんやけど!」

「あの中に入ったらそれ以上に痛いぞ!
あの血文字に書いてあるだろうが!」

 考えろ!どうすればここから出れる
奴の事だ!
そしてこうも言っていた。

「君らがここに来るなんて予想外、どうやら奇々怪々っていうんだっけ?
運命が君らを呼んでいるのかもね
そうそう、綾さんがどうなろうとここでは僕自身干渉はしませんよ
もちろん特別扱いもしないから、ゲームを楽しんでいってください」
 
 ここでのキーワードは君らとゲームそして予想外
君らと言った。複数形だ、はやてか野見山かわからないが
奴に目を付けられた奴がいるって事だ
そしてゲームと予想外
いう事は俺らが考えてるベストでクリアはできるはずだ
この後に奴が考えてるゲームを予想外で消すつもりはないだろう
でも、判断ミスで消えたとしても、これぐらいクリアできないのならと言って、
切り捨てはするだろうが・・・

「はやて」


「変なこと考えてないんよ」

「んな事怪しんでない、いれたものも含めて、最初のロッカーの中に入ってたのは何だった?」

「そんなら、温度計、ぐつぐつとしている液体の入った鍋、ミトン、古びた絵本、開封済みのホッカイロ、薬、500mlペットボトルに入った水、ぬいぐるみやね」

「良く覚えてるな」

「薬は睡眠薬やね、絵本はイノシシとライオンや」

 なぜ睡眠薬とその話の絵本なんだ
プレゼントがミイラ・・・なぜティアを閉ざした
奴ならばそんなこと気にしないだろう
気にしないといけないっことなのか?

そう言えばおやっさんと推理クイズ見たいなもので遊んでいた時なんて言ってた。

「綾は頭は良い、だが、目先の情報ばかり気にする
こういうのはな、二通りある
一つは答える奴のためにさせる情報と
もう一つはミスリードする方の情報
後半はそのままの情報がそれになりやすい」

 絵本なんて何でもいい、途中で切れてた話だが、幸いにも
先生とはやてが知ってた
これの教訓は一人だけ助かろうとせず、仲良くしよう、又は譲り合い
ロッカーに進んではいるのは譲り合いだが、一人だけ助かろうとせずが成り立たない。

 最後に温度と数字とロッカーの数字
これは全て連動していた。
ん?

 これだけ動いてたり、不安になってたりしているのに、
温度が変わらないことがあるのか?

「南條君もしかして」
「綾君、えっとな」
「多分3人とも同じ答えだと信じたい」

「「「数字!」」」

「そうだ、温度計の数字に騙されていた」

 それならティアを停止したのも頷ける
温度が違うことを教えてくれるはずだから
最後のヒントはティアを消したことか!

「紙とペンか・・・」

「それなら大丈夫だよ」

 先生が自分のリュックの中をあさると一枚のカードを出してきた。

「実はね、今度の授業で九九をするのだが、プレートを作ってきてね
ゲーム感覚にすれば覚えやすいと思って、教材を手作りして、
最終準備を学校で仕上げようとしてたんだ」

 先生の手には4×9の答えの36のカードを渡してくれた。
俺はそれを受け取り、ミイラに取り付け、そのまま扉を閉めた。 
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