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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2257話

 翌日……安宿、ただし泊まるのに身分証とかを必要としないような、そんな便利な宿の1室で、俺はふと目が覚める。
 別に部屋の中に誰かがいるといったような事を感じた訳ではない。
 まぁ、俺が泊まった宿はIDとかの身分証を必要とはしない宿で、決して治安が良い訳ではない。
 だからこそ、場合によっては俺が寝ている隙に金目の物を奪ったりといった真似をされてもおかしくはないのだが、幸いにもそのような事はなかった。
 現在の俺は10代半ばの姿なので、とてもではないが金目の物を持ってるとは思われなかった……という可能性も高いが。
 ちなみに俺が10代半ばの姿なのは、20代の俺の姿がシャドウミラーの代表たるアクセル・アルマーとして有名になっているからだ。
 まぁ、あれだけ大規模に電波ジャックして、ルナ・ジオンの建国宣言をしたのだから、俺の顔は知られて当然だろう。
 だが、今の俺は10代半ば。
 とてもではないが、今の俺を見てアクセル・アルマー本人だとは思わない。
 いやまぁ、似ているといった事から血縁者ではないかといった風に考えてもおかしくはないが。
 そんな訳で俺は特に怪しまれたり、金目の物を狙って強盗に遭ったりといった事をされず、普通に目を覚ました訳だ。
 ただし……俺が目を覚ましたのは、朝だから目が覚めたといった訳ではなく、それとは全く別の……それでいて、俺にとっては馴染みの感覚によるものだった。

「これは……戦場の雰囲気?」

 そう、それは今まで俺が何度となく、それこそ数えるのも面倒になる程に感じてきた、戦場の雰囲気。
 とはいえ、今すぐここが戦場になるといった訳ではなく、あくまでもその前段階といったところか。
 となると……恐らく、今日の間にはサイド7で戦闘が起きる事になると思うんだが、その理由は一体なんだ?
 考えられる一番の理由としては、やはり昨日予想したように、このサイド7でMSの開発をしているといったところか。
 ぶっちゃけ、予想はしてたけど可能性としてはそこまで高いとは思っていなかったんだけどな。
 ただ、こうして戦場の臭いや雰囲気がしてきたって事は……実は結構当たりだったのか?
 ともあれ、時計を見ると午前9時ちょっと前。
 丁度朝の時間ではあるが、だからこそ今は人が多い。
 この状況で戦争になったら、それはそれで面倒な事になりそうだが……この辺は、今の様子から考えるともう少し後での話になりそうだし、一番人が多い時間帯に戦いになるとは、考えなくてもいいのか?
 ともあれ、何かあった時すぐに何らかの行動に移せるように、メリルと合流しておいた方がいいか。
 そう判断し、部屋をチェックアウトする。
 こういう場所だからだろう。特に何か言われたり、詮索されるといった事もないまま、チェックアウトは完了する。
 従業員にしても、俺の年齢も年齢だし、恐らく家出でもしてきた人物だと……そのように思われたのかもしれない。
 ともあれ、俺はサイド7の中でも裏通りと呼べる場所から離れ、影のゲートを使ってメリルの家から少し離れた場所に姿を現す。
 午前9時ちょっと前という事もあり、既に登校や会社に向かうピークの時間はすぎているのだろうが、それでもまだある程度の人数がいたりする。
 そんな中で、俺は自分の事で精一杯の人達を尻目に、メリルの家のチャイムを鳴らす。
 すると数秒して、すぐに声が返ってきた。
 俺が来るというのを、予想してからこその反応の早さだろう。

「はい。……あ、おはようございます」
「ああ、朝早くって訳じゃないけど、悪いな」
「いえ、今日は忙しくなると予想していましたし」

 俺の言葉に、そう返してくるメリル。
 その言葉通り、今すぐに何か行動を起こすとしても、問題なく対処出来るかのような、そんな様子を見せている。

「正解だ」
「……え?」

 だが、俺の言葉にメリルは戸惑ったような表情を浮かべる。
 まさか、そんな返しがくるとは思ってもいなかったのだろう。

「ともあれ、少し説明をする必要が出てきた。中に入ってもいいか?」
「え? それは構いませんけど……もしかして、月から何か情報でも入ったんですか?」

 そう言いながら家の中に入るように促すメリルだったが、俺はそれに対して首を横に振る。

「いや、そういうのじゃない。もっとも、ルナツーの方がどうなっているのかは、分からないけどな」

 スケジュール通りであれば、そろそろ攻略を開始していてもおかしくはないし、場合によっては既に攻略を終えているという可能性もある。
 だが、それでも……今は特に関係ない。

