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オズのエリカ

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第十二幕その七

「私がいない時の代理の猫も決めたから」
「もうなの」
「そう、首相の猫がそうしてくれるわ」
「つまりその首相の猫は私みたいな猫なので」
 オズマが都にいない時は代理をするドロシーの言葉です。
「そういうことね」
「そうなるわね」
 エリカも否定せずに返しました。
「実際首相はあんたをモデルにしてね」
「置いたのね」
「あんた言うならオズの国の首相でしょ」
「ううん、そうなるのね」
「ええ、私はそう思うわよ」
「あっ、確かに」
 ここでエリカの言葉に頷いたのは恵梨香でした。
「ドロシーさんはオズの国の王女でオズマ姫の代理でもあるし」
「オズマ姫を助けて政治も見ているし」
 神宝もこう言います。
「首相だね」
「そうだね、強いて言うなら」
 カルロスが見てもそうでした。
「ドロシーさんはオズの国の首相になるね」
「王女さんでね」
 そしてと言ったのはナターシャでした。
「オズマ姫を助けて政治をして代理もするなら」
「アメリカで言うと副大統領だね」
 ジョージはこう考えました。
「我が国では首相いないけれどまあそうなるかな」
「私は副大統領なの」
「はい、アメリカで言いますと」
「オズマが大統領、国の主で」
「ドロシーさんは代理のお仕事もされてオズマ姫をいつも傍で助けていますから」
「副大統領なのね」
 ドロシーはまた言いました。
「私のオズの国での位置は」
「そうかと。あとです」
「あと?」
「エリカが首相って言ったことも」
「頷けるの、貴方も」
「日本を見ていたら何となくでも」
 今自分達がいるお国いればというのです。
「そんな気がします」
「そうなのね」
「そう、私がオズマで首相がドロシー」
 エリカ自身こう言います。
「あと大臣達がベッツイやトロットそしてかかしさんや樵さんね」
「あっ、僕達もいるんだ」
「この国にはいるんだね」
「勿論猫でよ」
 かかしと樵本人にも言いました。
「そうした位置で大臣達も決めたし」
「その大臣達の力でもだね」
「この国を治めていくんだね」
「そうよ、そこまで決めたから」
 だからというのです。
「この国はかなり順調に治まっていくわよ」
「いや、エリカは考えているんだね」
「それも凄くね」 
 臆病ライオンも腹ペコタイガーも感心することでした。
「オズの国をよく見ているね」
「それで仕組みで治めていくなんてね」
「猫だからね、猫の目は何でも見てね」
 そうしてとです、エリカは二匹の獣達にも言いました。
「見落とすことはないから」
「国の仕組みも見ている」
「そして見落とさないんだね」
「そうよ、じゃあこれからね」
 ここまで意気揚々とお話してそしてこうも言ったエリカでした。
「畑や湖、森も見ていきましょう」
「国の外にある、だね」
「そう、この国を支える場所にね」
 エリカは今度はトトに答えました。
「行きましょう」
「本当に国の全部を見るんだね」
「そうよ、そしてね」
 さらに言うエリカでした。 
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