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ドリトル先生と日本の鉄道

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第二幕その一

                第二幕  鉄道博物館
 先生は王子と鉄道のお話をした次の日です、大学の研究室に入ってから動物の皆にこんなことを言いました。
「今日の午前中は時間があるね」
「じゃあ論文書く?」
「次の論文ね」
「今度は社会学の論文だったね」
「あっ、それはもう書き上げたよ」
 先生は皆に答えました。
「もうね」
「あっ、早いね」
「先生調べることも書くことも早いし」
「もう書いたんだ」
「じゃあ後は提出するだけだね」
「そう、それだけだよ」
 後はというのです。
「論文についてはね」
「そういえば昨日の夜お家のパソコンで書いたんだね」
「それじゃあ次の次の論文?」
「今度は蛙の生体についてだったかな」
「日本の蛙の」
「そうだけれどそちらの資料集めも検証も済んでいるからね」
 それでというのです。
「後は書くだけでね。その後の論文はね」
「今はないよね」
「とりあえずは」
「先生だからすぐに依頼するかも知れないけれど」
「自分からね」
「明日外科と内科の論文をそれぞれ書きたいって学部長さんにお話するつもりだけれど」 
 それでもというのです。
「今はね」
「とりあえず今日のところはね」
「論文はないね」
「講義は午後だし」
「午前中は時間があるね」
「だからね」
 それでというのです。
「午前中は時間があるから」
「じゃあ動物園に行って」
「日笠さんとお話する?」
「そうする?」
「いや、日笠さんはお仕事だからね」
 先生は皆の勧めに気付かないまま答えました。
「だから邪魔をしたら悪いよ」
「ああ、そうなんだ」
「そう言うんだ」
「じゃあ日笠さんのところには行かないのね」
「そうするのね」
「そうするよ、今日行こうと思っているところは」
 日笠さんのところではなく、です。
「博物館だよ」
「博物館?」
「あそこなの」
「あそこに行くんだ」
「それも鉄道博物館にね」
 そちらの博物館にというのです、学園の中にある一般の博物館ではなく鉄道博物館の方にというのです。
「行こうね」
「昨日王子とお話したし」
「それでなんだ」
「あちらに行くんだ」
「鉄道博物館の方に」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「鉄道のことを観ていこうね」
「そうだね」
「色々観るものあるしね、あそこも」
「鉄道のことなら何でもわかる」
「そうした場所だし」
「行こうね、鉄道の歴史にSLもね」
 そちらもというのです。
「そしてね」
「それでだね」
「観て楽しんで学んで」
「今日の午前中は過ごすんだね」
「そうするんだね」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのです。 
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