「そうですか。では、一体どのような理由で?」
「簡単に言えば……このサイド7が戦場になる可能性がある」

 扉が閉まったのを確認してからそう告げると、メリルは驚きの表情を浮かていた。
 ルナツーならともかく、まさかこのサイド7が戦場になるとは思いも寄らなかったのだろう。

「それは、本当ですか?」
「確証はない。だが、今まで無数の戦場を経験してきた者として言わせて貰うと、今のサイド7にはそういう空気の臭いや雰囲気がある」

 俺のその言葉を、メリルはすぐに信じる事が出来なかったのは……まぁ、当然と言えば当然なのだろう。
 メリルは名家の出であっても、実際に戦闘に出た事は……もしかしたらあるのかもしれないが、それでも精々数度といったところだろう。
 だからこそ、戦場の雰囲気を感じるといった真似は出来ない。
 これがシャドウミラーの連中なら、俺が言う前にその手の臭いや雰囲気を感じてもおかしくはないのだが。
 もしくは、自分でそれを感じられなくても、俺が感じたと言えばすぐに戦闘の準備に入ってもおかしくはない。
 このUC世界でも、長い戦歴を持つ者やその手のセンスのある者なら、そういうのを感じてもおかしくはない、
 ルナ・ジオン軍で言えば、ラル、シーマ、ガイア達……といったところか。
 ガトー辺りもその辺についてのセンスはあってもおかしくないような気がするが。
 ともあれ、現在この周辺で戦闘が起きる可能性が高いのは間違いのない事実だ。
 そんな状況で何をするのかと言えば……

「取りあえず、メリルは持ち出すべき物を纏めてくれ。それこそ、このコロニーで得たデータとか、そういうのも」
「分かりました」

 俺の言ってる内容が、冗談でも何でもないと理解したのだろう。
 メリルは小さく深呼吸をすると、すぐに準備に取り掛かる。
 もっとも、この部屋には昨日も見たように家具の類は殆どない。
 一応昨日は俺がデルマイユから奪ったソファとかを出したが、それは昨日のうちに俺の空間倉庫の中に収納されている。
 であれば、メリルが持ち出すような物は……それこそ、サイド7にいる時に色々と調べたデータの類や、それらが印刷された書類の類だけだろう。

「この家具とかはどうする? 持っていこうと思えば持っていけるけど」

 データや書類を纏めているメリルにそう声を掛けると、どっちでもいいので好きにして下さいという返事がくる。
 なら、持っていくか。
 このままここに残しておいても、それこそ戦闘に巻き込まれて破壊、もしくは燃やされる可能性が高いんだし。
 そうしてテーブルや椅子、食器、ベッド、タンス……といったものを次々に空間倉庫に収納していき、それこそ数分と経たずに家の中の家具はその殆どが消えてしまう。

「……とんでもないですね」

 しみじみと呟くメリルは、若干の呆れと共に俺の方に視線を向けていた。
 俺と殆ど接する事がなかったメリルにしてみれば、空間倉庫というのはそれだけ信じられない能力なのだろう。

「まぁ、あれば非常に便利なのは間違いないな。コロニーとかだって収納出来るし」
「…………本当にとんでもないですね」

 先程よりも一段と溜めを作ってから呟かれるその言葉に、俺が出来るのは普通に頷き返すだけだ。
 実際、今までこの空間倉庫のおかげでどれだけ助かってきたのかというのは、考えるまでもなく明らかなのだから。

「空間倉庫についてはそれでいいとして、データとか書類の方はもういいのか?」
「あ、はい。これで全部です」

 そう言い、小さめのアタッシュケースを俺の方に見せる。

「分かった、貸せ。それも俺が空間倉庫に収納しておいた方がいいだろ。何かあっても、壊れたりしないように」
「分かりました。では、お願いします。……それで、これからどうするんですか? これからここで戦闘が起きる可能性が高いというのは分かりましたが、別に今すぐ戦いが起きるとは限らないんですよね?」
「だろうな。……昨日俺が言った事を覚えているか?」
「えっと、何でしょう? 色々と話したので……」
「アムロの父親のテムが、このコロニーにいる事だ。そして、MS開発が行われている可能性が高いと」
「ああ、言ってましたね。……つまり、それがこのサイド7で戦闘になる理由ですか?」
「恐らく、だけどな。そうでもなければ、ジオン軍がこのコロニーを攻めてくるなんて真似をする必要は感じられないし」

