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八条学園騒動記

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第四百九十二話 再びざわざわその九

「幸いな」
「それはいいことですね」
「それで終わったら」
「本当にな、最悪なのはヤク中が来た時だよ」
 麻薬中毒患者だ、麻薬はこの時代の連合では厳しく禁止されているが使用して中毒に至る者は出ているのだ。
「とんでもなく悪質な麻薬でな」
「大麻とかコカインよりもですか」
「覚醒剤よりもですか」
「もっと酷い」
「そんな麻薬ですか」
「そうさ、種類は何ていったか」
 その名前まではだった。
「俺は知らないけれどな」
「悪質な麻薬に溺れている人が来て」
「その時は一番大変だったんですか」
「店の中で電波を受けたとか言って暴れてな」
 よくある話である、特に覚醒剤を使用するとそうした幻覚症状が起こるという。
「挙句に福全部脱いでな」
「お店の中で」
「そうしたんですか」
「それで大きい方までな」
「それは酷いですね」
「本当に最悪ですね」
 二人も聞いて唖然となった。
「そこまでなんて」
「何と言うべきか」
「だから店でその時バイトだった大学生がスタンガン持って背中に近寄ってな」
「スタンガン使ってですか」
「大人しくさせたんですね」
「ああ、それで後は警察に突き出してな」
 そうしてというのだ。
「店の修理代出させたよ、暫く営業出来なかったしな」
「お店の中で暴れて」
「しかも大きい方までしたから」
「それでだよ」
「その時はですね」
「一番大変だったんですか」
 二人も納得した。
「ドラッグって怖いっていいますけれど」
「そうしたこともあるんですね」
「ヤク中が人殺したなんてあるだろ」
「時々ありますね」
「幻覚見たりして無差別射撃とかして」
「車突っ込ませたり刃物振り回して」
「大騒動になってますね」
「そうしたことやらかすからな」
 だからだというのだ。
「ヤク中は怖いんだよ」
「何ていいますか」
 ビアンカはおじさんに眉を顰めさせて話した。
「手を出したらもう」
「ああ、終わりだよ」
「その時点で、ですね」
「もう中毒になってな」
 そうしてというのだ。
「破滅するんだよ」
「それがドラッグですね」
「覚醒剤だってな」
 この時代でもポピュラーな薬物の一つだ、ただしその中毒性と症状はこの時代はより酷いものになっている。
「一度でもやるとな」
「それで、ですね」
「止められなくなってな」
「破滅しますね」
「身体も心もボロボロになるんだよ」
「そのお客さんみたいに」
「幻覚見て骨も筋肉もおかしくなってな」
 そうなってというのだ。
「大きい方がっていっただろ」
「はい、お店の中ででしたね」
「出す方もおかしくなるんだよ」
「そうなんですか」
「そっちの筋肉が緩んでな」
 そうしたことにもなるというのだ。 
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