 そう言いながらも、ここを攻めてくるのがジオン軍ではない可能性も考える。
 勿論ジオン軍でなければ、次に出てくるのはルナ・ジオン軍だが……そのルナ・ジオン軍は現在、ルナツーを攻略している筈だ。
 となると、海賊って可能性もあるのか?
 ジオン公国が独立戦争を仕掛けてるんだから、海賊……宇宙海賊の類も、動きを活発化させていてもおかしくはない。
 ……いや、寧ろ独立戦争が活発化してるからこそ海賊は動きにくい一面もあるのか?
 ともあれ、このUC世界にも海賊……宇宙海賊と呼ぶべき存在がいるのは、知っている。
 ルナ・ジオンは今のところ被害を受けたりしてないが、それはあくまでもルナ・ジオンが色々と特殊だからだろう。

「では、これからすぐにサイド7を脱出しますか?」

 メリルの問いに、どうするべきかを悩む。
 本来なら、ここで脱出するというのが最善の選択なのだろう。
 俺はともかく、メリルは拳銃で撃たれれば死んでしまうし、宇宙空間に生身で放り出されただけでも死んでしまうのだ。
 であれば、メリルの安全を第一に考えるのは当然の事だった。
 だが……そう、だが。
 原作の主人公と思われるアムロがいるこのコロニーで、戦闘が起きる。
 それは、もしかして原作の開始を意味しているのではないか?
 俺が色々と介入して、恐らく……いや、間違いなく原作とは色々と状況が違ってもおかしくはないが、今の状況で原作に介入するというのは、ルナ・ジオンやシャドウミラーにとって大きな利益となる可能性が十分にある。
 その辺を考えれば、ここで逃げないで介入する価値は十分にある。
 メリルは……俺に付き合わせるのも悪いし、今のうちにどこか安全そうな場所にでも避難しておくのがベストか?
 そんな風に考えつつ、メリルに視線を向ける。

「いや、俺はこの戦いに介入する。連邦軍が開発したMSの情報は欲しいし、上手くいけば現物も入手出来る可能性がある」

 そう言うと、俺がタンスとかベッドの類を空間倉庫に収納した光景を……そして、コロニーの類でも空間倉庫に収納可能だと言っていたのを思い出したのだろう。
 疑問の視線を向けるような事もなく、小さく息を呑む。

「で、では、私も……」
「いや、メリルは軍人としての技能は殆ど持ってないだろう。例え軍隊で訓練をした事があっても、実戦経験がないと話にならないしな」

 それでも、クスコやマリオンといった面々なら、ここにいてくれればMSを奪取する為の戦力として考えられたかもしれないが……残念ながら、メリルは殆ど素人と言ってもいい。
 そんなメリルを引き連れて戦場と化すだろう場所に飛び込むというのは、色々と不味い。
 だが、そんな俺の言葉を、メリルは首を横に振る事によって否定する。

「アクセル代表はシャドウミラーの人間ではありますが、ルナ・ジオンの人間ではありません。そうである以上。ここで完全にアクセル代表だけに任せる訳にはいきません」
「……そうは言うけどな、お前はスパイとしてならともかく、実際に戦闘になった場合を考えると、決して優れているとはいえないだろ?」

 そう告げると、メリルは一瞬息を呑む。
 実際に、自分がそのような状況にあるという実感があるからこそだろう。
 ……それでも、メリルは俺と一緒に行くと、そう言って聞かない。
 この場合、一体どうするべきか。

「一応聞くが、MSとかの操縦は?」
「ある程度は出来ます。ただ、勿論本職のパイロットという程ではありませんが」

 うーん、MSのパイロットとして使えるのなら、もしサイド7でMSの開発をしていた場合、役に立つか?

「最後にもう一度聞く。本当に俺と一緒に来てもいいんだな? もしかしたら、色々と不味い事に……それこそ、お前の命に関わるような事になるのかもしれないんだぞ?」

 そう告げるが、メリルは俺から視線を逸らさず……頷きを返すのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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